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                          かけはし2003.5.12号より

有事法制阻止と労働法大改悪阻止をかかげて

日比谷メーデーに二万人

 五月一日、さわやかな五月晴れの空の下、日比谷野外音楽堂と日比谷公園一体で第七十四回日比谷メーデーが行われた。
 今年のメーデーを取り巻く状況は例年にも増して厳しい。全世界の反対と抗議を押しきってイラクへの侵略戦争に突入した米英帝国主義は、数千、数万のイラク人民を殺りくしてフセイン政権を崩壊させ、全土の軍事占領支配を開始した。
 この無法な侵略戦争をいち早く支持した小泉政権は、歴代自民党政府の憲法解釈さえ平然と踏みにじって、国会での審議もせずに占領軍政への要員派遣を決定し、さらには自衛隊派遣すらねらっている。その上に、次のアメリカの戦争に英軍とともに参戦し、その戦争に全国民を強制的に動員する有事三法案の成立を強行しようとしている。
 さらに小泉政権は今国会で、全世界の労働者人民に「底辺への競争」を強制する新自由主義的グローバリゼーションのもとで、「首切り自由社会」を作り出し、労働者に無制限の過労死労働を強制するために、労基法などの全面的大改悪を強行しようとしている。
 今年の日比谷メーデーは、全世界の労働者と団結してこのような小泉政権と帝国主義の攻撃をはね返そうという意気高く、二万人の労働者を結集して開催された。
 全国一般東京労組ミューズ分会の労働者のオープニング演奏で、メーデー集会が始まった。民間労組懇代表の田宮高紀さんが開会宣言、東水労書記次長の林継夫さんと国労東京副委員長の浜中保彦さんが議長団に選出された。国労東京の酒田委員長が主催者を代表してあいさつ、都労連の増渕委員長が連帯のあいさつを行った。
 社民党衆議院議員の保坂展人さんが、有事三法案や労基法など労働法制大改悪案をめぐる国会での攻防を報告、都高教中央執行委員の寺井律子さんが大阪・中之島メーデー実行委員会からのメッセージを紹介した。
 APAジャパンの大塚照代さんがアジア・太平洋の反戦運動と連帯して闘いを進めるアピール、全石油シェル労組の柚木康子さんは、「パートも派遣も有期労働者も仕事が同じなら正社員と同じ待遇を」と述べ、パートの均等待遇法制化をかちとろうと訴えた。国労闘争団の原田洋一さんは、十七年目を迎えた国鉄闘争の勝利をめざし、千四十七人の解雇撤回をかちとるまで闘う決意を表明した。
 第七十四回日比谷メーデーアピールを全体の拍手で確認、全労協藤崎議長の音頭で団結がんばろうを三唱し、二つのコースに分かれてデモに出発、都心の空に「有事三法案を阻止しよう!」「戦争のできる国家体制作りを許さないぞ!」「首切り自由社会はごめんだ!」「労基法・派遣法の改悪を阻止するぞ!」とシュプレヒコールを響かせた。(I)


