| 反対同盟が二〇〇二年旗開き かけはし2002.1.21号より |
一月十四日、三里塚・横堀農業研修センターで三里塚芝山連合空港反対同盟の主催による「二〇〇二年旗開き」が行われ、反対同盟をはじめ支援の仲間たち七十人が集まった。
政府・空港公団は、暫定滑走路の供用開始を四月十八日と決定した。さらに、この二月にも昨年十月のYS11を使った試験飛行に引き続いて、中型ジェット旅客機を使った慣熟飛行を強行しようとしている。東峰住民をはじめ闘う農民の強い反対にもかかわらず公団は、住民の頭上四十メートルにジェット機を飛ばし、騒音と排気ガスをまき散らし、なにがなんでもたたき出そうとしている。
このような政府・空港公団の連続的な暴挙、東峰住民たたき出し攻撃に抗して反対同盟は、旗開きにおいて「絶対に飛行を許さない! 四月十八日、飛行阻止に向けた具体的な行動を行う」と戦闘宣言を行った。反対同盟の供用阻止に向けた戦闘宣言に応え、四月十八日暫定滑走路供用阻止闘争に全力で結集しよう。
「反対同盟は体を張って阻止する」
開催あいさつが柳川秀夫さん(世話人)から行われ、「四月暫定滑走路供用は、現実として大変な事態が引き起こされる。人権も含めたいままでにない重大な問題だ。三十六年間以上の闘いを行ってきたが、政府・公団の体質は全く変わっていない。飛行機が飛ぶことに対して黙って座していることはできない。知恵を出し合って行動をしていかなければならない。ただのデモンストレーションや集会に限定されず、実質的に効果がある闘いを反対同盟としてやっていきたい。気合いを入れて闘いぬいていこう」と力強く訴えた。
石井武さん(世話人)は、「白昼堂々と強盗を行った公団総裁が来て『昨年は大変ご迷惑なことをいたしました』などとふざけたことを言ってきたので『簡単には開港させないからな』と宣戦布告をした。今日は中身について言えないが、絶対に飛ばさせないという確信を持っている作戦があるのでやります」と決意表明した。さらに「四月十八日は、集会とデモをやっている最中に飛行機が飛んでいるというぶざまなことをやりたくない。私たちが主体でやりますから、やる気がある者は来てもらいたい。本当に飛行機を止めます。波状的にやっていきたい。むこうが悪いことをしていて、われわれを逮捕する理由はなんにもない。それだけの覚悟をして闘おう」と強調した。
熱田一さん(横堀)は、「このように皆さんが集まったことを大変ありがたく思っている。空港廃港に向けてともに頑張ろう」とアピールし、参加者全体で闘う決意を込めて乾杯を行った。
集会は大原さん(三里塚・暫定滑走路に反対する連絡会)の司会で続いた。
加瀬勉さん(多古町農民)は、「三里塚は、政府の暴力によって抑圧され、蹂りんされ続けてきた。いまもそれが続いている。権力の暴力に対して原則的に人間の良心として『まかりならん』と立てなければならない。さらに、戦争と失業政策に対しては、体を張って阻止していかなければならない。一人一人がこの問題を自分に問いかけながら進んでいこう。初心に帰って、権力に対して厳しく立ち向かっていこう。人々の心をゆさぶる闘いを行う」と檄を飛ばした。
石井恒二さん(東峰)は、「今年は、大変な節目の年だ。地域のことを考えると称して反対運動を辞めていった人たちがいるが、私は全然納得いかない。農業問題の観点から実験村を通して反対運動をやってきた。今後も闘っていきたい」と発言した。また、「この間、アメリカは『自由、正義』とか言ってアフガンを爆撃し、人を殺している。こんな『自由、正義』はない」と批判した。
平野靖識さん(らっきょう工場・東峰)は、「私は工場に通っているが、東峰で生活し、騒音直下にさらされる島村さんや小泉さんのことを考えると残念でならない。どうしたらこの事態を突破できるかと考えている。空港周辺の人々は、空港による経済効果を期待しているわけだが、そのようなカンフル注射で地域で生きていこうという考え方そのものに対して、そうではないんだということを指し示していかなければならない」と述べた。
4・18供用開始阻止へ闘う態勢を!
続いて、反対同盟ととともに現地で闘いぬいている山崎宏さん(労闘・労活評団結小屋)、東峰団結小屋の岩村嘉尚さんから闘う決意表明。フランス・ラルザック軍事演習場反対闘争を闘ってきたフランスの仲間からのアピール紹介。高橋千代司さんからは、三里塚・暫定滑走路に反対する連絡会の「四・一八供用阻止を合い言葉に、二〇〇二年の闘いを開始しよう!」のアピール(別掲参照)を提起し、参加者全体で確認した。
さらに、参加している支援団体からの発言に移り、関西・三里塚相談会の上坂喜美さん、アジア連帯講座、東水労青年女性部、プロ青同、実験村の大野和興さん、東峰団結小屋維持会などから連帯アピールが行われた。また、ATTC-Japan事務局の仲間は、反グローバリゼーションの観点から四・一八供用反対を訴えるとともに、フランス農民連盟のジョゼ・ボヴェ氏の来日(十一月)の取り組みの一環として三里塚交流会を準備していることを報告した。
最後に参加者全体で再度、四・一八供用阻止に向けて闘うことを誓い合った。(Y)
4・18供用阻止を合い言葉に、2002年の闘いを開始しよう!
