5・3憲法集会を全国で成功させよう
沖縄の闘いと結び戦争への道を断ち切ろう
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頓挫する安倍のプログラム
安倍首相は、二〇一七年五月三日に開催された日本会議系の改憲派集会に向けたビデオメッセージで、自らの改憲プログラムを初めて明らかにした。
「私は、かねがね、半世紀ぶりに、夏季のオリンピックが開催される二〇二〇年を、未来を見据えながら日本が新しく生まれ変わる大きなきっかけにすべきだと申し上げてきました。かつて一九六四年の東京五輪を目指して、日本は大きく生まれ変わりました。その際に得た自信が、その後、先進国へと急成長を遂げる原動力になりました」。
「二〇二〇年もまた、日本人共通の大きな目標となっています。新しく生まれ変わった日本が、しっかりと動き出す年、二〇二〇年を、新しい憲法が施行される年にしたい、と強く願っています。私は、こうした形で国の未来を切り拓いていきたいと考えています」。
この改憲メッセージは同日の読売新聞での安倍へのインタビュー記事として掲載された内容と重なるものだった。すなわち九条の1項、2項は維持したまま、新たに自衛隊を明記した3項を付け加えることを中心に据え、同時に「教育の無償化」を憲法に書き込むことで、与党・公明党に配慮し、さらに「維新の会」の合意をも積極的に取りつけようとするものだったのである。
二〇一八年になって自民党は、いわゆる改憲4項目(@自衛隊の明記A緊急条項の創設B参院選合区解消C教育無償化)を確定し国会発議まで進めていこうとした。しかし、結局のところ、これは不成功に終わった。公明党まで安倍政権に無条件に追随することには難色を示さざるを得なかった。昨年中に改憲案の国会発議にまで持ち込もうとした安倍の方針は頓挫せざるを得なかった。
自衛隊大軍拡を止めよう
こうして二〇二〇年東京五輪を、新しい憲法で迎えようという安倍の願望は、明らかに危機に直面している。今年一月の通常国会での安倍首相施政方針演説において、憲法に関する言及は見出しでも消えてしまい、わずかに「力を結集する」という末尾の小見出しの一番最後のところで、「五〇年、一〇〇年の未来を見据えた国創りを行う。国のかたち、理想の姿を語るのは憲法です。各党が憲法の具体的な案を国会に持ち帰り、憲法審査会において、議論を深め、前に進めていくことを期待しています」と述べているだけなのだ。これは単なるポーズなのか?
安倍首相が描いた改憲スケジュールは、いま明らかにあちこちで歯車のかみ合わない状況をもたらしつつある。この安倍政権の改憲戦略の進行をさまたげてきた大きな力は、明らかに沖縄の人びとの反基地闘争であった。辺野古新基地建設に対して「島ぐるみ」の闘いで阻止し、故翁長知事の思いを引き継いで、県知事選に続く自治体選挙、さらに県民投票で安倍政権に対して「ノー」を突き付けた沖縄の闘いこそが、安倍政権の改憲プログラムに大きな打撃を与えてきたのである。
しかし、そうであればこそ安倍政権はさまざまな術策を駆使して、朝鮮半島をはじめとする東アジアの「緊張緩和」の動きに意識的に逆行しながら、「基地の島・沖縄」の軍事的機能を強化し、日米の軍事的一体化をさらに進めている。そしてそうした動きは、確実に沖縄の「島ぐるみ」の闘いを、あらゆる手法で孤立・分断させようとする策動を伴っている。このような安倍のねらいは、安倍改憲戦略の重要な柱となっている。
そうであればこそ東アジア、そしてアジア全域と中東までをも射程に入れた、海外で米軍と共に戦争する自衛隊の大軍拡に反対する闘いは、いっそう重要になっている。
共に平和を作り出す闘いへ
安倍自民党の中では、今年七月の参院選に合わせて衆院解散を強行し、野党の共闘体制が整わないうちに衆参ダブル選挙で、一挙に両院での三分の二を確保し、その勢いで改憲を強行する陣形を作り上げていこうという可能性もささやかれている。