大阪中之島メーデーに二千人
侵略戦争への協力拒否し有事立法を阻止する

 【大阪】中之島メーデー実行委員会主催の七十四回メーデーが、五月晴れのもとの中之島剣先公園で二千人の労働者を集めて開かれた。集会に先立ち、二百人の仲間によって大塚製薬と近畿郵政局に対する申し入れ行動が取り組まれた。大阪全労協議長の前田裕晤さんが開会を宣言した。
 全港湾関西地方大阪支部委員長の加来洋八郎さんが代表あいさつを行った。
 「世界のグローバル化が進んで、世界の上層二〇%と下層二〇%との所得格差は八〇対一にまで広がった。グローバリゼーションに反対の機運が広がり、多国籍企業に反対して行動にたち上がるのは当然だ」。
 「リストラ・就職難の原因は産業の海外移転にある。貿易立国といわれた日本の姿は今はなく、多国籍企業化した大企業は、そのために貢献した労働者や下請け・中小企業を足蹴にして出て行った。われわれはそれに反対する力をつけること以外に方法はない。小泉政権は、多国籍企業の要求にもとづいて規制緩和を強め、中でも解雇自由の労基法改悪、派遣労働を常態化する派遣法改悪などに道を開き、侵してはならないところにまで踏み込んできた。ブッシュは多国籍企業の意を受け、米国の国家利益のために侵略戦争の引き金を引いた。有事法制の動きが強まっている。侵略戦争への協力を拒否し、闘うメーデーの伝統を受けついだ中之島メーデーを守っていこう」。
 連帯あいさつの最初は、大阪労働者弁護団(百二十人)の代表幹事の在間弁護士。
 在間さんは「規制緩和の流れは、圧倒的少数の勝ち組と圧倒的多数の負け組をつくったといわれる。しかし、悲観していない。いままでは労働組合や弁護士と縁もゆかりもなかった人がいろいろなところで声を上げている。われわれには団結という武器がある。そもそも労働運動というのは『違法行為』なのだ。それが違法でなくなったのは団結して闘い勝ち取った権利だからだ。団結の力で赤信号を堂々とわたってきた歴史がある。団結をフルに活用し、この厳しい時代を乗越えていこう」と呼びかけた。
 連帯のあいさつは、関西共同行動(中北龍太郎さん)、社民党、新社会党と続き、市民派議員を代表して、二十八歳の最年少で大阪府議会議員に当選した尾辻かな子さんがあいさつした。そして、争議組合からの決意表明に移った。
 争議組合では、会社が臨床検査部門を他企業に営業譲渡し、転籍を強要され、これを拒否して解雇されて組合を結成した大塚製薬労組、郵政公社にともなう管理強化と闘っている郵政近畿労組、ロックアウト攻撃と長期の闘いを続けている全日建運輸連帯労組生コン支部(安威川生コン)、組合結成に対する上部資本の仕事締め上げと闘っている全港湾シノダ物流、タカラブネの民事再生法申請により、タカラブネの営業譲渡・全員解雇と闘っている菊一堂労組が決意を述べた。
 メーデーアピールは、国労近畿地本副委員長の波来和明さんが行い、閉会のまとめは、川村賢市さん(全日建運輸連帯労組トラック支部委員長)が「昨年から、メーデー集会前の取り組みとして、職場への支援行動をやっている。これは他のメーデーと違うところだ。職場の要求をまとめて組合をつくる、これが労働運動の原則だ。韓国では、悪法は法にあらずと闘いが起こっている。大企業はリストラにより支払う保険料が減った、そのしわ寄せは中小にきている。有事法制、労基法改悪など問題は山積みされている。組織を拡大し来年は今年の倍でメーデーを祝おう」と提起し、閉会した。集会後、大阪中郵までデモ行進をした。(T・T)


第9回新宿メーデー
屋根と仕事をよこせ!
野宿労働者四百人がデモ

 五月一日、新宿柏木公園で、第九回野宿労働者統一メーデー(新宿メーデー)が行われ、約四百人の労働者が結集した。
 司会の仲間から、まずメーデーの意義として、@都内各地で活動しているさまざまな野宿者団体が、年一回ぐらいは集まるということA行政も仲間の声を徐々に聞くようになってきたがまだまだであり、対策の拡大・拡充をもとめるにはみんなの力を合わせることが必要B支援法の是非については論議があるが、国に対して声を上げていく必要がある――の三点をあげ、メーデーをともに闘おうと呼びかけた。
 続いて参加団体よりのアピール。池袋連絡会の仲間は「何よりも仕事をよこせというのが仲間の声だ。力を合わせて団結してがんばりましょう」と力強く発言した。
 山谷争議団・反失実からは五月二十二日の霞ヶ関での省庁行動、六月十三日、十四日の全国行動(日雇全協、新宿連絡会呼びかけ)の公的就労を求める闘いが呼びかけられた。さらにいま野宿労働者は@自立支援センターに入れる仲間A自立支援センターには入れない仲間B生活保護でドヤで暮らす仲間C飯場に入っている仲間――の四つに分断されているとして、その分断を乗り越えて闘おうと訴えた。
 渋谷・野宿者の生活と居住権をかちとる自由連合(のじれん)の仲間は「大失業と戦争の時代」の中で、日本でも労働者の使い捨て、野垂れ死に攻撃が強まっているとして、反失業の闘いの重要性を訴えた。
 最後に新宿連絡会の仲間は、「ホームレス自立支援法が出来た、東京都の自立支援事業も出来たが、まだまだの段階である」として、国に対する闘いを訴えた。
 集会に続いてデモに出発する。「屋根をよこせ!」「仕事をよこせ!」「国は失業対策を行え!」と訴えながら都庁に向かってデモは進む。都庁では交渉団を送り出しシュプレヒコール、解散地の中央公園で、五月、六月の行動への結集を約し、団結がんばろう!でこの日の行動を締めくくった。        (板)


