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    かけはし2017.年12月18日号

辺野古にも宮古にも基地はいらない


12.4

辺野古実が月例防衛省行動

米軍も自衛隊も出ていけ!

宮古島から電話アピール


  一二月四日午後六時半から、毎月第一月曜日定例の防衛省への要請抗議行動を辺野古への基地建設を許さない実行委員会が呼びかけ、一〇〇人が参加した。
 沖縄辺野古の闘いに参加した仲間が報告した。
 「一一月一三日、台船で砂利を運ぶという連絡が入り、車三台でダンプを止めるために奥港に行った。地元の人は『みんなが来てくれて心強い』と語った。台船に午後二時頃、砂利が積まれたが予定より一時間半遅らせた。地元ではダンプが道路を塞いで困ったり、小・中学校があるので怖い、絶対に阻止したいと話していた。国頭村、身体を張って阻止しようとしている。心を一つにして建設を阻止するための動きにつながりたい。決して基地を作らせない」。
 もう一人の仲間は、「韓国では女性のスカート部隊があり、それを排除するには女性の機動隊が出てくる。排除する時も毛布でくるんで運ぶ。沖縄ではそんな配慮もなく許せない。台船を使って大量に土砂を埋立てようとしているが台船を使ったほうがカネがかかる。民間警備会社のアルソックなどに一日二〇〇〇万円払われている。すべてわれわれの税金だ。辺野古に行き阻止行動に参加しよう」と報告した。
 ジュゴン保護センターキャンペーンが政府交渉の報告をした後、宮古島の自衛隊基地建設に反対する仲間が電話でアピールした。
 「一〇月三〇日から工事が始められた。七時半からゲート前で抗議行動を行っている。一二月三日、全体への説明会があり、五〇人ほどが参加した。そのほとんどが反対の人たちで賛成の発言は一人もなかった。十分な説明のないまま説明を打ち切ったので、住民が囲み抗議した。トラックを中に入れないこともあり、作業員とも話ができる。いがみ合うようになることに胸が痛む。宮古島に自衛隊の基地を作らせない。どうか力を貸して欲しい」。

たくさんの人がい
れば止められる
東京全労協議長の闘うあいさつ、地域共闘交流会の仲間が「一一月二七日〜一二月二日、一四人で辺野古の闘いに参加した。毎日二二〇台〜二六七台のダンプが入っている。抗議活動に対して、機動隊の暴力がきわだっている。あざができるのは当たり前。二八日にはゲート前や海でも不当逮捕があった。三〇日には二五〇人が参加し、一台の搬入も許さなかった。弁護団が監視していると警察の行動が抑えられる。辺野古にたくさんの人が行くことが建設を止められる」と報告した。上智大の五人の留学生も参加していると報告された。
最後に辺野古実が「本日、那覇地裁で山城さんらに求刑がされた。稲葉さんに一年、添田さんに二年、山城さんに二年半、三月一四日に判決がある」と報告し、「一二月一七日午後二時から新宿アルタ前で街頭宣伝を行う、来年一月四日午後六時から防衛省行動」と行動提起があった。
今回の防衛省申し入れは、日本キリスト教協議会平和・核問題委員会、辺野古土砂搬出反対全国連絡協議会・辺野古埋立土砂搬出反対/首都圏グループとミサイル基地はいらない宮古島住民連絡会が行った(別掲)。        (M)

宮古島への陸自ミサイル基地建設工事
の強行に抗議し中止を求める要請


旧千代田カントリークラブにおいて陸上自衛隊のミサイル新基地建設の工事が10月30日から始められたことに対して強く抗議するとともに、防衛省・沖縄防衛局へ工事の中止を求める。
1 宮古島市長の受入判断はまだ示されていないにもかかわらず工事を強行していること
下地敏彦宮古島市長はこれまで「配置計画が関係法令等と照らして適合しているかどうか見た上で判断する」と述べ、まだその判断は市民にも示されていないし、工事の着工式にも同席していない。にもかかわらず、防衛省・沖縄防衛局は工事を強行している。
市長の同意や承認の判断がすでに防衛省に対して「あった」のであれば、その経緯を明らかにするべきである。
2 防衛省による市と市民への具体的な配備計画の全容の提示がないこと
先日の千代田・野原部落での住民説明会では強行されている建設工事の説明も不十分であった。その上、司令部、ミサイルの設置個所、弾薬庫、射撃訓練場や不足分の隊庁舎等の配置計画はまだ示されていない。新基地建設計画の全容を明らかにするべきである。
3 地下水審議会や環境アセスメントなど、環境に対する調査が全くされていないこと
沖縄県は沖縄防衛局に対して自主的な環境アセスメントの実施を求めたが、防衛局から実施するという回答はない。また、地下水審議会の委員3名が、大規模な基地建設による地下水への影響を危惧し、施設の詳細な全体図の提示及び環境アセスメントを実施し、その結果に基づいて審議会を開催することを要請したが、市は審議会を開催しなかった。
宮古島の命の水である地下水に関わる全島的な調査と、自然環境、生活環境に対する影響調査を実施するべきであり、行ったのであれば、その調査結果を明らかに示すべきである。
4 千代田陸自駐屯地建設予定地内のカーンミ御嶽(ウタキ)と文化財を保存すること
宮古島市教育委員会の調査によると、建設工事敷地内に存在するやカーンミ御嶽と2基の古墓、複数の壕の存在が明らかになっている。教育委員会は『「ウタキ」は保存の方向だが、「古墓」や「壕」については「記録保存」の見通しである』と語っているが、防衛省は、この案件について、どのような認識と見解なのか、現在、宮古島市教育委員会とどのような交渉過程にあるのか、明らかにするべきである。また、「壕」など地域の文化財については「記録保存」ではなく、文化財そのものの「保存」を行うよう要請する。
人骨も出ているという「古墓」については、御嶽と同様に地域住民の神聖な祈りの場であり、決して破壊したり、手を付けたりしてはならない。末代まで保存されるべきである。
以上の理由により、私たちは宮古島への陸自ミサイル基地建設工事の強行に抗議し中止を求める。また、明らかにするべきであると要請した事項については、文書で回答を求める。
以上

