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フランス                        かけはし2003.12.8号

第四の政治勢力として登場したLCR党大会



メディアのスポットライトのなかで

 メディアのスポットライトの光の中で行われた三日間の広範な討論――TVカメラがフランスの主要局のTVニュースのために討論を撮影し、翌日の新聞の1面記事のために記者たちがノートをとっている。革命的共産主義者同盟(LCR、第四インターナショナル・フランス支部)の第十五回大会は、そのようにして開催された。この三日間はLCRの転換点を刻印した。
 成功裏に展開された昨年の大統領選挙キャンペーンに続き、LCRの同志たちは今年五、六月のストライキ行動の高揚の中で中心的役割を果たした。その結果、LCRのメンバー数は、三年前の前大会に比べて二倍以上になった。
 自信に満ちあふれた組織化のための中心討論は、フランス社会の中での実質的な力を持った勢力として、われわれの増大した影響力をどう前進させていくのかというものであった。LCRのスポークスパースンで大統領候補になったオリビエ・ブザンスノーは次のように述べた。
 「選挙において、われわれは数百万人のフランス勤労人民に語りかけることができた。今年の闘争では、人びとはわれわれの語った言葉に耳を傾けている。彼らはわれわれから話を聞きたいと願っている」。
 LCR多数派は二つの道での闘いを提案した。

LCRが提案した2つの闘いの道

 第一に、フランスの他の重要な極左派組織である「労働者の闘争」(LO)との選挙協定を通じて、来年の地方選挙ならびに欧州選挙でLCRは大きな影響力を持つことになるだろう。それは第四勢力――極右、現政権与党の右派、中道左派、そして新たに極左――として、前政権与党の左翼連合を不安定化させる脅威となった。
 第二に、LCRは新しい反資本主義・フェミニスト・エコロジスト政党に向けたアピールを発した。一連の地区的、地域的討論は、新しい社会のために闘う用意のあるすべての人びとを結集するための来年末の全国大会で結論を得ることになるだろう。こうした人びととは、LOなどの現存する革命家たち、信頼を失った社・共・緑の選挙ブロックと決裂した異論派、今年のストライキから生み出されたばかりの労働者運動の再活性化した基盤、大統領選の第二ラウンドでファシスト・ルペンに反対して街頭に進出した数百万の人びと、反戦運動、ニース、ジェノバ、フィレンツェ、エビアンに登場し、そして今月のヨーロッパ社会フォーラムのためにパリにやって来るATTACや社会フォーラム運動の反資本主義的青年たちを意味する。
 大会の討論では、第四インターナショナルの民主主義的伝統に沿って、多くの異なった政綱グループが自らの見解を提出した。彼らのおもな考え方は地区の討論で厳密な検証に付され、LCRの機関紙で公開された。重要な課題は、「ルモンド」のような主流の日刊紙でも取り上げられた。
 こうした恒常的な公開性が大会を弱めることになると主張したがるイギリス左翼は、ここから有益な教訓を得るべきである。討論は時に先鋭なものとなったが、真の合意が打ち鍛えられた。同志たちはLCRをオープンなものとし、ラディカルで反資本主義的で確固として民主主義的な新しい大衆的労働者党を建設するプロセスに真剣に参加するという目標で統一した。討論の中で徹底的に練り上げられた相違――アプローチする重要な対象はだれか、どのような基盤においてか――は、最終的決定を強化するのに役立ったのである。(グレッグ・タッカー)
(英「ソーシャリスト・レジスタンス」03年冬号)                 


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