アルジェリア
闘争止めるな!
主権に基づく憲法制定会議へ
2019年4月3日
社会主義労働者党(PST)
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アルジェリアとスーダンでは民衆の決起により独裁者が退陣を余儀なくされたが、軍による体制保持が図られ、民衆との厳しい対峙が続き、今後の展開は未だ予断を許さない状況にある。以下に、第四インターナショナルの同志が民衆決起の一部として民主主義貫徹を追求しているアルジェリアについて、三本の記事を紹介する。(「かけはし」編集部)
労働者、若者、女性、また全体としての民衆は、四〇日を超えるストライキと前例のない大衆的デモを経て、四月二日にブーテフリカ――外国の帝国主義諸大国の利益にしたがった、寡頭的、権威主義の、準君主的な自由主義体制の化身――に辞任を強要することで、貴重かつ歴史的な最初の勝利をもぎ取ったばかりだ。
実際、この体制の危機を深め、権力の分解を加速したものは、この国のあらゆる都市における巨大なデモに加えて、いくつかの部門の労働者が三月一〇日に乗りだしたゼネラルストライキだった。その部門の例としては、南部における油田と天然ガス田、航空と鉄道の交通、港湾業務、教育と医療、行政と税務、専門職の自由業者、小売商などを挙げることができる。こうして三月一一日時点でブーテフリカは、四期目の延長を求めたとはいえ、彼の五期目をあきらめたのだった。
システム全体を脅かしている危機というこうした脈絡の中で、軍参謀総長のガイド・サラハは、自由主義派野党のアピールに励まされて、自らをシステムの「救済者としての仲介人」という新たな役割に使うことになった。僅かに、三日前には彼が「あまりに偉大すぎる」と呼んだ者は、全体に対する一つの危険となった。彼はこのシステムを救い出す目的で、一方では可能な限り素早くブーテフリカを除かなければならず、他方では、民衆的反乱を鎮め、民衆運動を止める目的で、腐敗と略奪の象徴である大統領周辺の二、三の寡頭支配者に攻撃をかけなければならなかった。
その上で軍が、統制された移行という流れとしてシステムの連続性を確実にする目的で、「憲法枠組み内部における法に則った解決策」を直接押しつけた。こうして他のオルタナティブすべては押しのけられた。
最後に、軍参謀部と軍の行動に対する「民衆的支持」を前もって作り上げるために、「メディア宣伝」による強制が始動させられようとしている。実際軍部は、四月二日の最新版の脅迫的コミュニケで、軍はもはや大統領を認めないと言明し、事実上、「冷たいクーデター」の実行をほのめかしている。
PSTから見れば、現在の政治的危機に対するこの軍の出しゃばりは、解決になるどころか、腕力への通路を清めるに過ぎない。抑圧、およびアルジェリア郵便本部前における四月三日のデモ参加者逮捕は、軍のコミュニケに何度も差し挟まれた「民衆運動戦士を賞讃する」という文言とは矛盾している。
PSTの観点では、二月二二日に始まった体制に反対する民衆の大衆的蜂起は、システム全体、その諸機構、その憲法に挑むものだ。皮相な思考の否定、ごまかしの移行否定、暫定的人物ノーの叫びは、民衆の意志、つまりあらゆる民主的な正統性の根源、へと歩を進める可能性があるのだ。
PSTの観点では、わが国の労働者、若者、女性、あらゆる抑圧された民衆の民主的で社会的な熱望を代表する、主権に基づく憲法制定会議の選挙だけが、現在の危機に対する実のある民主的な解決になり得る。
PSTの考えでは、アルジェリアの民衆的大衆にとって、一方では工場、大学、高校、居住区、村落で、女性や若者……が自己組織化する時が到来した。また他方で優先性をもつものは、われわれの民主的な自由を、特に表現、組織化、デモの自由、労働組合の自由、またストライキ権を取り戻すことだ。
PSTは、ブーテフリカ体制に対するこの最初の勝利が道を示している、と考える。われわれの大規模決起、その壮大なデモ、さらに数を増すストライキが成功を見たのだ!
