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電通労組                       かけはし2003.10.27号

NTT11万人リストラ反対!

不当配転取り消しを提訴

「小泉構造改革への挑戦状を!」裁判闘争勝利へ意気高く決起集会

 十月十七日、NTTの十一万人リストラと対決し「退職再雇用」の強要を拒否して不当配転を受けた電通労組の労働者九人が、東京地裁に不当配転取り消し訴訟を提訴した。
 NTTの大リストラは、五十歳以上の労働者すべてに退職を強要し、もうからない部門を切り離して作ったアウトソーシング会社に三〇%の賃下げなど労働条件を大幅に切り下げて「再雇用」するというものだ。それは事実上「五十歳定年制」の導入にほかならず、雇用と賃銀についての年齢による不当な差別制度を導入するものである。
 しかもこれらのアウトソーシング会社に支払われる業務委託料は年々引き下げられ、「五年ぐらいで伸びる企業と整理する企業を見極める」とされている。もうからないことがわかっている部門で「成果主義」が強要されれば労働条件の一層の切り下げは不可避であり、そのうえ「再雇用」された会社も五年でつぶされてしまうかもしれないのだ。
 退職再雇用に応じない労働者には、それまでの仕事を奪い全国広域配転を行うという脅しをかけてきた。五十歳以上といえば地域で家庭生活を営んでいる者も多い。育児休業法の成立をはじめ、仕事と家庭を両立させる社会的条件を作るべきだという流れに逆行する、許し難い攻撃である。
 NTT内最大組織であるNTT労組は、この攻撃に全面的に協力した。電通労組はこのNTT十一万人リストラに反対し、すべてのNTT労働者に退職再雇用を拒否して闘おうと訴えてきた。これに対してNTTは、電通労組の労働者九人を宮城県や山形県から東京などへ不当配転した。
 十月十七日の提訴は、この不当配転をはね返し、丸井デパートなど各地の大企業が採用し始めているこの「NTT方式」を打ち破ることによって、労働者の生活と権利を守り、新自由主義的グローバリゼーションと対決する闘う労働運動の流れを作り出していく決意を込めて行われた。

不当配転取り消し訴訟の4つの目的

 昼間の提訴を受けて、午後六時三十分から全水道会館で「NTT11万人リストラ反対!10・17不当配転取り消し裁判勝利決起集会」が開かれた。
 最初に電通労組本部執行委員長の大内忠雄さんが、この裁判の目的を四点にわたって提起した。その第一は、NTTが進めているリストラの違法性・不当性を社会的に暴き出し、利潤のために労働者の生活を破壊する企業の横棒を許さない闘いを作り出すことだ。
 第二はNTTリストラの雇用破壊としての性格を暴くことだ。NTTは正規雇用を次々に派遣労働者などの非正規雇用に置き換えてきたが、それらの仕事を今度は「退職再雇用」の労働者にさせて非正規労働者の職場を奪っている。小泉構造改革による雇用破壊の先兵としてのNTTリストラと闘い抜かなければならない。
 第三に、営利第一主義で過疎地や福祉の現場から公衆電話を次々に撤去してきたことに象徴される公共サービスの切り捨てに反対する闘いを通して、NTTを包囲する闘いを展開することだ。
 第四は、NTT内で十一万人リストラに反対する労働者や労働組合と連帯して共同闘争を発展させ、政治反動と闘い労働者の生活と権利を防衛する労働運動を強化し、反グローバリゼーション運動の一翼を担う労働運度津を作り出すことだ。

多くの闘う労組が連帯あいさつ

 連帯あいさつは、NTT内で十一万人リストラに反対して闘う通信労組の野形書記長、NTT東日本関連合同労組の斉藤書記長、ともに電通労組全国協議会を形成して闘う大阪電通合同労組の山崎委員長、四国電通合同労組の豊沢委員長のほか、全労協、神奈川県共闘、全国一般全国協、全統一光輪モータース分会、東部労組、国労闘う闘争団、NTT11万人リストラ反対宮城県共闘、韓国シチズン労組、ATTACジャパンから行われた。