そうしたプログラムを規定しているのは「安倍後継」をめぐる自民党内の動向であり、かつ公明党、あるいは大阪の知事・市長の相互入れ替えダブル選挙で圧勝した「改憲与党」としての維新の動向である。
このような状況の中で二〇一九年五月三日に各地で行われる「憲法記念日」集会――は、あらためて安倍政権の「改憲発議」を断念させるとともに、沖縄・朝鮮半島など東アジアの平和のための民衆の闘いの合流によって、「安倍改憲」と「戦争国家」への道にとどめをうつ意思を確認していく場としていかなければならない。
日本の労働者・市民は、安倍政権による「改憲発議」を、今こそストップさせよう。二〇一七年三月の自民党大会は、それまで連続二期六年だった総裁の任期を三期九年に延長した。この任期延長で安倍首相は二〇二一年九月までの任期となった。しかし、われわれは安倍首相に任期を全うさせるわけにはいかない。
安倍政権は二〇一九年の「天皇代替わり」と翌二〇年の東京五輪を「国家的イベント」として最大限に利用しつつ、「新しい天皇」、「新しい元号」、そして「新しい憲法」の三点セットによるイメージ操作をはかるに違いない。こうした筋書きに正面から立ち向かう行動を、柔軟かつ原則的に取り組むことも、左派にとって重要な闘いである。
全国各地で、5・3憲法集会を成功させよう。東京の有明防災公園(東京臨海広域防災公園)で「平和といのちと人権を! 5・3憲法集会」が例年のように開催される。実行委員会はこれまでで最大となる六万五〇〇〇人の参加目標を立てている。
沖縄の人びと、朝鮮半島をはじめとする東アジアの人びと、そして全世界の人びとと共に未来を作り上げる意思を示そう。 (K)
2019.4.3アピール
際限ない海外派兵に道をひらくシナイ半島自衛隊派兵に断固抗議する
安倍政権は4月2日の閣議で、エジプト東部のシナイ半島でエジプトとイスラエル両軍の停戦監視をしている米・英など多国籍軍・監視団(MFO)司令部に陸上自衛隊員2名を派遣する計画を決定した。
これは2015年の戦争法(安全保障関連法)強行と16年の同法施行に基づいた「国際連携平和安全活動」を適用する初めての措置で、今後、ひきつづき国連以外の多国籍軍、いいかえれば米国が主導する戦争や軍事行動への派兵に道をひらくもので、断じて容認できない。
この根拠法とされる戦争法自体が、集団的自衛権の行使にもとづく海外派兵に道をひらく憲法違反の立法であり、その強行はこの間の自衛隊の南スーダン派兵の失敗などで明らかなように、破綻してきたものだ。
政府は今回の派兵について、戦争法が定める国会での承認すら得ないまま強行しようとしている。その口実は、派兵は司令部要員の2人のみで、同法が定める「自衛隊の部隊等」には当たらないなどというとんでもない解釈によるもので、脱法行為に他ならない。加えて、この「部隊等」の解釈も政府が勝手に行うというしろものだ。政府はいま「部隊派遣は全く考えていない」などと称しているが、今回の派兵が前例になれば、今後、海外で米国がすすめる戦争や軍事行動に政府の判断で際限なく参加していくことになる。まさに私たちが危惧してきた「戦争する国」の具体化だ。
私たちは、安倍政権が憲法違反の戦争法を強行成立させた2015年9月19日を忘れない。いらい、全国各地の市民はこの19日を「19日行動の日」と定め、草の根で戦争反対、改憲反対の行動を展開してきた。国会周辺での「19日行動」だけでもそのつど数千から数万の規模で開催され、この4月で43回を数える。今回の政府の自衛隊派兵は、この平和を願う市民の声を愚弄するものであり、断じて許すことはできない。
政府はシナイ半島MFOへの自衛隊派兵の閣議決定を直ちに撤回せよ。
憲法違反の戦争法を廃止せよ。
以上、心からの怒りを込めて声明する。
2019年4月2日
戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会
安倍9条改憲NO!全国市民アクション |