アルジェリア
フェミニスト活動家へのインタビュー
女性たちも大々的に決起
組織化の有用性を再確認
アルジェリアのフェミニスト活動家、ティティ・ハダドが、アントーヌ・ララケのインタビューを受けた。
――現在の運動に女性はどのように関わっていますか?
女性はこの民衆的運動のはじめから、さまざまなデモにすぐさま関わるようになった。われわれは、女性グループ、特にアルジェ、ベジャイア、ブイラのグループが三月八日の世界女性デーに向けて始めたアピール後の、女性内部での極めて強力な支持を見た。
そこから多くの他の女性たちが、彼女たちの権利を主張するために、また同時に、今もそのままにあるシステムの終わりを要求するために、民族解放戦争の時代にそうであったように、彼女たちのアルジェリア人の仲間と並んで、グループを形成し、組織化する有用性に気付くようになった。
そして思い起こそう。われわれが相当な成果を引き出せたのは、彼女たちの有効性を発揮した、また光輝ある参加のおかげなのだ。そしてその成果には、シャリア法が吹き込まれた一九六六年の個人法規に対する拒絶、教育や労働する権利といった他の民主的、社会的到達点が含まれている。
――先頃のデモの中で起きた攻撃に関して、それについて言えることがありますか? またそれへの反応を説明できますか?
アルジェで三月二九日朝、新たにつくられた団体の女性たちが、何人かのデモ参加者から攻撃された。女性の状況に関する気づきを引き上げようと、家族規定に関する記事を宣伝していた他のフェミニストたちも同じ運命にあった。彼女たちは、治安部隊が見ている前で侮辱を受け、汚いののしりを受けた。しかしその治安部隊は、この非難すべき行為に何もしなかった。
これはもちろん、多くの反応を巻き起こした。ある人びとはこれらの行為を厳しく非難し、他の者たちは、できごとのこうした展開に喜んだ。これはわれわれに、アルジェリアの女性たちがそこに自らを見出す、そうした懸念すべき情勢について多くのことを告げている。そしてその情勢は、保守的かつ退行的考えの強固化、そして進歩的諸闘争の断絶、がつくり出した産物なのだ。
――暗黒の一〇年、および女性の闘争の伝統、これらの作用について説明できますか?
一九八〇年代はじめのイスラム主義台頭により、一九八九年三月八日の決起を例として、女性たちは普通ではない諸々の決起により原理主義者のテロに抵抗したとはいえ、アルジェリアでは女性の状況にはなはだしい退歩が生まれた。そして女性の運動は後退を続けた。一九九〇年六月一二日の地方選におけるイスラム主義者のFIS(イスラム救国戦線)が起こした津波がこの運動に終止符を打ち、巨大な退歩の波が表面化した。それには、その後の残酷な諸攻撃、女性蔑視のテロ行為、さらに諸々の暗殺が付随した。
家族規定の廃止やジェンダー平等の様な要求に基づいて建設された女性の運動は、テロリズムに反対する抵抗や生き残りに向きを変え、こうして女性の闘いは、その死活的力を徐々に消耗させられた。何人かの女性は国を去り、他の者は、殺害された活動家のナビラ・ドジャニネ、あるいはカティア・ベン・ガナの運命と同じ運命にあう怖れから、沈黙を守る方を選んだ。ここで挙げた後者は、何を身にまとうかに関する原理主義者の指令を拒否したのだった。しかし、これらすべての困難があっても、女性は自分たちの闘争を放棄するわけにはいかない。希望の土台は今なお存在しているのだ。
われわれの国は今、現存のシステムの打倒、そして労働者、学生、失業者、年金生活者、しかしまた女性の熱望を代表する、主権を行使する憲法制定会議への動き、をめざす本物の革命を経験中だ。それこそが、社会のあらゆる層が自己を組織化し、公正で平等な社会に到達するために彼らの闘争を合流させなければならない理由だ。(「インターナショナルビューポイント」二〇一九年四月号)