フランスからSUD―PTTが連帯

 この集会にはフランスから、独立左派組合として強力な闘いを展開している郵政通信労組SUD―PTTからエルーア・ケルンさんが参加した。ケルンさんはフランス政府が公共サービスの解体と民営化をさらに押し進める法案の審議をこの十月から開始しようとしていることについて報告。
 「この法案はユニバーサルサービスとしての公共サービスをズタズタにし、現在は公務員である郵政・通信労働者十三万人の地位を変えてしまおうとするものだ。大部分の労働組合は闘わずにそれを認めてしまっているが、SUD―PTTはあらゆる手段で闘う」。このように述べたケルンさんは、十月二十一日にストライキを決行して闘うことを報告した。
 この裁判闘争の意義と争点について、弁護団の新美隆さんが報告した。
 「今回の裁判の一番の目的は、みせしめのための配転という『不当な動機、不当な目的』を明らかにすることだ。賃銀カットを受けずにもとの職場で働く者には、賃銀三割カットを受けてアウトソーシング会社に行かされる者以上の不利益を与えなければリストラはできない。しかも同じことがこれから毎年繰り返される。来年の該当者に、みせしめとして移転を見せつけなければならない。この不当な目的を明らかにすることだ」。
 新美さんは今日も判例として生きている八六年の東亜ペイント配転反対訴訟最高裁判決について触れて述べた。
 「この判例は言う。『使用者は業務上の必要に応じ、労働者を配転させることができる。しかし転居をともなう転勤は無制限ではない。業務上の必要があっても、それが甘受できる限界を超えた著しく不利益なものである時は転勤命令は不当である』」。
 「八六年当時は転勤や単身赴任は当たり前という意識が、裁判所にも社会にもあった。しかし現在は、かけがえのない家庭生活と仕事を両立できるようにすべきだという意識が高まり、介護休業法や育児休業法が作られ、職場と家庭生活の両立ができているか監視する両立委員会を職場に作ることが法律で定められるようになっている。十数年前の判例は改められるべき時期に来ている」。
 原告団が決意表明に立った。原告団は大内忠雄さん、緒方哲男さん、鏡茂利さん、古宮正道さん、佐藤隆さん、成田徹さん、日野正美さん、古館義雄さん、横沢仁志さんの九人。原告団長の横沢さんは、「NTTは一兆四千億円のもうけを上げている。このうちリストラ効果は一千億円にすぎず、リストラなしでも大もうけしている。会社にリストラさせているのは筆頭株主である政府だ。今回の訴訟の相手はNTTだけではない。この闘いは小泉構造改革への挑戦状だ」と述べた。
 続いて原告団全員全員と四国電通合同の元木さんが一言ずつ決意を表明し、電通労組全国協議長の前田祐悟さんの団結がんばろうの三唱で集会は締めくくられた。(I)


10.19団結祭り
国鉄闘争勝利! すべての争議に勝利を!
国際連帯と団結の力で新自由主義を打ち破れ

 十月十九日、東京・亀戸中央公園で「つくり出そう! 戦争と失業・環境破壊のない社会を! 10・19団結まつり」が実行委員会主催で開かれ、延べ一万五千人が参加した。前日の雨も上がり秋晴れの中で、北海道の稚内、深川、音威子府、帯広、名寄、紋別・美幌、北見などの闘争団、九州の熊本など国労闘争団をはじめ、多くの争議団や戦後補償運動などの屋台が並んでいた。はじめて参加したATTACジャパンもテントを出していた。
 メインスローガンは@国鉄労働者1047名の解雇撤回・地元JR復帰!すべての争議勝利!A自衛隊イラク派兵阻止――である。
 最初に、開会のあいさつを二瓶久勝さん(国鉄闘争共闘会議議長)が行った。
 「共闘会議は百五十団体、十五万人以上が結集している。機動隊に守られた国労大会は組合員二十二人の権利停止を行った。国労本部は争議を解決する能力がなく、国労を解体してJR連合に逃げ込もうとしている。今後の闘いは@鉄建公団訴訟で、原告ひとりひとりが証言し闘う場に入る。第二次訴訟も準備しているA国労、全動労、千葉動労を含む千四十七人が団結して闘っている。十二月十五日の第十一回裁判の後、千代田公会堂で大集会を開き、来年の決着をせまる闘いを作りだしていきたい」。
 続いて、海外ゲストの台湾鉄道労組委員長代理の張華宏さんは「民営化の攻撃を受けている。この攻撃は単に台湾だけの問題ではなく、全世界共通のものだ。鉄道は公共サービスでなければならない。スト権を確立して来年に闘いを組みたい」と報告した。韓国シチズン、韓国・東アジア反戦会議、声を上げる軍人家族の会がそれぞれ闘いの報告をした。
 報告の最後に、鉄建公団訴訟原告団の酒井直昭さんは「来年から始まる訴訟で、原告ひとりひとりがJRに採用されなかった不当性、差別性を証言していく」と決意表明した。
 首切り自由反対!働く者の権利を守る闘いでは、明治書院労組、東洋印刷労組が勝利報告をし、続けて各争議団から経過と闘う決意表明が行われた。
 反戦・人権・環境を守る闘いからは、ジュゴン保護キャンペーンセンター、コトパンジャムダム被害者住民を支援する会、アフガニスタン国際戦犯民衆法廷実行委、10・25国際共同行動に向けてのアピールなどが行われた。     (M)


