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米英軍は無差別殺りくを止め、ただちにイラクから撤退せよ! |
米英軍によるイラク侵略戦争は、首都バグダードをめぐる最後の攻防に突入している。米英両軍はバグダッド郊外のサダム国際空港を四月四日に掌握したことを契機に、首都バグダードへの攻勢を強め、四月五日にはついにバグダード市内に突入した。そして四月七
日には、バグダード市内の大統領宮殿二カ所を占拠するに至った。包囲されていた南部のイラク第二の都市バスラも英軍によって全域が制圧された。
首都バグダードでは米英軍は、いまだ市内の一部を支配するにとどまり、イラク軍との戦闘が続いているとはいえ、すでにイラク側の軍事的・組織的抵抗は急速に弱まっており、民衆に支持されないフセイン政権の中枢崩壊が進んでいる。そしてその中でイラク民衆
に対する一方的無差別殺戮が日々エスカレートしている。
四月三日から五日にかけたバグダード侵攻作戦だけでイラク側の死者は三千人にのぼるとされている。四月五日の侵攻作戦で米陸軍第3歩兵師団に従軍したニューヨークタイムズの記者は「道路脇に数えきれないほど横たわった人々」「イラク兵だけでなく市民をも
巻き込んだ死と破壊」について報道した。この日の戦闘だけで千人以上が殺された。米軍は「民間人にまぎれた民兵」に銃弾を雨あられと浴びせかけたとされるが、死者の多くが一般の市民であったことは、この報道からだけでも十分に見てとれる(朝日新聞、4月7
日)。
しかし首都中枢に迫る米英両軍は、今回の戦争の口実とされた「イラクによる大量破壊兵器開発・隠匿」の証拠をいまだ何一つ発見していない。米大統領報道官はいらだちをあらわにして「必ずあるはずだ」と繰り返すだけであり、山崎自民党幹事長は四月七日の記者会見で「大量破壊兵器が見つからなくても戦争を正当化できるのか」との質問に対して、「その時の状況によるが国連決議に基づき行われた戦争だ。大量破壊兵器は、戦後、所在を確認しなければならない」と苦しまぎれの返答を行った。
バグダードの戦闘では地上からの砲火とともに、住宅地などへの空爆によりすでに数千人の一般市民が犠牲になったと見られる。破壊されたイラクの都市では、水、食糧、医薬品などが底をつき、負傷者の治療もままならぬ状態がさらに悪化している。一九九一年の湾岸戦争による破壊とそれ以後今日まで続く「経済制裁」、劣化ウラン弾による放射能被害による死者は国連統計で百五十万人近くに達している。その多くは子どもたちだ。こうした苦難の上に、理不尽きわまる今回の侵略戦争によっていっそうの破壊と殺戮がふりかかっているのだ。
米英軍によるジャーナリスト殺害があいつぎ、バグダッド市内からの報道量が激減している。パレスチナ自治区に侵略したイスラエル軍と同様、ジャーナリストを追放した上で大虐殺を行う危険が高まっている。
ただちに戦争を中止せよ。米英軍はイラクから撤退して経済封鎖を解除せよ。被害の回復・復興のために自ら立ち上がるイラク人民を支えるための国際的な援助を! こうした緊急の目標を掲げて、共同の闘いを作りだそうではないか。
四月七日、北アイルランドのベルファストで会談した戦争犯罪者ブッシュとブレアは、米英軍の軍事占領下での暫定統治機構の樹立に向けた声明を発表した。この暫定統治機構は米国防総省の「復興人道支援局」のガーナー局長が米中央軍との連携の下に設置するも
のである。この侵略者の公然たる植民地主義的構想は、イラクならびに全アラブの民衆の反米意識をさらにつのらせている。それはイスラエルのシオニスト体制と結びついた帝国主義の中東支配「安定化」の構想の破綻をただちに明らかにするだろう。