アルジェリア
まず遅滞なく自由の承認を
「諮問会議」のポーズ糾弾
2019年4月22日
社会主義労働者党(PST)全国書記局
PST全国書記局は、「共和国大統領府」による「大統領選準備に関する諮問会議」へのPSTの招待に注意を払った上で、以下の点を決定した。先の会合は、四月二二日に開催される。
1.二月二二日に始まった革命的な民衆蜂起に対する活力ある参加者であるPSTは、このシステム、暫定大統領のベンサラーを含むその現行諸機構には正統性がない、と考える。したがってPSTは、来る七月四日の大統領選組織化を含んで、これらの諸機関によって行われた決定すべてを拒絶する。
2.PSTは結果として、このジェスチャーとして召集された「諮問会議」には参加しないと決定した。その会議は、一方では現行そのままの権力に向けた無理強い移行を強めるものであり 他方、その移行に政治的保証を与えるものだ。
3.PSTは、市民に対する弾圧を強く糾弾する。そして、治安部隊によって行われた民衆の子どもに対する数多くの虐待を、全面的に明るみに出すよう求める。そこには、四月一二日の殉教者ラムジ・イエトウの逮捕とその後の疑わしい死が含まれる。
4.PSTは現行のそのままの権力に、あらゆる方策の取り消し、および民主的な諸々の自由、特に表現の自由、デモの自由、組織化の自由、ストライキを行う権利を含む労働組合の自由の、実効性ある行使に対するあらゆる障害の解除、を遅滞なく宣言するよう要求する。
5.PSTは、今なおその場にとどまっているブーテフリカ体制の僅かの政治的人物と寡頭支配者に対する現在の訴訟手続きは、権力内の諸分派と利害関係集団間の恨みを解決する方策の一部だ、と考える。ちなみにその権力内部は今、そこでの新たな力関係に照らして再構成の途上にある。そして前述した訴訟手続きは、民衆諸大衆を欺き、現行のそのままの権力のイメージを回復する、という狙いに基づく、「反腐敗の汚れのない統治」という見せかけの作戦を構成する。最後にそれらは、法に則った司法は依然機能し、司法の政治権力とその命令からの独立は今始まったばかりの闘争、ということを白日の下にさらしている。
6.PSTは、民衆諸大衆の不可欠な自己組織化、UGTA(アルジェリア労働者総連合)およびその傘下にある諸労組組織の再活用を求める労働者の決起、そしてわれわれの民主的で社会的な大望を代表する主権行使としての憲法制定会議の選出を可能とする諸条件充足、に対する呼びかけを何度でも繰り返す。(「インターナショナルビューポイント」二〇一九年四月号)
スリランカ
「レフト・ボイス」による報道発表
大統領と政府こそ責任とれ
コロンボ、二〇一九年四月二六日
スリランカで多数の民衆に犠牲を生んだ爆弾テロが起きた。このテロ攻撃に対し、同国で活動している第四インターナショナル支持組織である「レフト・ボイス」が、責任は政府にある、とする声明を公表している。以下に紹介する。(「かけはし」編集部)
大統領と政府は、復活祭における大虐殺の責任をとらなければならない
スリランカの三つの教会および三つの豪華ホテルにおいて、宗教的過激主義者が復活祭におこなった自爆攻撃によって、少なくとも二五三人が殺害され、五〇〇人が負傷した。労働組合と人民の闘いの中にいる社会主義活動家組織であるレフト・ボイスは、無条件にこの野蛮な襲撃を非難する。
われわれは、被害者の家族に対して、われわれの深い悲しみを表明する。この攻撃はスリランカに基盤を置く「ナショナル・タウヒード・ジャマア」によって引き起こされたと公表されている。その一方で、イスラム国(ISIS)がこの残虐行為を実行したと主張した。