2017年12月3日

小野寺五典防衛大臣殿

ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会(連絡窓口090-9784-1545)
(五十音順)
てぃだぬふぁ島の子の平和な未来をつくる会 共同代表 石嶺香織 楚南有香子
平和を祈る宮古キリスト者の会 共同代表 尾毛佳靖子 瑞慶山道弘
みやこ九条の会 共同代表 仲宗根将二 下地学 長浜幸男 尾毛佳靖子
宮古島・命の水・自衛隊配備を考える会 代表岸本邦弘
宮古島ピースアクション実行委員会 代表清水量子
市議有志 上里樹 友利光徳
野原住民有志 仲里盛繁

11.30

東京東部沖縄学習集会

「美ら海」を守りぬくために

基地と自然は両立しない!


 【東京東部】一一月三〇日午後六時半から、東京・亀戸文化センターで「辺野古新基地建設を止めよう!11・30東部学習集会」が沖縄の闘いと連帯する東京東部集会実行委員会の主催で開かれ、一〇八人が参加した。
 東京地公労東部地協山崎事務局長が「北朝鮮のミサイル発射があったが、基地があると戦争に巻き込まれることを実感できる。沖縄や岩国が直接の脅威にさられている。そして、沖縄でまた米兵による飲酒運転死亡事故があった。基地があるからだ。東京東部では沖縄の支援のために闘争団を派遣してきた。今後も支援を強めていきたい」と主催者あいさつを行った。

危険と隣り合わ
せの生活NO!
西川正夫さん(東部出身の抗議船船長)がスライドを使いながら、沖縄現地の闘いの報告を次のように行った。
相次ぐヘリ墜落。一〇月一一日、高江・西銘さんの牧草地に大型ヘリCH53Eが墜落。今後もこうした恐怖とともに生きていかなければならない沖縄。
辺野古の現状。@展望のない大浦湾の埋め立て工事AK1護岸・N5護岸開始。七月から仮設道路工事をしていたが、一一月六日から着工。数十メートル施工中。石材の海上輸送。ゲート前の座り込みにより、資材搬入が思うようにいかず海上輸送を考えた。防衛局は奥湾の使用許可を六月に申請し、県は九月に許可してしまう。一一月一三日、北部島ぐるみを中心に搬出阻止闘争。一四日、国頭村奥港で試験的輸送開始。K9護岸に接岸。一五〇〇トン台船、本番は二〇〇〇トン級(ダンプ二〇〇台分)一日二回予定。県民の抗議を受けて一五日県は奥港の使用許可撤回も検討に入る。
今後の動き。地盤問題の他、翁長知事の岩礁破砕許可をめぐる工事差し止め訴訟、文化財問題、埋め立て土砂問題、希少サンゴと移植問題、米国でのジュゴン裁判の動向、埋め立ての予定地の真ん中を走る美謝川の移設問題等がある。また、新たな漁協を作る話もある。
見せかけの工事であっても海の破壊は進んでいます。何よりも辺野古に結集し、少しでも新基地建設を遅らせ、美ら海を守らければなりません。

地位協定見直
しもアピール
続いて、宮平真弥さん(沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック共同代表)が「沖縄への基地集中の要因」について講演を行った。
二〇〇一年、アルカイダによる米国への大規模なテロ攻撃があった。米軍基地があることによって、@テロの標的になる。A米国の侵略戦争に加担させられる。ベトナム戦争時、米軍基地を提供していることは『人殺しに、包丁を渡しているようなものだ』と言われた。
基地被害はなぜ減らないのか。それは日米安保・日米地位協定があるからだ。米兵の犯罪が軽く扱われている。日米安保の破棄が必要。衆院選で立憲民主党は辺野古基地建設について、ゼロベースで見直すとした。自民党も地位協定の見直しを掲げている。どんどん政党に見直しを要求すべきだ。
地位協定の運用について、日米合同委員会があるが米国の言いなりだ。米軍の事故や事件で、日本が調査できない。イラクでさえ日本よりましだと言われている。それは民間軍事会社に対してイラクの警察権を認めているからだ。自衛隊も海外に行くと、治外法権になっている。これも問題だ。
フィリピンでは一九八七年アキノ大統領が就任し、外国の軍事基地を置かないとする新しい憲法をつくり、一九九二年に米軍は撤退した。非同盟を掲げるアセアンには米軍基地はない。
中国・北朝鮮の脅威、圧力をかけろと言われるが対話で解決しなければならない。在日米軍基地が標的になる。嘉手納であり、横田だ。米軍は日本を守るものではない。再び沖縄を戦場にしてはならない。日本国は在日米軍を撤去し、アメリカの戦争に加担せず、なおかつ日本国が軍国主義から決別していることを世界に発信する必要がある。
質疑応答の後、外間三枝子さん(沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック)が長年沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックで活動してきた上原誠信さん(九一歳)が亡くなったことの報告と名護市長選への支援を訴えた。最後に実行委員が、毎月第三木曜日に錦糸町駅と北千住駅での街頭情宣と二月二日〜五日の沖縄ツアーへの参加を訴えた。 (M)


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