沖縄報告 3月31日
STOP!土砂投入 海上大行動
沖縄 T・N
|
3.25
漁港に隣接する新区域に投入開始
民意が出たのにそこまでやるか!
工事拡大を許さないぞ
三月二五日、県民投票の結果とそれに基づくデニー知事の一時中断要求をも踏みにじり―辺野古海域A―1での不法な埋め立て土砂投入を続ける安倍政府が、辺野古漁港側に隣接するA区域への新たな土砂投入を強行するという。私たちの怒りはもう限界だ。平日にもかかわらず、多くの県民が居ても立っても居られない想いで「STOP!土砂投入 3・25海上大行動」に結集することになった。
県庁前からは平和市民連絡会が九時発のバスを大型に切り替え、月曜日ではあるが「オール沖縄那覇の会」の大型バスが加わり、二台とも四〇人余りの仲間が乗り込んだ。
一〇時半頃ゲート前に着くと、すでに県議会議員を含む三〇〇人余りが山城博治さんと共に大浦湾の見える弾薬庫入り口前の第三ゲートまでデモ行進して、五〇艇のカヌーと九隻の抗議船で海上行動に出た一〇〇人の仲間にエールを送り、ゲート前テントに戻ってくるところだった。この日は早朝五時から四〇人ほどがキャンプシュワーブに入ろうとする作業員の車を止めようとして一〇〇人の機動隊と対峙し、もみ合いの中で五〇代の女性が「プラカードで機動隊を叩いた」容疑で不当逮捕されたとのことだ。
第三ゲート組と合流して集会が始まるころには八〇〇人近くが集まっている。さすがにこれだけ集まれば工事ゲートからの資材搬入はできない。米国オレゴン州ポートランドから来た高校教員で今帰仁村出身の与那嶺モエさんと娘のカイヤさん(17)が、アメリカの高校生がほとんど知らない沖縄と米軍についての事実を伝えるためにドキュメンタリーを撮っている。
デモ行進の勢いを受けて博治さんがシュプレヒコール。「違法な埋め立てやめろー」「工事拡大許さんぞー」「土砂を入れるなー」「カヌーチームがんばれー」「海保に負けるなー」「台船を止めろー」
あきらめなけ
れば必ず勝つ
一一時を過ぎ、統一連の瀬長和男さんの司会でメインゲート前での前段集会が始まる。
うるま市島ぐるみの伊藝さん。「市議四人を含め四〇人でバスを仕立ててきた。二〇一四年知事選で翁長さんの三六万票、デニー知事の三九万票、県民投票の四三万票とオール沖縄の裾野は拡がっている。国会でも全野党が辺野古を取り上げ、安倍も設計変更に触れざるを得なくなった。全国の民意を変えよう。消費増税でも安倍はつまずく。次の選挙で安倍を倒そう」。
島ぐるみ糸満の金城さん。「民意が出たのにそこまでやるのか。地域の声はどうなるのか。沖縄だけなら第四の琉球処分だ。自民党支持者も半数近くが反対に○だった。県連は『官邸の言いなりにならん』と言ったそばから菅が来たら直立不動。ユクサー(嘘つき)だ。アイコーたっぴらかせー(蟻んこぶっ潰せ)」。
島ぐるみ名護の浦島さんは「大浦湾沿岸住民で住民訴訟を起こした。国は私人を装って行政不服審査法を使い、デニー知事の埋め立て承認撤回を身内で執行停止にし、一二月から埋め立て土砂の投入を続けている。違法な執行停止で居住環境が破壊されているので、執行停止の違法無効を求めている。司法の現状では勝てないが、国の異常さを裁判を通して提起していく。あらゆる手立てで阻止しよう」と訴えた。
北部地区労の与那嶺さんは「これだけ結集すれば搬入は止められる。いつもの月曜日はゴボウ抜きされ車輌を止められず悔しい想いだが、一七〇〇日余りの座り込みは単なる継続ではなく闘いの強化の証だ。私たちが諦めなければ必ず勝てる。辺野古の取り組みを軸に南西諸島の軍事化を止めよう」とアピール。
本土各県から参加した学生たちは、一〇時半から官邸前でも連帯行動が取り組まれていることを紹介し、「県民投票で示された民意に今度は本土の側が応えなければ」と決意表明。
最後に与那嶺カイヤさんがキャンプシュワーブの海兵隊に向かって英語でスピーチ。「沖縄の美しい海と自然は世界の宝。米軍が壊してはいけない。米国市民はこの理不尽な埋め立てと基地建設をもっと知らなければならない。ここに来ている人々は平和を守るために座り込んでいる」。