『SL D51型携帯ストラップ』の販売に協力を!
闘争団の闘いを支えよう


 十月十九日、東京・団結まつりの開場で、国労闘争団が生活対策と企業・地域おこしのために作った「共同倶楽部」(別掲)の前北富雄さんが『SLD51型携帯ストラップ』の販売の記者会見を行った。
 前北さんは次のように、製品について説明した。
 「昨年四月に物資販売を基本とした倶楽部を立ち上げた。去年の八月以降に排除が始まり、本部から一人当たり月二万五千円支給されていたカネがストップされた。ストラップの販売と闘争を一体のもとして取り組んでいる。この製品は、自主生産ネットワークと闘争団が提携して開発した。携帯に電話を受けると光るようになっており、音声も中国で実際に走っているSLの音を取ってきた。似たような製品は営団地下鉄でも出しているが、金属だと光や音ができないので、プラスチックで作った。電池も交換可能で使い捨てではない。限定三千個作った。ぜひこの販売に協力してほしい」。
 共同倶楽部の物資販売に協力しよう。   (M)

 あなたの携帯電話にダウンロードすればあのD51汽笛が自然音でよみがえる! 闇を照射する一条の光。
 闘争団と自主生産ネットが満を持して送るシリーズ第1弾。
 SLD51型携帯ストラップ

連帯価格1000円(送料別) 限定販売3000個
10個以上まとめてご注文いただくと、送料無料。
 または、協同倶楽部取扱商品と一緒に1万円以上のご注文をいただければ送料は無料になります。
 カタログ請求・お申し込みは電話・FAX・メールでどうぞ!
 取扱元 有限会社 協同倶楽部 TEL 0166―20―7228  FAX 0166―20―7229 Eメールアドレス kyodoclub@luck.ocn.ne.jp

資料

共同倶楽部

 一九九〇年に、国鉄清算事業団雇用対策支所から解雇されて以降、国労闘争団は要求実現に向けて組織的自活体制を固め、その一環で自治体や地域と連携しての事業を確立し、闘争団の生活対策と同時に、地域に根ざした『企業おこし・地域おこし』として活動を展開してきました。
 今日までの事業体確立の経験をいかし、実態で止まっている事業体を、質的に高めるためにも新たな事業展開を行うこととしました。
 現状況は、小泉内閣の『構造改革』の名の下に、国鉄改革の手法である偽装倒産=新会社発足方式を手本とした大量解雇が全産業で始まっています。
 私たちは、政府及び資本の産業構造改革や、首切りで地域産業や職場がなくなり、労働者が『対抗する力』として政府及び資本に頼らず事業運営を確立することが、大衆的な闘争を広める武器となり得ると考えます。
 私たちの事業目的は、単なる商業ベースでなく、『解雇撤回・JR復帰』の要求を基本とし、労働者の『首切りは認めない・権利侵害は許さない』という闘いの発展に向けて、財政的に貢献出来るように取り組むものです。
 さらに、高齢化社会を迎える中で、『安心して暮らせる健康的な生活』が求められていますが、私たちは、『福祉や環境などの共成の立場』で積極的に関わって行きたいと考えています。


