十月十一日、渋谷・宮下公園で「持たざる者」の国際連帯行動が行われ、約百人の労働者が結集した。
まず司会をつとめる山谷争議団の荒木さんより、今年の一月ブラジル・ポルトアレグレで行われた第三回世界社会フォーラムにおいて「声なき者の宣言」という呼びかけがなされ、それに応えようと今回の行動を約一カ月という短い期間の中で準備してきたと、経過の説明が行われた。
そしてこの間労働者三名を殺害し、キャンプ場に埋めていたことが判明した朝日建設の問題に触れ、「わしらの闘いの弱さが犠牲者を生んだ」「朝日建設で働いたことのある労働者とともに絶対にやり返していく」と発言し、集会の冒頭に参加者全員での犠牲者への一分間の黙祷が呼びかけられた。
発言の最初は山谷労働者福祉会館・活動委員会の仲間。セーフティネットということがいわれるが、いくらそんなものを作っても、失業者を生み出す構造を変えなければ意味がない、世界の仲間とともに新自由主義と闘おうと発言した。
次に在日アジア労働者と共に闘う会、さらに渋谷・野宿者の生活と居住権をかちとる自由連合の仲間が発言。
続いて特別アピールとしてATTACフランスの活動家クリストフ・アギトンさんが発言。「フランスでも野宿者の人々が自分たちの団体を作って活動している」「今年春の反戦デモは世界的な規模で行われた。世界の人々に希望を与える出来事だった。特に若い人々が運動に参加してきたのが大きかった。世界の力関係が変わりつつある」「来年一月の世界社会フォーラムに皆さんの代表を送れば世界の運動とともに野宿者の運動を作っていくことが出来る」。
さらにACA(反資本主義行動)、ATTACジャパン事務局の秋本陽子さん、笹島日雇労働組合の大西豊さん、北部労働者共同闘争会議、フリーター労組(準)の仲間から発言を受け、渋谷一周のデモに出発した。
太鼓やシンバルなどの鳴り物も登場しにぎやかにデモは進む。警察の「立ち止まるな」「速く歩け」などという不当な規制を跳ね返して最後までデモを貫徹した。
総括集会では小倉利丸さん、日本ーパレスチナプロジェクトセンターの高坂和彦さんの発言を受け、さらにフランスのDAL(住宅への権利運動)代表のジャン・バスティス・エローさんからのメッセージが代読された。最後に団結がんばろうでこの日の行動をしめくくった。 (板)
ブラジル土地なき農民運動代表迎えて
土地獲得めざす農民の闘い
「グローバリゼーションと耕すものの権利」をめぐる討論会
十月五日、東京・西早稲田の日本キリスト教会館で、来日したブラジルMST(土地なき農民の運動)の若手リーダーの一人シロ・コヘアさんを招いて「大討論 土地獲得をめざす農民の闘い=グローバリゼーションと耕すものの権利=」が行われた。この討論の呼びかけ・賛同団体は、ATTACジャパン、アジア太平洋資料センター(PARC)、アジア農民交流センター、ストップ遺伝子組み換え汚染種子ネット、脱WTO草の根キャンペーン、日本ラテンアメリカ協力ネットワーク(RECOM)、日本ネグロスキャンペーン委員会。
MSTの闘いを紹介したビデオが上映された後、討論会のコーディネーターをつとめた農業ジャーナリストの大野和興さんが「グローバリゼーションと土地・農民問題」についての視角を簡潔に提起した。大野さんは現在の土地・農民問題について@ラテンアメリカやフィリピンに見られる古典的な大土地所有制・地主制A農業の技術革新、商品化を通じた企業支配の下での農民(自作農)の土地からの新たな排除B「土」の劣化――モノカルチャー的な作付けの強制による環境破壊、の三つに分けて説明し、MSTがどう闘ってきたか、何を求めているかについて注目たい、と紹介した。
続いてシロ・コヘアさんが、MSTの闘いの現在と来年の世界社会フォーラムに向けた報告を行った(記事別掲)。
次に日本ネグロスキャンペーン委員会の小林和夫さんが、ネグロス島の砂糖農園での現在の攻防を軸に、旧地主と土地の耕作権を得た農民との間の闘いを紹介した。
