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自主教研2003交流集会              かけはし2003.2.10号より

激化する「日の丸・君が代」強制

強まる攻撃と厳しい状況で続く反撃と抵抗の報告

 【大阪】一月二十五日、日教組教研が開かれている奈良市で、自主教研2003「日の丸・君が代」問題交流集会が開かれ、教育労働者や市民など七十余人が参加した。この自主教研は、一九七二年以来、日教組教研の開催地で開かれてきたもので、今年は北村小夜さん(日教組教研助言者)らの呼びかけで開かれた。会場の男女共同参画センターには、日教組教研に参加した組合員をはじめ、参加者が定刻を過ぎても続々と詰めかけた。
 自主教研は大阪高教組の井前さんの司会で始められた。まず呼びかけ人の北村小夜さんが「自主教研は七二年に伝習館三教員支援をかかげて、山梨でスタートした。その後、何回かの中断はあったものの日教組教研開催地で開かれてきた。現在、もっとも教育実践にとりくんでいる教師が『不適格』とか『指導力不足』とかで処分されている。日教組にもっと頑張ってもらいたいとの思いは一貫している」 とあいさつした。

全国十以上の地域
から多数の報告

 その後、各地からの報告に移り、大阪、北海道、東京、千葉、福岡、兵庫、広島、滋賀、長崎などから「日の丸・君が代」問題だけでなく、今日の教育・学校をめぐる状況について発言が相次いだ。
 「大阪の枚方市教委は、昨年十一月の校長会で『君が代斉唱は教員によるピアノ伴奏で行うように努めること』という指示を出した。その際、昨年の実施状況を詳しく資料にあげ、校長に市教委指示通りの実施を迫った。その調査では、起立しなかった教職員名も列挙されている。全国から抗議が殺到したことを逆手にとって『全国に知られてしまったから、ちゃんとやれ』と改めて指示した」(枚方・市民)。
 「『日の丸・君が代』に反対して不起立したことで、一年ごとに強制配転された」(枚方・教員)。「大阪府教委は、卒・入学式に職員を派遣して、実施状況を監視させている。生徒が企画した卒業式に『君が代』が持ち込まれたことに生徒が自主的に行動を起こした。卒業式で発言・退席したことに対して戒告処分が出され、人事委員会に提訴中」(大阪・高校)。「全道的に教委の攻撃が激化している。北教組の組織的闘いで『立たない・歌わない・演奏しない』取り組みを進めている。昨年の札幌南高校など、子どもたちや保護者による闘いもはじまっている」(北海道)。
 「東京では石原都政のもと、勤務時間、人事考課制度、主幹制度、研修、指導力不足教員、行き過ぎたジェンダーフリー教育批判など、教育と教職員に対する攻撃が矢継ぎ早に出されている。多摩教組だけで六件の法廷闘争を抱えている」(東京)。「国立市では卒業式がすべてフロアー形式から壇上形式に校長決定で変更された。職員会議の議事録はすべて開示請求されている。ピアノ伴奏していなかった小学校では職務命令が出された。校長は『演奏を間違えたら処分の対象になるかも』と言っている。市教委は『日の丸・君が代は終わった。これからは教育内容だ』として、さらなる攻撃をかけつつある」(国立)。
 「生徒が反対のとりくみをしていた高校で人事異動の結果、組合員が圧倒的少数派に。教育基本法改悪反対で県民集会や意見広告を準備している」(千葉・高校)。「福岡市で『愛国心』をABCで評価する通知票が作られた。教員が多忙で、分断されている中、問題意識すらもてない状況になっている。こうした通知票はほかの地域でもある」(福岡)。
 「県内の多くの地域で『日の丸』常時掲揚に。管理職は教職員を体育館から閉め出して『君が代』練習を強行した。新自由主義グループの校長は、セクハラ、子どもへの体罰、教師への罵倒などでも問題にならない状況にある」(広島)。「当たり前のように『日の丸・君が代』が行われている」(滋賀)。「『日の丸』が生徒会の活動として揚げられる状況。広域人事でやられ、職場には元気がないが、高校生や退職教職員が元気で励まされている」(長崎)。
 「東京では、主幹制度が教頭に次ぐ管理職ポストとして新設された。高校再編の中で能力主義教育がものすごいスピードで繰り広げられている。」(東京・高校)など、今日の教育「改革」の実態や教育労働者への攻撃の生々しい報告が続いた。
 その一方で、そうした厳しい状況の中で、地域で、学校で反撃と抵抗が続いていることも明らかにされた。

教育基本法改悪
とどう闘うのか

 関西大学の岡村達雄さんは、教育基本法「改正」の動きについて、「『法は人の心を律するものではない』『内心に関わることを法律で決めることに反対である』という意見があるが、裏返せば法律以外の手段で決めるのであれば賛成ということになる。それは戦前において、『教育勅語』という勅令で国民の心のあり方を決めたことと通じてしまう。法律で決めることだけでなく、別の形で定めることにも反対という立場を明確にすべきだ。教育基本法『改正』で言われていることは既にやられていることだ。だとすれば、「改正」のねらいは何か、日本の教育百年の歴史の中で考えていくべき問題である」と訴えた。
 その後、会場からの発言を受け、日教組教研参加者へのアピールを確認した。最後に、小児科医の山田さんが「もっとテーマを広げ、市民がたくさん参加できるようにして欲しい」と集会のまとめを行って、交流集会を終えた。
 日教組が、一部の県教組を除いては、組織として「日の丸・君が代」反対闘争の看板を降ろしてしまい、明確に教育基本法改悪反対を打ち出せない状況の下で、地域から闘いを継続し、つなげていくことの重要性を改めて痛感するとともに、全国的な闘いのイニシアティブが不在なことへの歯がゆさが伝わってきた交流集会であった。
(O・T)


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