何よりも無差別の破壊と虐殺の下手人である米軍を「解放者」として迎え入れるイラクの民衆は、ごく少数に過ぎない。多数派のシーア派、フセイン体制によって抑圧されたクルド人の間からも米軍の直接占領支配やカイライ「暫定政権」への闘いが一挙に拡大する
ことは確実である。サダム・フセイン独裁体制の解体を心から望んだイラク人民が、米軍によるイラク「民主化」を歓迎するなどという構図は、アメリカ帝国主義のごう慢な幻想の中にしか存在しない。
アメリカ帝国主義はイラクを突破口にした中東全体の「民主化」という願望の破産に直面し、その世界政治における政治的・モラル的崩壊を加速させざるをえない。米英の「勝利」は、その帝国主義的イニシアティブの崩壊の前奏曲なのである。
ブッシュ、ブレアのイラク侵略戦争に全面的支持を与えた小泉政権は、米軍占領下のイラク「復興・支援」のための新法を制定して自衛隊を派遣する方針を固めつつある。その際、自衛隊を派兵することをも検討していると言われる。「復興支援新法」とともに、小泉政権は昨年来「継続審議」のままたなざらしになっていた有事法制3法案を、スピード審議で一気に可決することをもくろんでいる。戦争をただちにやめろ、米英両軍はイラクから即時撤退を!の運動とともに、有事法制3法案の強行成立を阻止し、廃案をかちとるために全力を上げよう!(4月9日 純)
ワールド・ピース・ナウ!
冷たい雨のなか1万8千人が力強い反戦の意志
米英によるイラクへの侵略攻撃が激しさを増し、長期戦の様相を呈するなか、東京では五回目の「ワールドピースナウ」行動が展開された。会場の代々木公園には冷たい雨のなか朝から続々と人々が集まり始めた。
十一時ちょうどに集会が始まった。「桃色ゲリラ」の女性は真冬の寒さのなか、水着同然のスタイルでステージから反戦アピールを送った。主催者あいさつの後、イラク攻撃の賛否を問う街頭・ネットでのアンケートの結果が発表された。投票者の圧倒的多数は「戦争反対」という結果だ。沖縄でも「WPN」が発足したことが報告された。
ハーグ世界平和会議会長のコーラ・ワイズさんのアピールは、「寒いかもしれないけど、みなさんはここに咲く桜のように美しい。アメリカではピンクのボタンをつけた人々がホワイトハウスの前に立って抗議を続けている。世界中の市民の声がもっと広がるべきだ」。
姜尚中さんが登壇。「二十一世紀がこんな戦争で始まってしまったことじたいが許せない。十代の人々にこういう世界を残したくない。この戦争は二十世紀にはなかった、もっとも恥ずべき戦争である。北朝鮮を第二のイラクにしてはならない」と力を込めた。実行委の高田健さんの発言のあと、約一時間の間をおいてデモに出発した。
この日のデモは、いつもの「渋谷コース」に加えて、宮益坂を上がって青山通りを行き、左折して表参道を原宿駅前へ。そして出発地の代々木公園に戻るという、長いが渋谷一帯を主要道路で一周する、実に歩き甲斐のあるコースだ。
デモ出発時には、参加者がさらに増えた。「とにかくデモには駆けつけよう」という熱意の表れだろう。こうした全世界的な世論に反して、米軍が首都バクダットに攻め込んだとの一報がこのデモの最中に入った。だが人々は、時おり吹きつける暴風と冷たい雨にもめげず、警察官の執拗な規制をはね返し、「もう戦争はいらない。いますぐ攻撃をやめろ」と叫びながら、約一時間半をかけて三キロの距離を歩き抜いた。
大新聞では報道されない犠牲者の惨たらしい映像が、週刊誌やインターネットを通じて伝えられている。劣化ウラン弾やクラスター爆弾のような「大量破壊兵器」をいままさに使っているのは紛れもない、米英軍なのだ。今後も連続的に予定されているWPNなどの反戦行動を、粘り強く最後まで集中して闘い抜いていこう。 (S)
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