ネグロス島ではアキノ時代の農地改革によって旧地主の土地の耕作権を得た農民がエスペランサ農園を建設して共同耕作を行っていた。ところが今年三月六日に、元地主の私兵がサトウキビ植付け作業をしていた農民を取り囲んで無差別発砲し、一人の農民が射殺されるという事件が起こった。
ここに示される軍や警察と一体化した旧地主勢力との闘いとともに、農地改革によって土地を得た農民の営農危機の中で、グローバリゼーションに対応した果樹栽培などの新たな企業的農業を大規模に進める資本の動きにも注意する必要がある、と小林さんは提起した。
休憩をはさんだ討論では、ポルトアレグレの「参加型予算」の評価や、新自由主義政策を取らざるをえないルラ政権に対する態度などについても質疑が行われた。シロ・コヘアさんは、ルラ政権の評価については、右派との連合で成立したルラ政権の中で、MSTや左派が独自の立場から自らの運動を強化し、政府にその意思を反映させていくことが重要だと訴えた。
また前日に行った三里塚の農民との交流の感想について「長年にわたって闘いつづけている抵抗の強さ、信念の強さに感動した。また有機農業で多様な作物を栽培し、消費者と結んだ産直運動を行っていることも素晴らしい。こうした運動を支えていく都市生活者、市民社会の連帯がもっと必要だと思う」と答えた。(K)
土地なき農民運動(MST)シロ・コヘアさんの報告
すでに30万世帯が土地を手に入れた闘い
ブラジルは一億六千万人の人口のうち九千五百万人が貧困層で、五百万人が飢餓人口だ。社会経済的にはつねに少数のエリートが富を独占し、人口の一六%が八八%の富を所有している。残りの大多数の人びとは、住居、食料、医療、教育などから疎外された生活を強制されている。この四十年間で農村から都市に膨大な人口が流入し、都市の底辺での生活を送っている。
ブラジルで行われた「緑の革命」は農業の機械化、種子の改良を通じて農民を土地から追い出す手段となった。農業の工業化を通じてブラジルはトウモロコシや大豆などの輸出大国になったが、国内には多くの飢餓人口が存在する。
一九六四年には農地改革を進める社会変革の動きもあったが、その芽はそれに続く二十年間の軍事独裁によってつぶされた。一九七〇年代以後に労働者やキリスト教会革新派の抵抗の動きが開始し、一九八〇年代には重要な三つの組織が成長していった。それがMST、CUT(労働者統一センター)、そしてPT(労働者党)だ。
土地獲得を超え世界を変革する闘い
MSTの二十年間の闘いで、ブラジルのの二十六州と一連邦区(ブラジリア)のうち二十三州でMSTの支部が成立し、土地の占拠・獲得に大きな成果を得た。土地占拠運動の担い手は失業者や農業労働者で共同性を重視している。一人がリーダーシップを発揮するような運動ではない。それは、人びとを訓練し社会正義を追求する運動だ。大土地所有の大部分が不正に取得されたものであり、われわれは不法に取得された地主の土地、使用されていない土地の所有権を見直し、州政府がそうした土地を取得して土地のない働く人びとに分配するよう運動している。すでにこの運動によって三十万家族が土地を手に入れ、新たに十万家族が取得の準備を進めて野営テントで闘っている。
農地改革を求めるMSTの運動は、たんに土地のためだけのものではない。われわれはこの運動の中で、社会的インフラの整備、医療、教育、ジェンダー、環境保護など多面的な追求を行っている。それは共同体精神を喚起し、新しい社会=「共生」を求める運動だ。「共生」とは環境との「共生」であり、生産手段の獲得であり、協同組合の建設であり、土地からの生産物を消費者に直結させる運動でもある。われわれは農薬を使わない環境重視の農業や開発途上国農民との連帯も志向している。