無駄づかいと
環境破壊ノー
一二時になり昼食休憩。A区域への土砂投入はまだ始まっていない。午後一時半からの海上行動連帯集会に備えて、各自で浜に移動する。
キャンプシュワーブに隣接する松田ヌ浜。目の前にA区域を仕切った護岸が見える。定刻になり、カヌーチームを迎えて集会が始まる。瀬長さんの司会で六〇〇人余りが「沖縄を返せ」を歌う。
はじめにヘリ基地反対協の安次富さんが「風強く波も高い中、熱い思いで海に出た。ゲート前の搬入は止まった。土砂投入は午後からだろう。サンゴの移植で嘘をついた安倍が今度は埋め立て工区の拡大で印象操作をしようとしている。菅の来沖もその演出のためだ。軟弱地盤、活断層で大浦湾側の工事はもうできない。それでも国がやみくもに進めるのは利権に群がる大企業と政治屋の便宜を図るためだ。普天間の危険性除去というが、放置してきたのは日本政府だ。嘉手納の健康被害や伊江島の畜産被害には何の関心も示さず、新基地建設の口実にするだけで、米軍に対する運用停止の交渉も仲井眞が負けると県政のせいにして何もしてこなかった」と安倍政府を糾弾。
オール沖縄会議共同代表の高里鈴代さんは、一万人余りが集まった「土砂投入を許さない!ジュゴン・サンゴを守り、辺野古新基地建設断念を求める三・一六県民大会」の決議文(「かけはし」二五六〇号一面参照)をもって上京し関係機関に手交に行ったことを報告。
「一九日の火曜日、防衛省・外務省・内閣府・米国大使館など回ったが、『地盤改良はできる』『活断層はない』などと根拠も示さずゼロ回答。若手官僚が居並ぶ防衛省では『あなたたちが繰り返し強調している普天間の危険性だが、世界一危険と言ったのは誰ですか?』と問うと、答えられず右往左往している。こちらから『二〇〇三年に当時の国防長官ラムズフェルドが言ったんだよ』と教えたが、沖縄では誰でも知っていることを出席した防衛官僚はだれ一人知らない。基地を造って軍事強化するから危険性が高まるのだ。また『きのうジュゴンの死体が見つかったが、埋め立て工事との関係をどう思うか?』と聞くと、『要望事項にないので答えられない』という。安倍政府の下で、沖縄はおろかすべての主権者がなめられているのだ。一日も早くこんな政治を終わらせよう」。
天候の悪化でいったん戻ってきたカヌーの仲間も発言。「ジュゴンが身をもって基地建設を告発している。沖縄の民意と自然の警告に日本の世論はどう応えるのか。海保との圧倒的な力の差の下で一時間でも三〇分でも埋め立てを止め続ける。そうした積み重ねが今の状況を創り出してきた。皆さんの声援や差し入れに感謝。きょうは風が強くて厳しかったが、わたしでも一年かかったがカヌーデビューできた。皆さんにもできるはず。共に闘い続けよう」。
島ぐるみ八重瀬の沖本さんは「地域でのスタンディングアピールを続けて一六日の県民大会には大型バス二台で参加した。県民投票が終わってノボリが見えなくなった。四月から辺野古反対のノボリをまた立てる。選挙で、県民投票で、日々の活動で辺野古反対の力を創り上げてきた。事実上大浦湾の埋め立ては不可能。翁長知事が言ったように、今止めなければ壮大な無駄遣いと環境破壊の残骸が残るだけだ。アジアの情勢はうごいている。四月二七日には世界中から韓国に五〇万人が集まって三八度線を人間の鎖で覆う。南北の平和を前進させるのはトランプでもキムジョンウンでもなく私たちだ」。
沖縄市民会議の照屋さんも「闘いの中で多くの先輩が倒れていった。戦争体験者も亡くなっていく。戦争の基地を止める闘いを今私たちがしっかりと引き継いでいこう。四月の沖縄三区補選で屋良朝博さんを衆議院に送り、アイコーたっぴらかして、全国からも安倍を倒す動きを創っていこう」と訴えた。
