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    かけはし2019年3月4日号

女川原発2号機再稼働反対


県議会は県民投票条例案可決を

県民投票を実現させよう

史上初!200人超える傍聴者

 二月二一日、一一万一七
四三筆の宮城県民の署名を基にした「女川原発二号機の稼働の是非に係る県民投票条例案」が宮城県議会に村井宮城県知事の意見書が付されて提案された。
一〇時開会を前に一七〇席の傍聴席は直接請求した市民団体をはじめ条例案の審議に関心を寄せる県民で満杯に。溢れた傍聴者(一〇時開会時で六〇人を超えていた)は、一階ロビーのモニターTVで視聴した。二三〇人を超える傍聴数は、宮城県議会史上初めてという。

原発稼働の責任
を国に丸投げ
村井宮城県知事の「県民投票条例案に対する意見」には、「一一万人を上回る県民の署名により請求されたところであり、その意義は大変重く受け止める」としたうえで、「原発の稼働を県民投票で判断すること」と「執行上の課題」という「二つの課題」を示した。
前者では、「島国でエネルギーを海外からの輸入に頼っている脆弱性」を持ち出し、「原子力政策は国策として安全性確保を前提に重要なベースロード電源である」「エネルギー安全保障、地域経済に与える影響、地球温暖化など、国が責任を持って判断すべきだ」と、福島原発事故以前の旧態依然の考え方をもとにして、その責任をすべて国へ丸投げしている内容である。そして、「多様な観点からの議論が必要であることから県議会における議論が有益である」と自らの条例案に対する賛否は示さない理由としている。さらに「『賛成』『反対』の選択肢では、原発稼働に対する様々な観点からの賛否があるなかで、県民の意思は正しく反映できない」と消極的であり、否定的な姿勢が貫かれている。
後者の「執行上の課題」については、県から市長村及び市町村選管への委任手続きに関する「県民投票条例の条文」の誤りや市長村選管の負担増などの運用上の課題などを上げている。この点に関して、地方自治法は、住民が直接請求する条例案について「形式が一応整っていれば足りるものと解すべきである」という考えに立っている。執行上や運用における不備については、県議会の審議のなかで修正を加えればよいわけで、県民投票を実施したくないためのこじ付けと言わざると得ない。

態度示さぬ村井
知事の開き直り
自民党、みやぎ県民の声(旧民進党系)、日本共産党の三人が代表質問を行った。自民党県議は、「再稼働は国が最終的に責任を持って判断することである」として、条例案の「投票結果の尊重規定」(県民の意思を反映するよう努める)について「県議会での議論に制約が課せられる」と知事の意見書と同様の意見を述べているが、一一万人の署名の圧力を受けているのか「慎重にかつ真摯に審議していく」と代表質問後の記者インタビューで応えている。
野党で「脱原発県議の会」に所属する「みやぎ県民の声」と日本共産党の代表質問では、「反対する理由は全くない」「県民の意思表示する機会がなくなってもいいのか!」、「何故、態度表明をしないのか」と問いかけた。村井知事は「県議会が判断すること」「県議会での審議に客観性を保つため」「議会の審議に制約を与えるから」など答弁、「賛否を示さないのも意見」と開き直り的発言もあり、「賛否の意見を付すると議会や署名をした住民にも失礼になる」という回答には傍聴席からの失笑を買うなど、消極的な姿勢を随所に示していた。「私の意見(賛否を示さない)に対して悪いとか良いとか言うのはやめていただきたい」と野党県議の質問に逆切れする場面もあった。また、「地域住民の意見、県内の市町村長、県議会などの多様な議論」を再三口にしたが、県民と向かい合った議論には程遠い答弁と逃げの姿勢であった。