MSTも加わっている国際農民運動である「ヴィア・カンペシーナ」(農民の道)は、新自由主義に対抗する力となっている。「ヴィア・カンペシーナ」はWTOに異議を唱え、食糧は「商品」ではなく「生活の糧」であり、すべての人びとが食糧にアクセスできる権利を持つべきだと主張する。WTOが推進する世界とは、食糧を限られた先進国が掌握し、食糧・環境を商品化し、農民を土地から追い出し、搾取していくものだ。「ヴィア・カンペシーナ」は特許を通じて種を先進国の大企業が管理することに反対し、生物的多様性をコミュニティーが掌握することを求めている。
ラテンアメリカではFTAA(米州自由貿易地帯)に代表される米国の一極支配に反対する強力な運動が発展している。ラテンアメリカの八億人の人びとをアメリカの市場にすることへの抵抗が広がっている。ルラ大統領は、FTAAをより適切なものにするために時間をかけて交渉するという立場を打ち出している。
米国支配のもう一つの表れは軍事基地化構想だ。前カルドゾ政権の時代にブラジル北部のマラニョン州に米軍基地を建設する計画が打ち出されたが、ルラ政権はその基地建設構想を拒否した。生活文化様式のアメリカ化という新たな支配形態との闘いも重要だ。
これまでブラジルのポルトアレグレで三度にわたって世界社会フォーラムが行われてきたが、その意義は大きい。来年はインドのムンバイで開催されるが、MSTは二十三の州支部からのそれぞれ一人の代表をふくめて三十人がムンバイでの世界社会フォーラムに参加する予定だ。皆さん、ぜひムンバイでお会いしましょう。
(報告要旨・文責編集部)
三里塚・東峰部落へ芋掘り&バーベキューツアー
MSTシロ・コヘアさんも参加
十月四日、「三里塚・東峰部落へ芋掘り&バーベキューツアー」が、「成田空港の暫定滑走路の供用中止を訴えます」事務局の主催で行われ五十六人が参加した。
成田空港の暫定滑走路が使われるようになって、一年余りが過ぎた。轟音とともに農家の頭上四十メートルをジェット機が飛び、オーバーラン事故を起こすなど、住民無視の政府・空港公団の体質は一層ひどいものになってきている。こうした現地の状況にふれ、東峰の人々と交流を深めるために企画された。
バスツアー四回目となるが和光大、法政大、早稲田大、日大など学生を中心に初めてという人が三分の一ほど参加した。漫画「夏子の酒」の作者尾瀬あきらさんも参加した。ツアーは最初に木の根のペンションに到着し昼食をとった。ペンションは完全に周りをフェンスで囲まれていた。フェンスの中では、さかんに誘導路が作られていた。三里塚物産の平野靖識さんが三里塚の有機農業・実験村について次のように説明をした。
「一九七一年に代執行があり、多くの青年行動隊が逮捕投獄された。空港に反対するために近代的なあり方全体に対する批判も必要だということで、農薬・化学肥料・大型トラクターを使った近代農業についての見直しを始めた。近代農業は五年経つと農薬・肥料などが効かなくなり、農家を食い物にした。ちょうど、この時、チッソなど公害問題が深刻になっており、それを告発した有吉佐和子さんの『複合汚染』も出版され、話題を呼んでいた。青年行動隊は七二〜七三年に共同堆肥場を東峰に作り、有機農法を始めた。それを受け継いで『地球的課題の実験村』をやっている。実験村では昔から伝わってきたものを学びながら、農業をやっている。さらに、麦や大豆畑トラストと自前の種づくり、夕立の森計画で植樹や荒れた森の整理をしている。月二回活動がある。ぜひ参加してほしい」。
続いて、横堀の熱田一さん・テルさんに話を聞きに横堀に行った。八十五歳になる熱田一さんは「土地は売らない。最後までがんばる」と熱く語った。テルさんは「東峰の人たちががんばっている。わたしらもここ横堀でがんばりたい。騒音はうるさいが慣れれば生活できる」と語った後、「ここでしかできないゴマを作っている。手間暇がかかるが体にいいから」と農作物作りの楽しさを話してくれた。団結小屋に常駐している山崎さんから、東峰神社裁判の経過について報告があった。
次に、東峰の石井さん宅に行った。紀子さんが芋掘りの畑に案内してくれた。一時間程で大きなお芋がたくさん採れた。歩いて東峰神社に向った。そこで、平野さんは「東峰神社の歴史と空港公団が行った立ち木伐採や部落の共有物である神社の土地を公団が奪ったことがいかに不当なことか」を説明した。