国鉄闘争勝利!
戦争と首切りNO!の声で!
国鉄闘争軸に民営化と戦争に反対する国際連帯集会

 十月十八日、飯田橋のシニアワーク東京で、「つなげ世界を戦争と首切りNO!の声で」と題して国鉄闘争を軸に、戦争と民営化・新自由主義に反対する国際連帯集会が開かれた。主催は「作り出そう!戦争と失業・環境破壊のない社会を!10・19団結祭り実行委員会」で、翌日の団結祭の前夜祭企画として開催されたもの。
 集会には民営化と闘う台湾鉄道労組委員長代行の張華宏さん、民営化研究チームの林銘徳さん、民営化対策室書記の林后君さん、一方的な廃業と中国への工場移転に抗議して工場占拠で闘い続ける韓国シチズン労組のキム・ギソン副委員長ら六人の訪日闘争団、朝鮮半島の平和とイラク反戦で闘う韓国・東アジア反戦会議のイ・ソンミンさんとウ・チャンスさん、トラック輸送の特殊雇用労働者の労働組合である「貨物連帯」を組織して闘う韓国・労働者民衆会議のウ・ユンテさん、アメリカでイラク侵略戦争に反対して闘う「声を上げる軍人・家族の会」のロバート・スミスさんが参加し、報告した。
 集会では最初に、国鉄闘争共闘会議議長の二瓶久勝さんが主催者を代表してあいさつ、「グローバル化の時代に、国際連帯がなければ生存権は守れない。民営化にストライキを対置して闘う台湾鉄道労組など連帯し、国鉄闘争勝利を通じて日本の労働運動を再生させたい」と語った。

民営化と闘う台湾鉄道労組から報告

 海外報告の最初は台湾の張華宏さん。張さんは、来年一月のスト権を確立した九月十一日の組合員大会をめぐる緊迫した攻防について報告し、新自由主義とグローバリゼーションに対決して闘い抜く決意を表明した。
 すでに台湾では、公共サービスのほとんどが民営化されて私的利潤追求の手段となり、残っているのは鉄道だけという状態になっている。陳水扁政府は高速鉄道の建設計画を押し進めており、その経営を民間に行わせようとしている。その民営高速鉄道に、国有鉄道の土地を無償で与えるなどの優遇措置をとり、この高速鉄道と台湾鉄道を競わせて労働条件を切り下げようとしている。
 政府は莫大な資金を広告代理店に注ぎ込み、マスコミや学者を総動員して反組合キャンペーンを展開しており、来年一月に本当にストライキが打てるかどうかは、なお予断を許さない。張さんは「われわれは政府に、台湾鉄道は公共サービスなのか利潤追求の企業なのか回答を迫っている。すべての公共サービスが民営化されていいのかと訴えたい」と述べ、国際連帯を強めて闘おうと訴えた。

韓国シチズン労組来日5カ月の闘い

 来日して闘い始めて五カ月になる韓国シチズン労組のキム・ギソンさんは訴えた。「韓国シチズンのある馬山輸出地域の七〇%が日系企業であり、その新自由主義の被害を受けているのが私たちだ。七十四人が工場に籠城して闘っているが、政府は今月中に解決しなければ機動隊を工場に導入すると脅している。昨日、私たちと同じような条件で闘っている阪神重工業の委員長が自決した。WTOカンクン会議では、イ・キョンヘさんが抗議の自決をした。これは労働者民衆が新自由主義に反対してアジアの平和を求め、使命感を持って闘っていることを示している。日本に来て闘う闘争団などの温かい支援を受けた。十七年間の国鉄闘争に連帯し、闘争団の闘いの勝利を願う」。
 日本からは、鉄建公団訴訟原告団事務局長の佐久間誠さんが、千四十七人の不当解雇撤回とJR復帰をめざす国鉄闘争の経過と現状について報告し、世界社会フォーラムへの参加をはじめ国際連帯を広げ、勝利するまで闘い抜く決意を表明した。

