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    かけはし2019年8月26日号

安倍改憲に正面から対決し
平和運動を再構築しよう!



8.5〜6 ヒロシマ平和へのつどい2019

8.5

今こそ東アジアの民衆連帯を

被爆の原点からヒロシマ
の責務を考えるために!


 八・六ヒロシマ平和のつどい二〇一九実行委員会が主催する「被爆の原点からヒロシマの責務を考える−東アジアの平和のために」と題した問題提起と講演が、八月五日の夕刻から広島市まちづくり市民交流プラザで開かれ、一八〇人の参加があった。
 福島原発告訴団・中四国事務局の大月純子さんが司会を務め、まず原発はごめんだヒロシマ市民の会代表の木原省治さんが開会のあいさつを行った。木原さんは現在の核兵器をめぐる状況は最悪で、核兵器禁止条約をめぐって攻防になるだろうと指摘したうえで、「ヒロシマがヒロシマでなくなる」前に、日本の平和運動の原点となってきたヒロシマ・ナガサキに代表される日本の平和運動の再構築をアピールした。

非核朝鮮半島
と「反天皇制」
次に問題提起に入り、在日韓国民主統一連合広島本部の尹康彦さんが「南北関係と朝米関係の展望 ・朝鮮半島の非核化とは」と題して報告した。尹さんは「北朝鮮の核武装も核の平和利用にも反対である」ことを表明し、この間の南北・朝米会談について時系列的に報告した。その上で、北朝鮮の非核化と米軍の核の無力化を実現するためには「朝米対話の継続によってしか実現できない」とした。また安倍政権の対韓国報復措置を糾弾して、韓国国内での行動を紹介し、統一旗への寄せ書きの協力を訴えた。
歴史家の田中利幸さんは「象徴天皇制=差別と無責任体制の根源とわたしたちはいかに闘うべきか」というテーマで報告した。田中さんはヒロシマの原点と意義は米軍や日本軍が犯した「無差別大量虐殺の責任を徹底的に追及することだ」とし、原発事故も「長期にわたって殺していくこと」であり同様の責任があると訴えた。また現憲法が天皇ヒロヒトの戦争責任を問わないことを「民主政治」の根幹としてきたことを指摘して、これを打ち破らない限り日本に真の民主主義は来ないとアピールした。

福島原発事故
の責任を問う
いわき市議会議員で福島反原発運動を担ってきた佐藤和良さんからは「福島はいま、福島原発事故の真実と責任の所在を明らかにするために」と題して報告を受けた。佐藤さんはまず現在も「原子力非常事態宣言」が解除されていないとし、年間で一〜二〇ミリシーベルトの被ばく危険状態が続いているにもかかわらず、オリンピックを口実にして復興と帰還の圧力が強まっていることを報告した。そして一一〇万トンが備蓄されている汚染水問題と、県内に二四〇〇カ所設置されているモニタリングポストを二〇年までに撤去すると発表した原子力規制庁との対決が焦点になっていることを報告した。
ピースデポ共同代表の湯浅一郎さんは「近未来へ向け『非軍事』と『生物多様性』で国策を検証しよう」のなかで、「軍事力が平和を担保する」という幻想から抜け出すためにも、朝鮮半島で始まった非軍事による平和・非核化の合意を何としても履行させることが重要だと訴えた。また「生物多様性と生態系を壊さない」観点から、辺野古新基地建設や原発再稼働などを厳しく批判した。