さて、いよいよ、お腹もすいてきた三時三十分に、東峰出荷場脇広場に到着。石井さんが用意してくれた豚肉や新鮮な野菜でバーベキューをしながら交流を行った。ちょうど来日しているブラジルのMST(土地なき農民運動)のシロ・コヘアさんが参加し、「二十年間の活動で三十万の家族が土地を手にいれた。生活し続ける権利を勝ち取るために闘っている。長年闘い続けている三里塚の闘いを知ってとてもよかった。ブラジルに持ち帰って皆さんの闘いを報告したい」とアピールし、三里塚闘争との交流の証に、記念の帽子を石井恒司さんに送った。なごやかな交流と汗をかき、おいしい食事をして、三里塚を後にした。 (M)
韓国シチズンの不当廃業を撤回しろ
日本シチズン本社は組合員全員の雇用保証を
新宿駅前で抗議の宣伝行動
十月十二日、韓国シチズン労組と応援する会はシチズンの大時計がある東京・新宿駅西口で、午後0時30分から2時30分まで、シチズンに対する抗議の宣伝行動を行った。当初、十一日、十二日とシチズン本社がある田無駅で行う予定であったが、八日の労組とシチズンとの折衝で、九日から事務折衝に入ることが確認されたので、急きょ宣伝場所を変更した。
宣伝カーから、韓国シチズン労働者は「シチズンは何の説明もなしに『廃業する』という紙一枚、壁に貼っただけだった。ある日突然に組合員の職場を奪い、路頭に迷わせたのがシチズン社のやったことだ。私たちは二十五年も働いてきた技術者だ。シチズン本社が組合員全員の雇用の責任を取り、本社に雇用を保証すれば、私たちも日本人の人たちと一緒に働く自信もある。シチズンは不当廃業―全員解雇を撤回せよ!。朴成姫委員長をすぐに釈放せよ」と訴えた。
神奈川や東京のユニオン、日韓ネットの仲間など三十人がビラを配布した。韓国語での訴えや横断幕に道ゆく人の注目が集まった。ビラも終了間際にほとんどなくなってしまった。韓国から来た若者が話しかけてきたり、中国・台湾からきた人たちが「解雇撤回」の漢字のスローガンを読んで理解を示したりしていた。
最後に集約の中で、第四次派遣団の二人が新しく来日することの報告があった。さらに、集中したシチズン本社への行動が要請されている。 (M)
日朝国交正常化を求めて二千人が集会とデモ
韓国から4人のゲストを迎えて
十月九日、東京・日比谷野外音楽堂で「北東アジアに非核・平和の確立を!日朝国交正常化を求める10・9集会」が開かれた。この集会は、市民緊急行動、日本消費者連盟、原子力資料情報室、ATTACジャパン、DPI(障害者インターナショナル日本会議)、I女性会議、平和フォーラムの呼びかける実行委員会の主催で開かれ、首都圏の平和運動、国際連帯運動、労働運動、農民運動など八十団体と三百二十六人が賛同した。
会場には二千人が集まり、四人の韓国ゲストのスピーチを受け、「六カ国協議を平和的解決に向けたものとして継続し、実りあるものとすることを各国に求めます。同時に、北東アジアに非核・平和を確立するため、アメリカの戦争政策の転換と、北朝鮮の核・ミサイル開発の中止および人道問題への誠実な対応を求めます」という集会アピールを採択して、新橋から銀座、東京駅前を通るデモで平和への国際的努力を強めるよう訴えた。
集会では、朴保(パク・ホー)さんのオープニングコンサートに続いて連帯のアピール。北朝鮮人道支援の会の吉田康彦さん、やはり北朝鮮への人道支援に関わっている日本国際ボランティアセンター(JVC)の寺西澄子さん、日朝ピョンヤン宣言一周年の九月十七日に明治公園で七百人の平和への人文字をキャンドルで作ったピースナウコリアジャパンのキム・スンヨンさんと藤花大介さんが、それぞれの思いを語った。
実行委員会を代表して、平和フォーラムの福山事務局長があいさつに立ち、「ブッシュ来日に抗議し、日本の若者を米軍の盾にさせない闘いを展開しよう。来る総選挙で小泉政権の戦争政策にNO!を」と訴えた。