米国と韓国からイラク反戦の訴え

 ロバート・スミスさんの弟はベトナム戦争で心と体に深い傷を負って帰国し、自殺した。スミスさんの甥はいま、バグダッドの北方で車両整備士として従軍しており、いつ戦死の公報が届くかわからない状態にある。
 スミスさんは、アメリカ政府がベトナム戦争に突入する口実としてトンキン湾事件をでっち上げ、イラク戦争に突入する口実としてフセイン政権の大量破壊兵器疑惑やアルカイダとの関係をでっち上げたように、ウソにウソを重ね、偽善に偽善を重ねて侵略戦争を繰り返し、いままたイラクの人々とアメリカの若い兵士たちの命を奪っていることを、怒りを込めて糾弾した。
 さらに、「日本政府はいつ息子が死ぬかもしれないと恐れる多くの母親を作り出そうと計画しているが、アメリカの侵略戦争に資金を出したり軍隊を出したりさせないでほしい。私はよりよい日本を信頼している」と訴えかけた。
 東アジア反戦会議のイ・ソンミンさんは韓国での反戦運動の状況について報告し、ノ・ムヒョン政権が押し進めている大規模な戦闘部隊のイラク派兵について述べた。「ベトナム戦争では韓国は、派兵によって大きな経済的利益を得た。韓国では世論は圧倒的に派兵反対だが、大企業は強く派兵を要求している。政府・資本はいまの経済危機を派兵という極端な方法で解決しようとしているが、いま派兵しても経済的に潤うはずがない。派兵を阻止する闘い、派兵されたら撤収を求める闘いを続ける」。
 各国の運動状況などについての質疑、意見交換が行われたが、そのなかで韓国・貨物連帯のユ・ウンテさんは、前近代的搾取と闘う闘いのなかでこの間組合員を三万人に拡大したこと、五月と八月の全国ストライキの敗北を乗り越えて、十一月の闘いに向けて組合員を五千人拡大する闘いに取り組んでいることなどを報告した。
 報告が盛りだくさんで討論を深める時間が足りないという点はあったが、新自由主義と戦争に対決する東アジアの労働運動の具体的連携をさらに強化する必要性を実感させる集会だった。        (I)


日本共産青年同盟第13回大会コミュニケ
希望のグローバリゼーションを作り出そう!


 二〇〇三年十月、日本共産青年同盟(JCY)は第十三回大会を開催した。大会の議事は各地、各戦線の同志の報告と、それぞれの蓄積を踏まえた問題提起のために多くの時間を割く大会となった。その多くは現在の時代状況、情勢に対応した「青年同盟」のありようとは何か、という問題意識に集約されるだろう。
 また、青年を「反体制陣営」に獲得する、「革命と共産主義の学校」としての「自立した青年同盟」の役割は、やはり現在においても有効であり、これまでの歴史の総括を踏まえながら時代状況に即した自己刷新のなかで、組織を強化していく方向が確認された。
 運動総括として、この数年間の組織的・運動的な後退と成果の両面を確認し、またとりわけこのかんのイラク反戦運動と新自由主義グローバリゼーションとのたたかいに集中して議諭が交わされた。特にイラク反戦運動に関わってきた「新しい人々││新しい青年」とどのように向き合い、「社会主義」の方向性を指し示すことができるのか、について活発な議諭となった。そして、「新自由主義グローバリゼーション」との対決が世界的には「反資本主義」を標榜する「青年の運動」の一分野となっており、「反戦」と「反グローバリゼーション」の合流を日本においても促し、その強化に資する一翼としてのJCYの役割が強調された。
 大会は最後に新たに全国委員会と全国事務局を選出し、その新たなサイクルのスタートとした。また、各戦線のイニシアチブのあるたたかいを創り出すためのものとして国際委員会、寄せ場・野宿者委員会の設置を確認した。さらに、男性優位主義と女性差別克服に向けた課題、女性解放・セクシャルマイノリティ解放に向けた委員会の設置を確認した。
 このグローバル戦争と新自由主義のもたらす社会の荒廃の中で、希望を指し示すたたかいをどのように創り出せるのか。私たちは今は限られた力量しかないとしても、「グローバルな人権と民主主義のもっともラディカルな擁護者としての社会主義革命派」として戦争反対、帝国主義反対、新自由主義グローバリゼーション反対、反差別のたたかいにコミットしていくだろう。そして、社会主義革命運動の再挑戦のなかで「希望のグローバリゼーション」を創り出そうとする。
 希望を創り出そう!ともにたたかおう!   
 二〇〇三年十月 