反核のインター
ナショナリズム
続く記念講演は「いま反核インターナショナリズムを考える」と題して一橋大学特任教授の鵜飼哲さんが行った。
鵜飼哲さんの問題提起の第一は「福島原発事故後、反原発の視点から反核運動の歴史の検証はどのようになされてきたのか」というものだ。
第二は国連での核兵器禁止条約採択を契機に、フランスでは核兵器放棄賛成世論が拡大していて、核抑止神話は原発安心神話より先に崩れつつある。「日本の核兵器禁止条約批准要求に向けた世論喚起の戦略検討」と「左派のポスト安保構想と反核運動の新たな課題設定」が緊急に問われている。
そして第三に「沖縄、台湾、香港を含む近隣関係の変動を踏まえた東アジアの地域的連帯の再定義」「日本の反核運動の再活性化につながる条件の明確化と、地域全体の核抑止神話からの脱却、米中ロを含めた『東アジア非核化構想』の新たな設定」を提起した。
会の最後に「市民による平和宣言二〇一九」を採択して、翌日の行動提起が行われた。またこの日の午後には、「ヒロシマ・スタディ・ツアー 極東最大の米軍岩国基地コース」デモが実施された。

グラウンドゼロ
の集いとデモ
八月六日当日の行動は午前七時からの情宣から始まった。前日に採択された「市民による平和宣言二〇一九」は、英語・ハングル・中国語にも翻訳されて、当日の朝日新聞に掲載された「意見広告」と一緒に配布された。
七時四五分からは原爆ドーム前で、市民による「グラウンド・ゼロのつどい」が始まった。まず呼びかけ人を代表して広島の仲間が発言。東京からはたんぽぽ舎の仲間が「東海第二の再稼働を止めよう」とアピールする。京都の被ばく者は「核兵器禁止条約を批准させよう」と訴える。八年目に入った大飯原発再稼働反対の闘いを京都の仲間が報告。大阪の関西共同行動からは反戦・平和と改憲反対の運動がアピールされた。ピースサイクル全国ネットの仲間は六ケ所、広島、長崎をつないで反戦・反核でがんばろうと訴える。次の反戦フォークに対して、在特会と思われる三人ほどの右翼がいちゃもんをつけて集会を妨害しようとするが、これを断固としてはねのけた。
八時一五分、集会参加者全員で「追悼のダイ・イン」に入った。その後、福島の仲間からは広島と手を取り合って前に向かっていこうという訴えがあった。最後に集約発言したピースデポの湯浅さんは「日本が核兵器禁止条約に署名すること。核への依存をやめさせること。朝鮮半島の非核化と終戦を実現させること」、全国で闘いを推し進めようと訴えた。
降り始めた雨のなか、中国電力本社に向けた広島市内デモに出発。二〇〇人ほどのデモからは力強いシュプレヒコールが上がる。中国電力本社前では一時間ほど脱原発を訴えて集会を貫徹した。その後、ヒロシマ・スタディ・ツアー海上自衛隊呉基地コースが実施された。 (R)
 
 
8.15

「おわてんねっと」が反天皇制デモ

豪雨をついて靖国抗議

「代替わり」の年に「天皇いらない!」訴え


「挙国一致」を
はねかえして
 八月一五日、終わりにしよう天皇制!『代替わり』反対ネットワーク(おわてんねっと)は、「天皇に平和を語る資格なし ―国家による『慰霊・追悼』反対!8・15行動―」が行われた。
 すでに日本武道館では、全国戦没者追悼式が行われている。新天皇・徳仁が即位後初めて式に参加する。国家による慰霊と追悼が強調される儀式に抗議してきた反天皇勢力は、この日も式に向かって抗議の意志をたたきつけた。
 そもそも戦没者追悼式は、安倍政権のグローバル派兵国家建設に向けた憲法九条改悪を貫徹するために天皇代替わりと2020東京五輪キャンペーン、差別・排外主義を貫くナショナリズムを煽りながら民衆統合の強化と連動したイベントだ。
 天皇徳仁は、安倍政権との連携プレーを常に前提にした「おことば」において前天皇明仁が使ってきた「深い反省とともに」を「深い反省の上に立って」と言い換えたうえで、「再び戦争の惨禍が繰り返されぬこと」などと述べた。明らかにアジア・太平洋などの民衆に謝罪することもなく、欺瞞的な「平和主義」天皇像を踏襲し、新たな天皇像に向けて立ち振る舞った。
 つまり、日米安保体制下、米軍の派兵作戦に参戦してきた自衛隊の「実績」を覆い隠す任務を担ってきた天皇制装置の役割、これからも天皇制の植民地支配の犯罪、戦争・戦後責任からの逃亡について居直り続けていくことの宣言でもある。天皇ナルヒトの反動的役割をメディアは一斉に讃え、挙国一致を演出しぬいた。