県民の意思今
こそ実現へ!
県議会は、二三日から連日、一般質問で論戦が展開されている。条例案は三月一四日に二つの常任委員会(総務企画委員会と環境生活農林水産委員会)で連合審査され、その委員会で請求代表者の意見陳述も予定されており、三月一五日の本会議で採決される。
同様の条例案を県議会に提出した静岡、新潟両県知事の意見は「条件付きで実施を容認する」という内容で住民に寄り添った姿勢であったが、投票実施に消極的な姿勢の宮城県知事との違いが際立った。
大地震と大津波で被災した女川原発、福島原発事故を体験した被災地での再稼働を認めるのか否か、宮城県知事と県議会の責務は重大である。
傍聴終了後の報告会で、「女川原発再稼働の是非をみんなで決める県民投票を実現する会」(みんなで決める会)の多々良代表は、「住民の声が宮城県を動かし、県議会に条例案を提出させた。傍聴席を埋め尽くした今日の行動は、宮城県県政史上に残る歴史的なことであり、地方自治、民主主義を作り出そうとする画期的なこと」とこの日の行動をまとめた。この日、代表質問をした藤原範典県議(みやぎ県民の声)は、「議場でヤジを飛ばしたり、反対している会派の議員は、投票が実現すれば敗けることが分かっているからだ」と明快に話した。
日本共産党、社民党、無所属の会の会派から県民投票条例案の可決への決意が語られ、二三日からの一般質問と傍聴の日程を確認し、県議会での県民投票条例案の可決に向けて全力で取り組むことを確認した。
二月一六日、河北新報は、「住民投票 宮城県議五八名調査 二五人態度示さず」という記事と「住民投票条例案に関する県議アンケート結果」一覧を掲載した(反対一二人、賛成二一人)。二五人の態度保留は、一一万筆の県民の力(民意の力)に他ならない。
みんなの会は、県議会の傍聴と地元選出の「県議会議員へのお便り大作戦」としてFAXや手紙で県民投票の実現のために県民の声を伝えていく行動を呼びかけている。     (m)

2.25

沖縄県民の意思は明確

首相官邸前に300人

辺野古に基地を作るな!

 二月二四日の辺野古新基地建設の是非を問う県民投票で、沖縄の人びとは七〇%を超える圧倒的な比率で、この上なくはっきりと反対の意思を表明した。投票率は五二・四八%に達し、うち反対が七二・一五%となった。投ぜられた反対票は昨年九月の県知事選でこれまでの最多の票を集めて当選した玉城デニー候補に投ぜられた票をも上回った。
 この日の夜、六時半から首相官邸前に辺野古への新基地建設を許さない実行委(辺野古実)が呼びかけて三〇〇人以上が参加して、安倍政権に辺野古新基地建設断念を求める行動が行われた。集会では、この明確な県民の意思にもかかわらず安倍政権が工事を再開する、としていることに怒りが巻き起こった。
 安倍政権は、県の許可もなく新たな護岸工事を再開しようとしている。沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックの仲間は、これがまがうことなく沖縄県への差別であり、安倍政権を容認している「ヤマト」の私たち自身の責任が問われている事態だということを訴えた。
 沖縄では県民投票の結果を受けて、三月一六日(土)に県民大会が行われる。この日、沖縄県民大会と連帯して東京でも首相官邸前で大行動を行おう、という呼びかけが発せられた。安倍政権は辺野古の工事を再開する、としている。なんとしても沖縄の意思を力で押しつぶそうという、安倍政権の暴挙にストップをかけなければならない。

基地を作れない
ことは明白だ!
官邸前集会では、「沖縄の風」の伊波洋一参院議員がかけつけ、発言した。「昨日の県民投票で反対票は七二%、四三万票に達し、知事選で玉城デニーさんに投ぜられた票を上回った」と訴えた。「ますます鮮明になった沖縄県民の意思を無視して工事再開を強行することは絶対に許されない」、と伊波さんは強調した。
続いて沖縄平和市民連絡会の北上田毅さんが発言。
「安倍政権や基地建設推進派は投票率が五〇%を割ることをねらっていたが、投票率は五〇%を上回った。追い詰められた政権と推進派は、今日も石材を船に積み込んでいる。しかし建設現場がマヨネーズ状の軟弱地盤であることは否定しがたい事実だ」。
「安倍政権は、しぶしぶながら基地の設計内容の変更を申請しようとしているが、日本では水深七〇メートルを超える地盤の工事が可能な船舶は二隻しか存在しない。それをも超える深さの地盤改良はできない。工事費は三兆円から四兆円になる。防衛省との交渉でもどれだけの費用がかかるか分からない、としている。しかしそんな公共工事はない。大浦湾での工事は不可能だ。辺野古基地建設は完全に頓挫せざるを得ない」。
北上田さんは、沖縄県民投票の勝利に確信をもって、辺野古に基地を作らせない闘いを続けようと訴えた。
三月一六日の沖縄県民大会に呼応した首相官邸前行動(午後二時予定)が呼びかけられたあと、警視庁機動隊の沖縄派遣違法訴訟原告団、辺野古問題を考える小平市民の会、沖縄一坪反戦地主会関東ブロックが発言。小平市民の会の仲間は、沖縄だけに基地を押し付けるのではなく公平・公正に決めるべきだという請願を市議会で可決したことを報告した。
沖縄県民投票に応え、辺野古への新基地を絶対に阻止する「ヤマト」での世論と運動を共に作り出そう。          (K)



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