かけはし重要記事

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                           かけはし2002.1.1号より

無法なリストラには屈しない!奮闘する合同労組

中小労働運動の全国的再結集を

 埼玉県内の大手飲料メーカー系列の工場で働く女性四人の準社員は今年六月ミエミエの契約期限解雇の動きに反撃、組合を結成して撤回させた。その会社には組合がなく、インターネットで見つけ出した組合に次々に相談を持ちかけたが、いずれも「企業内組合だから」という反応ばかり。親身になってくれたのは、埼玉の地域合同労組である「全国一般・埼京ユニオン」だけであった。同ユニオンは「カメラのニシダ」の自主再建を実現するなど積極的な争議指導をはかるとともに有期雇用労働者の組織化にも取り組んでいる。
 「十二名のスチュワーデスを空に戻せ」と解雇撤回を要求して闘っていた全国一般南部カンタス航空室乗務組合は、今年九月に全員の解雇撤回と正社員としての復職を勝ち取った。また、同じ航空産業での争議である全国一般東京労組コンチネンタル分会では、九月十一日のアメリカ同時テロの影響で客足が減少、アメリカコンチネンタル航空では全従業員の二割にあたる一万二千人の人員削減を発表。子会社のコンチネンタル・ミクロネシア航空も、成田勤務の客室乗務員二十一人のうち五人を削減することを決めた。
 労資交渉は厳しい対立となったが、解雇をしないかわりにジョブシェア(ワークシェアリング)で同意することとなった。通常、飛行時間は月八十八時間が基本。これを十人が一つの勤務スケジュールに二人で働き、五人分の経費を削減する方法である。給与は半分程度に減額となったが全体の雇用を守ることを優先させたのである。同契約社員分会も雇用訴訟を東京地裁で闘っている。
 自主再建、有期雇用労働者の雇用と権利確保、ワークシェアリング。一般型(合同労組)労働運動は「争議支援」と「組織拡大」を基本にしながらこうした課題への挑戦を始めている。
 十月三十日、連合と日経連は「多様な働き方・ワークシェアリング問題研究会」を設置した。企業再建計画が人員削減を基本としている現在、失業率は今後とも「最悪の記録」を更新しつづけることとなる。
 リストラによる人員削減は残された労働者にさらなる長時間労働を強いている。そして、相変わらずのサービス残業。この間の時短の取り組みは所定内労働時間を対象にしたものであり、従来の長時間労働の実態は悪化さえしている。資本の側の「ワークシェアリング」は「雇用を確保したいなら賃金抑制は当然受け入れなさいよ」と言っているに過ぎない。
 連合は均等待遇原則の確立や恒常的な残業、サービス残業の解消をワークシェアリングの前提としている。自民党麻生政調会長も「重要な課題で、注目している。与党としても何ができるか考える必要がある」として与党内での論議を開始した。
 サービス残業の解消だけで数十万人規模の雇用が確保されるとの推計が出されているが、中小民間においてはサービス残業自体が経営の安定化につながっている現実がある。大手企業においては余りにも安易なリストラ解雇に対する社会的な不満を、賃金引き下げをバーターとするワークシェアリングに持って行こうとするであろう。失業に反対する社会運動の構築とそれに見合う労働者の社会的連帯感の創出なしには、資本の論理を突き崩すことはできない。
 十二月に開かれた全労協第十三回全国大会では「四党合意」をめぐって国労本部支持派代議員と他の代議員が激しい応酬となった。国労はすでに全労協会費を半額に削減しているが、今大会でも「このまま国労中央方針への批判が続くなら、国労は全労協から役員を引き上げる」として国労中闘側代議員を退場させた。役員選考委員会が国労を説得、結局国労側が「藤崎議長の集約に委ねる」と表明したため、本会議では満場一致で役員体制が決定された。
 全労協結成の経緯を考えると、国労の離脱は全労協解散へと直結する。今大会の国労側の対応はその事を多くの代議員、活動家に感じさせるものであったろう。全労協の十四年はPKO法に反対する反戦平和の闘い、国鉄分割民営化と引き続く千四十七名の解雇撤回、清掃事業の区移管反対、中小民間労組にあっては争議支援、外国人労働者との連帯など、まさに闘う労働運動の防衛と発展をかけたものであった。いままでもこれからも連合や全労連内の原則的な運動は有意義なものであるが、それを担保するためにも左派の独自的拠点運動を必要としているのである。
 この夏、全日本港湾労働組合(全港湾)、全国一般労働組合全国協議会(全国一般全国協)、全日本建設運輸連帯労働組合(全日建)の「三単産委員長合意」が署名され、各単産内に発表された。その内容は、組織統合を視野に入れつつ、以下の課題で共同行動を強化することになっている。 @各単産が闘う争議への相互支援活動や、春闘・秋年末闘争での共同行動。A労働相談活動など未組織労働者の組織化のための諸活動。B共同の学習会およびオルグ・活動家育成講座などの開催。C各地方の地域共闘の発展。D中小企業労働者、非正規雇用労働者の要求実現にふさわしい政策と運動、組織のあり方に関する共同研究。
 全国一般全国協は全労協加盟組合であり、他は中立組合である。また、その沿革も運動スタイルも異にしている。合意文書には「組織統合も視野に入れつつ、今後より一層の共闘の発展と新たな運動の創出にむけ力を尽くし合うこと」としている。闘う労働運動の合流と統合のうねりとして評価したい。「反」または「非」連合、全労連と言う防衛的、消極的対応から積極的で創造的な運動の構築が求められている。(岸本 豊)

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