日本共産青年同盟全国委員会


止めよう!暫定滑走路
11・30 東峰現地行動へ
――空港反対同盟・石井武さん追悼

「北側延伸案」粉砕

 国土交通省−空港公団は来年度からの民営化(本格民営化−株式上場は二〇〇七年が目標)を控えて、至上命題の暫定滑走路の二五〇〇メートル化をなんとしても実現するため、東峰地区住民を追い出そうとしています。
 公団は住民の頭上四十メートルをジェット機を飛ばせば、すさまじい騒音をはじめ環境の悪化に耐えられなくなって移転に応じるだろうと、昨年の四月暫定滑走路の供用を強行しました。しかし、東峰地区住民は困難な条件の中でも屈することなく、農業を続け、生活を守り抜いています。
 目論みが完全に破綻した公団は「北側延伸案」なるものを明らかにしました。これは暫定滑走路の南側の東峰住民の反対により二一八〇メートルという短さで運用している暫定滑走路を、北側に三百二十メートル延ばして、ジャンボ機を飛ばそうというものです。これは「ジャンボ機が飛べば今以上の激しい騒音で住めなくなるぞ」という東峰住民への脅しにほかなりません。
 北側延長計画は、くの字型に曲がったり、狭くてぎりぎりの間隔ですれちがう誘導路や、今でも障害物のため管制塔から滑走路北端が直視できないという欠陥だらけの暫定滑走路の危険性をさらに拡大させるものです。
 すでに昨年十二月と今年一月の二回、飛行機同士の接触事故やオーバーランという欠陥に起因する事故が発生しています。幸い大事には至らなかったものの、いつまた起きてもおかしくない、しかも重大な結果をもたらす危険を抱えた暫定滑走路なのです。ここにジャンボ機を飛ばすことなど論外です。いますぐに暫定滑走路の使用を中止すべきなのです。

東峰神社裁判勝利へ

 公団総裁黒野匡彦は昨年末、「東峰貨物地区構想」なるものを東峰住民に提示しました。これは東峰地区全体を空港用地に組み入れ、地区の集団移転という形でまとめて追い出しを図ろうというものでした。東峰住民はこの構想を東峰地区を消滅させるものとして強く反発し、公団の計画を完全に粉砕しました。
 こうした策動をすべて粉砕された公団は、今度は東峰神社裁判の場において攻撃をかけてきました。公団が行った東峰神社の不法な立ち木伐採に対して、東峰住民が土地の権利の回復と伐採した立ち木の現状回復などを求めて裁判を起こしました。公団は当初から土地は公団のものであり、立ち木の伐採は何ら問題はなかったと開き直り、全面的に争ってきました。
 ところが公団は、七月の公判で突如「和解」の申し立てをしてきました。しかし、その「和解」の内容は「土地は公団のもの。部落が神社として使用する権利は認める」などと、根幹の土地の権利については一歩も譲らず、単に現状を追認するだけのものでした。
 裁判の原告である東峰住民は、「あくまでも神社の土地は部落の所有(総有)であり、神社林の伐採は許さない」という点を堅持し、裁判を進めていく事を確認しています。
 公団黒野は「和解が不調なら北側延伸もありうる」という脅しをマスコミなどを通じて明らかにしています。「〇七年の株式上場までに滑走路延長の見通しがついていなければならない」として住民を脅し続けているのです。しかし、こうした公団のなりふり構わぬ攻撃も、逆に彼らが追い詰められていることの証拠です。

イラク派兵反対! 

小泉自民党政権は有事法制、イラク派兵法の制定など、戦争できる国家体制作りを推し進めています。三里塚農民は、軍事空港反対を掲げて闘ってきました。今そのことは現実味を帯びてきています。自衛隊のPKOゴラン高原派兵をはじめ、三里塚空港からはすでにいくたびか自衛隊の派兵が行われ、今後は有事法制により、米軍・自衛隊の優先使用ができる事態に至っています。反戦・派兵阻止の闘いとの結合もわたしたちの主体的課題として据えていかなければなりません。三里塚からイラク派兵を絶対に許しません!
 用地内農民−住民と共に暫定滑走路の延長阻止、使用停止をかちとるために、現地に結集し、農民との交流を強化し、連帯して闘おう!
主催 三里塚・暫定滑走路に反対する連絡会
日時  11月 30日(日)午後1時 結集。集会〜デモ〜石井武さんの墓参り・交流会
場所 東峰共同出荷場(京成東成田駅に迎えの車有り。徒歩で40分。別掲時刻表参照)
b集会場への行き方京成線上野発(特急)〜成田駅乗り換え東成田駅への時刻表
 上野発10:35 成田駅11:42着 11:59発の芝山千代田駅行に乗り換え 東成田駅12:04着
 上野発11:15 成田駅12:22着 12:29発の芝山千代田駅行に乗り換え東成田駅12:34着 
b東成田駅に12:40〜12:50に迎えの車が出ています。


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