公共サービスに競争はいらない!NTT再国有化を!
ATTACジャパン公共サービス研究会


 四月十八日、文京シビックセンターで、ATTAC・ジャパン第三回公共サービス研究会が開かれた。今回は、電気通信産業の民営化問題をテーマに、「電気通信産業民営化の行き着く先 NTT十一万人合理化」高橋喜一さん(電通労組全国協議会事務局長)、「現地報告 民営化=解雇攻撃と闘うフィリピン電話労働者」平田一郎さん(フィリピン・ピースサイクル)の二本の報告を受けた。
 高橋さんは、八〇年代から規制緩和の流れのなかで国営事業から民営化という道を歩んできたヨーロッパ・日本などの電話企業が、〇〇年から〇二年にかけて相次いで巨額の損失を生み出してきた事実にふれ(NTTが九千億、イギリスBT三千億、ドイツテレコム四千億、フランステレコム九千六百億。フランステレコムは経営破たんし、再国有化しかないといわれている)、この背景にはWTOによって九八年に合意された「電気通信自由化合意」があることを指摘。そのため現在、世界的な電気通信業界の再編が進んでおり、各国で競争激化による経営環境悪化が進行していると述べた。
 続いて八〇年代以降の電電民営化の流れと露骨な人減らし政策が行われたことを整理。「四万人いた番号案内部門の女性労働者が、不採算部門キャンペーンで一万人にまで削減され、ついには完全委託」など、その攻撃は女性労働者と中高年労働者「五十歳での昇給停止」を狙い撃ちするものだったと批判した。また、労働者の組織的抵抗を圧殺するために「意識改革」と称してさまざまな攻撃がかけられていることを指摘。「成果主義賃金の導入、四十五歳で一・七倍の賃金格差」「チャレンジシートの提出による労務管理」など、労働者の既得権を攻撃し連帯を破壊するその方法は国鉄、郵政などと同じであることを指摘した。
 最後に「公共サービスに競争はいらない! NTTの再国有化を!」として、「規制緩和で最も打撃を受けるのは低所得者と地方の住民」、「NTT完全民営化によって過疎地域・離島などでは、競争のなかで切り捨てられることを回避するための応分の負担を強制される可能性がある」「電話というライフラインが公共性を維持するためには、競争原理と無縁のところから問題を立てなければいけない」と報告をしめくくった。
 続いて平田さんが、フィリピン電気通信労組の〇二年末解雇撤回闘争について現地のドキュメントビデオを上映しながら報告した。フィリピンでは、フィリピン長距離電話会社(PLDT)が五百人もの大量解雇と大量委託契約化を発表。これに対しフィリピン電気通信労組(KMP)は、〇二年十二月二十三日よりストライキに突入。〇三年一月二日、比政府は職場復帰命令をだし、六日KMPはストを中止し職場に復帰した。
 しかしその後も抗議闘争は継続され、今年のメーデーではさらなる動員を勝ち取り、場合によってはゼネストを目指すと意気軒昂である。NTTが一五%出資しているPLDTの業務委託・契約社員化攻撃は、NTT方式と言いたくなるほどその方法は似通っている。
 この後参加者による討論が行われた。電通労組の参加者からは、「公社時代は三十六万の労働者がいたが現在は半分以下の人数でまかなっている。職場は慢性的な業務過密状態で、精神に変調をきたす人もでている」「IP電話がもてはやされているが、IP電話が使用するプロバイダは守秘義務が課せられておらずプライバシー保護の点で問題がある」など現場で何がおきているのかリアルな報告が相次いでなされた。
 第三回研究会は、研究会の名にふさわしく報告者が準備した詳細な資料に加え、事務局の湯川さんが訳出した最新論文「フランステレコムでの労働者の国際的団結」「フランステレコムの現状 経営陣と政府の回答は?SUDの回答は?」も配布され充実した研究会となった。次回は五月二十二日「水問題」をテーマに開催される予定である。多くの人が公共サービス民営化問題に興味を持ち、研究会に参加されるよう訴えます。   (D)

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