ナルヒト天皇制
が継承したもの
安倍晋三首相にいたっては、「式辞」において「アジア諸国への加害と反省には七年連続で触れなかった」(朝日八・一六)と揶揄されるほどに日本の植民地支配と侵略戦争犯罪を無視した。それだけではない。安倍は、「先の大戦では……広島や長崎での原爆投下、東京をはじめ各都市での爆撃、沖縄における地上戦などで、無残にも犠牲となられた方々」(首相官邸)と初めて触れたが、広島・長崎が要求する核兵器禁止条約への署名、沖縄民衆が要求する辺野古新基地建設反対について一言も取り扱うこともしなかった。まさに居直りそのものだ。
安倍は、中国、韓国などの反靖国抗議を抑えるために靖国神社に玉串料の奉納と閣僚に参拝を行わせなかった。このジグザグに対して靖国神社境内での「戦没者追悼中央国民集会」(英霊にこたえる会、日本会議主催)は、「天皇陛下のご親拝実現に向け、首相や閣僚の参拝の定着を求める」(産経)などと抗議のボルテージを上げ、櫻井よしこは「国家の基盤である憲法をきちんと改正していこう」(同)と叫ぶしかなかった。
天皇代替わりと2020東京五輪キャンペーンの真っ只中、安倍政権と天皇制、右派勢力の共犯関係を暴きだし、反天皇闘争を強化していこう。

豪雨をついて
反天皇制デモ
集会は、松井隆志さん(大学教員・『季刊ピープルズ・プラン』編集委員)による「〈戦後〉批判 戦争責任問題との関連で」というテーマの講演から始まった。
松井さんは、@「戦後」への攻撃A問題含みの「戦後」B天皇制の存置によって「戦後」に何がもたらされたかC象徴天皇制の能力と欺瞞性を高めた「平成流」などについて分析。
そのうえで「新天皇・徳仁は、解釈改憲を前提とした『合憲』路線だ。即位時に『常に国民を思い、国民に寄り添いながら、憲法にのっとり』という発言に現れている。今後、女性天皇、政教分離、歴史認識問題が浮上せざるをえない。本来であれば戦争批判であるべきだった『戦後』に居場所はなかった天皇制を継承する以上、その欺瞞をなくすことはできない」と批判した。
参加団体のつくば・戦時下の現在を考える会、4・23天皇の出迎え・見送りに子どもたちの動員に抗議する八王子市民有志(根津 公子さん)、12・12靖国神社抗議見せしめ弾圧を許さない会、「2020オリンピック災害」おことわり連絡会、即位大嘗祭違憲訴訟の会、自衛隊・米軍参加の東京都・多摩市総合防災訓練に反対する実行委員会からアピールが行われた。
さらに、おわてんねっとから「声明 あいちトリエンナーレ『表現の不自由展・その後』への天皇制弾圧に抗議し、反天皇制の闘いへの参加を訴える」が読み上げられた。
最後に集会宣言を確認し、おっちんズの「天皇制はいらないよ」「天皇に平和を語る資格なし」の唄を参加者全体で合唱した。
デモに移り、九段下交差点から靖国神社に向けて「全国戦没者追悼式反対!靖国神社は戦争神社!即位の礼も大嘗祭もいらないぞ!」のシュプレヒコールを繰り返した。途中、スコールのような豪雨になってしまったが、参加者は最後まで力強くデモを貫徹した。なおデモ参加者は、三二〇人を超えた。    (Y)


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