続いて韓国ゲスト四人が登壇した。来日した四人は、平和を作る女性たちの会共同代表のキム・スギムさん、参与連帯平和軍縮センター実行委員会のク・カブさん、民主労総対外協力室長のイ・フェスさん、全国教職員労組対外協力室長のイ・ビョンジュさん。
代表してイ・フェスさんが、「われわれは世界で押し進められる新自由主義に反対し、ブッシュ政権の戦争政策に反対し、ノ・ムヒョン政権のイラク派兵に反対して闘ってきた。世界の労働者との連帯で闘い抜く」と熱いアピール。
ウリパラムのチャンゴ演奏の後、日朝国交促進国民協会事務局長の和田春樹さん、日朝友好の軌跡をたどるフレンドリーウォークの代表からスピーチを受け、集会アピールを全体で確認してデモに出発した。(I)
全労協第15回定期大会――
新役員の選出ができず
問われる闘う労働運動の再生
十月五〜六日、全労協第十五回定期全国大会が熱海で開かれた。大会では開会あいさつ、議長団選出、大会役員、資格審査委員会などの報告の後、藤崎議長が「われわれは歴史的な時代の転換点に立っている。イラク派兵などの小泉政権の反動政策、企業のリストラ、総人件費の削減、解雇自由、労基法・派遣法の改悪に反対する闘いを。国鉄闘争の強化、国労と闘争団は胸襟を開いて統一と団結を。新自由主義によるグローバル化に反対し韓国シチズン労組支援など国際連帯を」とあいさつした。
来賓あいさつとして国鉄闘争支援中央共闘の中里議長は、「四党合意問題での対立により危機的状況となったがILOの新勧告をうけた運動の新たな発展をつく出して行きたい」と述べ、国鉄闘争に連帯する会の山下氏は「国労内意見対立に目が奪われ本来の支援活動が疎かになっている。財政支援を中心に三十六闘争団を激励して行きたい」と訴えた。
新社会党の横堀氏の後、宮部顧問が「全労協をどう発展させるか。お互いの立場を尊重してもらいたい」とあいさつした。全港湾、全日建、社民党の福島瑞穂、保坂展人議員、韓統連のメッセージ紹介そして韓国シチズン労組から争議支援と「全労協と民主労総の連帯」が力強く訴えられた。
子島事務局長の経過報告と活動方針案の提案、会計決算と予算案の提案の後、質疑応答となった。十七人の代議員が争議報告や支援の要請、議案への質問や問題提起を行った。「すべての労働者に機会均等待遇を実現する闘いを」「成果主義賃金についての研究を」「外国人労働者組織化への支援を」などであった。
国鉄闘争問題については国労本部代議員が「四党合意の放棄は国会決議違反」「内部消耗戦を克服してILO勧告を国民的合意にする取り組みを」と述べ、反対派の代議員は「鉄建公団訴訟原告団など二十二人への処分に反対」「強制配転などを受けている書記職員の組合であるスタッフユニオンも全労協の組合。全労協としてもなんらかの見解を出すべきではないのか」「藤崎議長も国労大会で鉄建公団訴訟への取り組みを検討すべきと言っているが」と見解表明を訴えた。
子島事務局長は「全労協は緩やかな共闘組織。指令権も指示権もない。ただお願い、要請を参加組合にするだけ」として回答を避けた。この後、大会は新役員の紹介となっていたが子島事務局長の後任について役員選考委員会で満場一致の候補者がなく、大会での新役員の選出は不可能となり、暫定的に現役員体制で当面活動して行くとの報告となった。この後、決議案、大会宣言を拍手確認し議長の団結頑張ろう三唱で閉会となった。
全労協大会は新役員を選出できない異常事態となった。これは明らかに国労大会での対立がこの大会にも反映したものである。宮部顧問の「お互いを尊重して」との発言は一般論として正しいが、国労本部が闘争団を切捨て、JR連合に合流するため国労資産の分捕りを露骨に開始しているのに余りにも牧歌的すぎるのではないか。全労協の危機は実体のない「統一と団結」のドグマになにも判断しないそして動かないことにある。闘う労働運動の拠点としての全労協運動を!
(岸本豊)
|