二見以北一〇区の会の浦島さんは「一二月一四日の『埋め立て着工』の時もマスコミを動員したセレモニーに過ぎなかった。その工区が四分の一も進んでいないのに、また別の工区に着手するという。見え透いたパフォーマンスに騙されるものはいない。先日一〇〇歳を超えた島袋ヨシさんが亡くなった。辺野古の座り込みが始まった時、共に座り込んだヨシさんが説得に来た那覇防衛局の職員に『この海があったから生きてこられた。埋めるなら私を殺してからやれ』と抗議すると、ウチナーンチュの職員は泣いて帰っていった。今の安倍は血も涙もない」と憤った。
最後に山城博治さんが「埋め立ては絶対にできない。われわれは勝つまで闘う。必ず勝つ」とまとめて、シュプレヒコール。A工区の護岸に向かって「埋め立て拡大反対」「土砂投入を許さないぞー」と繰り返し叫ぶ。黒い雨雲が近づく中、ガンバローを三唱して浜での連帯集会を終了した。
ウソつき政権
やめさせよう
午後三時前、メインゲート前のテントに戻ったところで、七月の参議院選挙に立候補を予定しているオール沖縄共同代表の高良鉄美琉大法科大学院教授(憲法学)が、集会参加者に挨拶。「憲法違反の工事強行を止めるため国会でも頑張りたい」と決意表明。
A工区のK1護岸付近で埋め立て土砂投入の準備をしているとの情報で、再び博治さんのリードでキャンプシュワーブに向かってシュプレヒコール。「政府は恥を知れー」「投入強行糾弾」「沖縄をバカにするなー」「工事拡大糾弾」「基地建設止めるまで闘うぞー」
カヌーチームは再び海上行動に向かって漕ぎ出していった。
逮捕された仲間
に応援のコール
後ろ髪引かれつつ私たち平和市民連絡会のバスは、一人の逮捕者も孤立させないため、早朝行動で逮捕された仲間が留置されている沖縄署に向かった。一時間ほどで勝手知ったる沖縄署前に着き、にわかに振り出した台風並みの大雨の中、三〇分ほど歩道から留置場に向かって「仲間を返せ・ゲート前から来たぞ・みんなが付いてるぞ」のコールと「沖縄を返せ」「今こそ起ち上がろう」の歌声を届けた後、那覇の県庁前に向かった。
戦後の日本は、五〇年代を通して米軍の朝鮮戦争シフトが維持されたまま、米軍の意のままになる国家として存在してきた。軍事基地維持のため、人権も地方自治も司法救済も奪われながら、生存をかけて抗い続けてきた沖縄民衆の闘いが、そういうこの国の本当の姿を暴き出している。県民投票も知事の要請も踏みにじる嘘つき政権をいつまで許すのか。デニー県政の決断を支え、辺野古埋め立てを止めるためのさらなる現場への結集を、全国の仲間の力で実現しよう。
3.25
止めろ!新たな土砂投入連続行動
首相官邸前座り込み
三月二五日、安倍政権は沖縄民衆の圧倒的な声を無視して、辺野古海岸の埋立区域Aへの土砂投入を強行した。「沖縄の声を聞け止めろ!新たな土砂投入連続行動」はこの日、沖縄現地での抗議・阻止行動と連帯して、朝八時から一七時まで首相官邸前で抗議の座り込みを行った。
抗議する横断幕とたくさんののぼり旗を掲げて歩道に座り込み、延べ約二〇〇人が行動に参加した。首相官邸に抗議のシュプレヒコールを叩きつけ、アピールと歌が続いた。現場に駆け付けた社民党の福島みずほ議員は、大浦湾の軟弱地盤の問題に触れて「辺野古に基地は造れない。できないことは防衛省が一番わかっているはずだ。税金を海に投げ捨てる無駄使いはやめるべきだ」と訴えた。
最後の集約集会では新たな区域への土砂投入強行に抗議するシュプレヒコールを上げ、三月一六日に行われた沖縄県民大会と連帯する首相官邸前アクションからの一連の連続行動を確認し、「闘いはこれから」ということを共有した。いくつかのアピールのなかで、生物の多様性によって守られてきたヤンバルの森・高江の森がヘリパット建設によって破壊されてきたことへの抗議や、地盤沈下で基地は絶対に作れないこと、費用も期間もわからない公共事業などあり得ない、早期に断念しろ!などの訴えがあった。
辺野古基地建設はあの大失策であった第二、第三の「もんじゅ」になろうとしている。追い詰められているのは安倍政権の側だ。土砂を海に捨てるな!税金を海に捨てるな! (R)
|