三月十六日、パレスチナ自治区ガザの難民キャンプで、イスラエル軍によるパレスチナ人民家の破壊を阻止するために、「人間の盾」となっていた米国女性レイチェル・コリーさんが、同軍のブルドーザーによってひき殺された。以下は彼女が所属していたISM(国際連帯運動)の声明。
今日、ガザ地区のラファーで、国際連帯運動のヴォランティア、ワシントン州オリンピアから来ていた二十三歳のアメリカ人女性、レイチェル・コリーが、イスラエル軍によって殺害された。レイチェルは、自分の方に向かってくるブルドーザーの進路に立っていた。ブルドーザーが停まろうとも進路を変えようともしなかったので、蛍光ジャケットを着たレイチェルは、ブルドーザーの前にできていた土と瓦礫の小山の上に登って、直接運転手に対面した。ブルドーザーは前進を続け、その結果、レイチェルは土と瓦礫の山の下に引きずり込まれた。レイチェルの姿が視界から消えても、ブルドーザーは停まろうとせず、完全にレイチェルの体の上を乗り越えた。運転手がブルドーザーのブレードを上げなかったので、レイチェルはその下敷きになった。そののち、運転手はバックした――事実上、レイチェルをもう一度轢いた。
イスラエル軍は継続的に、パレスチナの人々の家をブルドーザーで壊している。特にラファーでは過去二年間に、百を超える家屋が破壊された。国際連帯運動――パレスチナ人と、その他世界各国の市民からなる――は、国際社会が沈黙を破って、イスラエルのグロテスクな人権虐待に対して声を上げてくれるよう、呼びかけたい。パレスチナの被占領地区には大勢の世界各国の市民がいて、パレスチナの人々の人権と生活を守ろうとしているが、これはまさしく、公の国際社会がそうした行動をとることを拒否しつづけてきたからにほかならない。毎週毎週、何十人ものパレスチナ人がシステマティックに殺されている。そして、今日、誠実な美しいアメリカ人の人権擁護活動家が、パレスチナの一家の家を守ろうとして殺された。
この殺人と、イスラエルによる継続的なパレスチナ人の家屋破壊に対して、合衆国と国連は強く糾弾しなければならない。そして、イスラエルが国際法と国連決議に反していると主張しなければならない。国際連帯運動はまた、合衆国政府に対し、この事件に関する独自の調査を行うこと、イスラエルに対して供与している年間二十二億ドルの軍事補助費をイスラエル政府が使っているという点で責任をとることを求めたい。イスラエル軍は、この軍事費と合衆国製の武器を使って、日々、無辜(むこ)の一般人を傷つけている。レイチェル・コリーを殺害したブルドーザーは、アメリカ製のキャタピラD―9ブルドーザーだった。
レイチェル・コリーの殺害は、明らかに事故ではない。現場で一部始終を見ていた者たちは、ブルドーザーの運転手にはレイチェルの姿が見えたはずであり、自分たちは運転手に停まれと叫びつづけていたと報告している。イスラエル政府とイスラエル軍は、自分たちが苦しめられているのは、イスラエル軍によってなされた暴力行為の犠牲者たちのせいだと言って、非難を続けている。だが、今回の戦争犯罪行為と、パレスチナの被占領地区で日常的に行われているすべての戦争犯罪行為に対して責任を負うべきはイスラエルだ。
国際連帯運動は、レイチェル・コリーの死を悼むとともに、彼女の家族と友人の方々に心からの哀悼の意を表したい。私たちは、レイチェルが目指しつつ死んだ自由と正義のために、これからも積極的に活動を続けていくことを誓う。
http://www.palsolidarity.org
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