ラムズフェルド来日に抗議し米大使館へデモ
自衛隊イラク派兵阻止へ! |
十一月十四日、東京・三河台公園で「アメリカは戦争をやめろ! ラムズフェルド来日に抗議する11・14行動」が平和フォーラムと戦争反対、有事をつくるな! 市民緊急行動などによる実行委主催で行われ、四百人が参加した。
ブッシュ政権の国防長官で新保守主義(ネオコン)派のラムズフェルドが来日した。小泉首相との会談でラムズフェルドは、「日本が国際社会で主導的役割を果たすのが重要だ」と述べ、自衛隊の早期イラク派兵を強調した。小泉首相は、「フセイン政権を倒さなければ、イラクに民主主義、平和はあり得ないという(米国の)大義と善意を支持してきた。日本はイラク開戦も支持した。復興もできるだけのことをやる」と述べ、米軍とともにイラク軍事占領とグローバル戦争に参加することを表明した。このようなラムズフェルドと小泉発言を許さず、米英軍などのイラクからの撤退と自衛隊派兵反対の取り組みを強化していこう。
集会では最初に、平和フォーラム・福山事務局長が主催者あいさつに立ち、「イラク戦争を引き起こしたブッシュ、ラムズフェルドの責任を徹底的に追及するとともに、日本の戦費支出、自衛隊派兵を許さない声をつきつけてよう。十二月十四日、イラク派兵を行う基地がある旭川でフォーラムは派兵反対集会を行う。全国各地で集会、署名運動を行おう」と述べた。
核とミサイル防衛にNO!キャンペーン二〇〇三は、「ラムズフェルドの働きによって軍産複合体はほくほくだ。先制攻撃の一環としてイラク、北朝鮮のミサイル開発の脅威を煽り、ミサイル防衛システムを配備しようとしている。日本は、この防衛システムに参加することによって集団的自衛権の制約を突破しようとしている。民主党も賛成している。阻止していくために取り組んでいこう」とアピールした。
日韓民衆連帯全国ネットワークに続いて発言した有事をつくるな!市民緊急行動は、十一月十九日、十四時、衆院第一議院会館第一会議室で開かれるイラク派兵基本計画に反対する緊急院内集会への参加を訴えた。集会終了後、アメリカ大使館に向けて抗議デモに移った。
(Y) ATTACジャパン公共サービス研究会
鉄道民営化との闘い
日本の経験と台湾の闘いの交流
十一月七日、東京・文京シビックでATTACジャパン第七回公共サービス研究会が開かれた。今回のテーマは「鉄道民営化との闘い」。国労宮崎闘争団の岩崎松男さんが、十七年間にわたる国鉄分割・民営化との闘いについて報告し、APWSL運営委員の稲垣豊さんが、民進党政府の民営化政策に反対して闘っている台湾鉄道労組との交流と闘いの現状について報告した。
国鉄分割・民営化
がもたらしたもの
国鉄が分割・民営化される前の最後の決算となった八六年決算では、利子などの債務関係費用を除く鉄道事業の収益は、赤字どころか約三千億円の黒字だった。岩崎さんは、国鉄分割民営化の口実とされた巨額の長期債務の原因が、歴代自民党政府が国鉄の財政事情を無視して借金を重ねさせ、政官財癒着で利権をあさり、新幹線網などの大規模建設を強引に押し進めてきたことによるものであることを指摘した。ところが当時、マスコミは一斉に、「親方日の丸」に安住する国鉄労働者が権利ばかり主張してろくに働かないからだというデマキャンペーンを大々的に展開していたのだ。
分割・民営化による「国鉄改革」は成功したかのように宣伝されているが、国鉄清算事業団が引き継いでJRから切り離した債務は土地や株を売っても増え続け、結局二十五兆五千億円に増えて、財政的には完全に失敗に終わったことを指摘した。またJR東日本・東海・西日本の本州三社は黒字だが、北海道・四国・九州の三島各社と貨物の運用損益は大幅な赤字を続け、「経営安定基金」の運用益でかろうじて黒字決算の体裁を取り繕っているにすぎない。
JR各社の利潤第一主義経営によって、もうからない鉄道・バス路線は次々と廃止・経営分離と徹底的なリストラ合理化が押し進められ、公共交通としての安全性やサービスは切り捨てられ、車両検査の間隔を引き伸ばすなどの手抜きや乗客の安全を無視した駅の無人化の拡大などで事故が多発するという状況が進行している。
分割・民営化以来、JR各社は合計五万四千人もの要員削減を強行した。さらに二万七千人もの要因削減が計画されている。また、正社員の派遣労働者への置き換えや外注化が強行され、自主的活動を装ったサービス労働=ただ働きが強要されている。駅ビルであらゆる商売を行うJR商法は民業を圧迫し、地域経済に打撃を与えている。
岩崎さんはさらに、「『分割・民営化』の本質は政財官癒着で食いつぶした国鉄のスクラップ&ビルドと国労をつぶして総評労働運動を解体することだった」と指摘し、三年間で三回の大事故(三十八人死亡)と大赤字を出して失敗したイギリス国鉄民営化の経験にも触れながら、「台湾・韓国鉄道労働者への教訓」として以下の点を提起した。
b民営化は資本への利潤をもたらすだけの私有化である。bまともな労働組合の解体と労働条件の改悪を必然的にともなう。b国民の共有財産を不公正な手段で収奪するものである。b安全と信頼性ある公共サービスの切り捨てにつながる。b一方的な事業撤退や他の事業への進出が、地域経済の崩壊をもたらす。b強者だけが生き残る競争社会ではなく、弱者もともに暮らせる協働社会をめざすべき。b公共性にはカネにはカウントできない効果がある。b新自由主義に対抗する社会運動を国際連帯の力で作ろう。
台湾鉄道民営化
に反対する闘い
稲垣さんは、「台湾鉄道の民営化と東アジアにおける民営化反対の意義」と題して報告した。
台湾鉄道労組は九月十一日、組合員の全員大会で全組合員の過半数以上の賛成を獲得しなければならないという組合法の関門を突破してスト権の確立に成功した。組合員大会には、政府のあらゆる妨害や圧力をはねのけ、一万四千人の組合員(労働者は全体で一万五千人)のうち八千人が結集した。来年一月の春節(旧正月)期間に全面ストを準備し、民営化反対の要求が入れられなければ無期限ストに突入するとしている。
稲垣さんは十月末の役員改選で、より強硬な姿勢の前書記長が委員長に就任したことを紹介し、「新執行部の課題は、『公共サービスは売り物ではない』という世論をいかに形成するかということだ。旧正月のストライキにはスト権を確立した今回の闘いの何倍もの社会的圧力が予想される。すべての東アジアの労働運動と社会運動の積極的関与が求められている」と訴えた。 (I)
|