この悲劇的暴力による人命と財産への打撃についての全責任は、スリランカ政府が負わなければならない。政府は、爆弾を爆発させた個人名までもが特定された情報を四月四日に警察から受け取っていたにもかかわらず、この恐るべき脅威について人々に知らせなかったし、この惨事を食い止めるための何らの予防的手段も取らなかった。国防長官(人々の怒りの前に辞任した)はこの情報を知っていたが、それは誇張されたものだと信じて、何の行動も取らなかったことを認めた。
人々がその犯罪的な無責任さゆえに、政府全体を正しくも批判している一方で、大統領と首相は、お互いを含めて他人に責任を転嫁している。スリランカが爆弾の国になってしまう機会が、両方の指導者に責任がある不安定な政治状況によって作り出されてしまった。
ムスリムの若者たちの間で、この種の過激主義が広まっていることの社会的経済的な根拠を理解することが必要である。二〇〇九年にLTTE(タミール・イーラム解放のトラ)が軍事的敗北を喫したあと、勢力を伸ばしたシンハラ人排外主義者勢力は、国内のムスリム社会を次の標的とみなしてきた。
ムスリム社会は、とりわけ東部州において、経済的に不利な立場にある。ハラール・フード(訳注:イスラム教の戒律によって食べることが許された食べ物)証明書や牛の屠殺に対する内戦終了後のキャンペーンは、実際にはムスリムの商業的利益に対するキャンペーンだった。内戦中の国防大臣(であり、前大統領の兄弟でもある)ゴタバヤ・ラジャパスカは、レイシスト・キャンペーンを主導していたボドゥ・バラ・セーナ(「仏教徒武装部隊」)運動を保護していた。彼は、それらの勢力の支援を受けて次期大統領の座を狙っている。
コロンボのムスリム実業家は、シンハラ人のレイシストたちからの脅威にさらされている。レイシストはムスリム実業家を攻撃するだけでなく、ムスリム商店のボイコットを組織しているが、前政権と現政権のどちらからも、何の保護も受けていない。自爆者の何人かは、教育を受けた富裕な実業家の子どもたちのようである。反ムスリム・レイシズムとムスリム嫌悪という状況が、ISISや他の反動的グループがスリランカのムスリム社会に浸透することを明らかに助けてきたのだ。
現在の反対派指導者で前大統領のマヒンダ・ラジャパクセは、自分もテロ攻撃の可能性について知っていたと述べた。彼は、現政権が自分の政権時代に拉致や失踪に関与した情報機関員を逮捕したことで、こんな状況を可能にしたのだと不満げに述べた。三つの政党、つまり大統領派(訳注:シリセーナ大統領が率いる統一人民自由同盟)、首相派(訳注:ウィクラマシンハ首相が率いる統一国民戦線)、反対派(訳注:ラジャパクセ前大統領が率いるスリランカ人民戦線)のすべてが、あらたな弾圧法案を導入することによって、治安機関と警察を強化しようとしている。大統領は国家非常事態宣言を公布した。これは民主主義的な権利を侵害するものである。そのほかにも、ソーシャルメディアへのアクセス遮断や次週のメーデー・デモの禁止といった強権的な手段が取られている。
危険な変化として、政府が自爆攻撃を国際的テロリストの攻撃だとして、アメリカ合衆国のような帝国主義諸国の支援を要請したことがある。この瞬間にも、FBIとスコットランド・ヤードの捜査官がスリランカで活動している。われわれは、テロリズム撲滅の名目での帝国主義的介入の可能性を排除すべきではない。
もっとも危険な状況は、レイシスト集団による全島でのムスリムへの攻撃の可能性である。左翼勢力は、こうした状況を回避するために、リーダーシップを取らなければならない。そうした行動への重要な一歩は、国による禁止にもかかわらず、メーデーを開催することである。さらに、進歩勢力は、政府が外国の介入を公然と呼び込むことを阻止するために行動すべきである。
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