三里塚・暫定滑走路に反対する連絡会
国土交通省―空港公団は、暫定滑走路の供用開始を四月十八日と決め、東峰住民の頭上にジェット旅客機を飛ばそうとしています。
暫定滑走路が供用されれば、中型ジェット旅客機が早朝六時から夜の11時まで、着陸時には民家の頭上四十メートルのところを進入してくることになり、計画通りだとすれば、年間発着枠六万五千回、一日当たり百八十回繰り返されることになるのです。
離着陸時の騒音、衝撃、排気ガス、さらには墜落や落下物の危険性はまさに想像を絶するものです。このような滑走路の供用は住民の健康や、野菜作り・養鶏などの農業生産に被害を及ぼし、住民の生命の危険さえも生じさせる重大な人権侵害であり、暴力行為そのものであり、断じて許すことはできません。
一九九九年五月、「平行滑走路(二千五百メートル)の二〇〇〇年完成断念」を発表した運輸省(当時)―公団は、その直後に一方的に突然暫定滑走路計画を発表しました。これは用地内に反対農家がいる南側をさけて、北側に八百メートル延長して二千百八十メートルの暫定滑走路を建設するというものでした。
運輸省−公団は地元住民の反対の声を無視して、九十九年十二月に着工式を行い、軒先工事を強行し、二〇一年六月には「飛行機の進入面から突き出していて邪魔になる」として強盗同然の手口で東峰神社の立ち木を抜き打ち的に伐採し、そして十月十五日から十二月十二日にかけてYS11機による試験飛行を行ってきました。
試験飛行では住民の頭上四十メートルを進入させる南側からの降下検査を行い、近くで見ていた人が「民家にぶつかるかと思った」というほどの超低空を飛ばしました。その時の騒音は最大百四デシベルで「電車のガード下並」ということでしたが、それはあくまで試験機YS11機のことで、実際に飛ぶ中型ジェット旅客機の機体の大きさは二倍もあり、その騒音はさらにすさまじいものになります。
公団は当初「すでに供用している滑走路でデータはあるからジェット機による慣熟飛行は必要ない」といっていましたが、滑走路北側の騒音地区の住民から「実際に使用される機種を飛ばさないと騒音の程度がわからないから飛ばしてほしい」という要望があるとして、二月頃にジェット機を飛ばそうとしています。これら一連の行為はすべて用地内東峰の住民・地権者追い出しが目的です。住民が生活するのに困難な状況を作り出し、買収\移転に応じさせるための悪辣な攻撃であり、三里塚空港決定以来、一貫して繰り返された住民無視の暴挙なのです。
国土交通省―空港公団は、十一月二十二日暫定滑走路の完工式を行いました。そこで中村徹公団総裁は「地域や地権者と話し合い、同じ気持ち、目線に立つという基本的な考え方(でやってきた)……。公共事業の民主主義的な方法で完成に至ったことは、成田空港三十年の歴史の中で大変意義深いこと」などと恥ずかしげもなく語っています。これまでやってきた事のどこが住民と「同じ気持ち、目線」「民主主義的な方法」なのでしょうか。
さらに、「世界との競争力をもてる空港にしていく必要はある。これまでと同じやり方、考え方でいけば夢はかなう」と述べました。これは、これまで同様住民の存在を無視して、強権的なやり方で空港建設を推し進めて行くという宣言にほかなりません。政府―公団は住民を追い出し、当初計画の二千五百メートルと、既に北側に延長した八百メートル合わせて三千三百メートルの平行滑走路を完成させることを目論んでいます。
東峰の住民・地権者は敵の暴力的な叩き出し攻撃に屈せず、断固として買収・移転を拒み闘い続けています。東峰の石井紀子さんは「一番機が飛んだら出ていくだろうという魂胆が丸見えで、ますます負けられないという気持ちになります。」と決意を述べています。石井武さんも「四月十八日の供用開始は絶対に許すことはできない。供用阻止の闘いには全国から最大限結集してほしい」と政府―公団への怒りを込めて訴えています。
三里塚暫定滑走路供用阻止の闘いは「戦争できる国家」作りをめざす小泉政権打倒の闘いとの結合がもとめられています。日本政府はアメリカ帝国主義のアフガニスタン報復侵略戦争に自衛隊派兵をもって参戦し、一挙的な戦争国家体制確立をめざしています。十二月二十三日の海上自衛隊、保安庁による公海上での銃撃・撃沈攻撃はまさにその一環です。
現在成田空港からは半年ごとにゴラン高原へのPKO派兵がおこなわれていますが、さらにアフガニスタン、東チモールへのPKO(PKF)派兵をめざす政府は、自衛隊員・軍需物資の輸送拠点として成田空港の使用を目論んでいます。三里塚空港の軍事拠点化を許さない闘いは重要な課題です。
政府―公団、千葉県や成田市、芝山町をはじめとする周辺の空港推進をめざす利権集団の策動をはねのけ、圧力に屈せず闘い抜いている三里塚・東峰住民と連帯し、四・一八暫定滑走路供用阻止闘争に結集しよう! そして、四・一八にむけて共に現地に結集するうねりを全国で作り出そう!二〇〇二年一月十四日
b連絡先:〒101-0061千代田区三崎町2-2-13三崎信愛ビル502号室 じゃがいもの会気付
電話は現地=労活評・山崎方 0479(78)0039
b四・一八供用阻止全国運動のための運動基金カンパ《1口二千円》の呼びかけ
カンパ振込み先:郵便振替 00190-7-58968
名義:三里塚・暫定滑走路に反対する連絡会
この基金は四・一八現地結集への宣伝活動および騒音や環境汚染などの基礎データ作成のために使うことを目的にしています。 |