11.1
特別国会召集日行動
安倍政権退陣に追い込む!
野党の質問時間を削るな!
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共謀罪も廃止
させる決意で
総選挙を受けて、一一月一日、特別国会が召集された。この日、一二時から衆院第二議員会館前で「安倍9条改憲を許さない!安倍政権の退陣を要求する国会開会日行動」が行われた。平日の昼の行動だったが、一〇〇〇人が参加した。
司会の仲間は、政府・与党の側から国会会期は一一月八日までとか、野党八割・与党二割という質問時間の配分を変えて、野党の持ち時間を減らす、などという「言論の府」にあるまじき暴挙がたくらまれていると怒りの声をあげた。
主催者を代表して発言した総がかり行動実行委の福山真劫さんは、総選挙の結果について「立憲民主、共産、社民の三野党は共闘で闘ったが、希望、維新と競合した結果、議席を自民に奪われたケースもあり、きっちり総括する必要がある」と述べ、「野党の混乱について二度と繰り返してはならない。世論は安倍続投も、改憲も求めてはいない。ともに共謀罪廃止と安倍改憲阻止をめざしてがんばろう」と訴えた。
野党の共闘を
さらに強めて
続いて各党からの発言。共産党の志位和夫委員長は、「総選挙には三つの仕掛けがあった。@小選挙区制の制約A野党の分断、A『希望』という逆流、B安倍政権の争点隠し、改憲隠しだ。しかしこの中で、野党三党は『安倍政権による九条改憲許すな』という共通公約を掲げ、九条改憲の国会発議を許さないために、多くの選挙区で候補を一本化した。これは大きな前進だ」と語った。志位さんは、「特別国会を実質審議ぬきで閉じようとした安倍政権と自民党に対し野党は共同して反対し、会期を一二月八日までとることになった。しかし野党の質問時間を減らすことについてはこれからだ」と述べた。
立憲民主党副代表の近藤昭一衆院議員は、「枝野代表が立憲民主党を立ち上げたのは一〇月二日、ほんの一カ月前だ。それから総選挙を闘い、有権者から大きな期待をかけられるようになった」と述べ、憲法で一番好きな条文は第一三条の「人は個人として尊重される」というところだ、と語り、「個人」を「人」に変えようという自民党改憲案のねらいを厳しく批判した。
民進党からは相原久美子参院議員が発言。安倍の九条改憲案と闘う決意を語った。さらに社民党の吉田忠智党首・参院議員、「沖縄の風」の糸数慶子参院議員も安倍政権の民主主義破壊と改憲に対して共に闘おうとアピールした。
森友・加計も
徹底的に追及
次にジャーナリストの志波玲さんが、「森友・加計」疑惑を徹底的に調査して暴き出すことが必要」と取材経験をもとに訴えた。地域で小選挙区候補一本化のために活動した仲間の発言に続き、共謀罪NO実行委を代表してMIC(日本マスコミ文化情報労組連絡会議)の岩崎さんも共謀罪法廃止のアピール。
最後に「総がかり行動」実行委の高田健さんが行動提起。高田さんは何よりも国会での改憲発議を阻止する闘いに全力を集中しようと呼びかけ、一一・三の国会包囲行動、三〇〇〇万人署名の達成で、改憲発議をさせない力関係を作り出すことを強調した。 (K)
11.6
辺野古実が防衛省要請行動
辺野古護岸埋め立て抗議
沖縄の人びとを踏みにじるな
一一月六日午後六時半から、辺野古への基地建設を許さない実行委員会が呼びかけ、毎月第一月曜日定例の防衛省への要請抗議行動を行った。
日韓連の尾沢さんが最初に訴えた。
「本日、辺野古の新KI、N5護岸への埋め立て工事を始めた。豊富なサンゴがあり、県はやめてくれと申し入れているのに、それをまったく無視している。これは沖縄への挑戦であり許せない。来年の名護市長選に勝利しよう」。
「トランプが来日し、次に韓国、中国、ベトナム、フィリピンを歴訪する。対北朝鮮への圧迫と強要を強化するものだ。安倍の軍事大国化・憲法改悪のねらいと闘う。一一月四日、五日と新宿で抗議集会・デモ(二五〇人参加)を行った。外国人の反応がよかった。トランプに対する批判の証明だ。差別と排外主義を許さず、朝鮮半島での戦争を絶対起こさせない」。警視庁の機動隊派遣を止める住民訴訟の会の仲間が裁判の報告を行った。次回東京地裁民事一〇三号法廷、一一月二二日午前一一時半から。
宮古島の自衛隊基地建設に反対する仲間が電話でアピールした。「ゲート前で座り込みをして工事を半日ストップした。連帯をして欲しい」という内容であった。しかし、残念ながら、電波が悪く、一部しか聞こえなかったので、一一月一〇日に宮古島市長に提出した要請文を資料として掲載する。
次にデマ放送をしたMXテレビへの抗議行動の報告。「MXテレビは居直っている。そして、抗議行動に街宣右翼が来て妨害を始めた。彼らは『アメリカだったら、殺されても仕方がない人たちだ』とヘイトスピーチを行った。絶対に許せない。一一月一二日渋谷デモをしてスポンサーであるDHCに抗議する」。
続いて、各団体が行動予定を提起した。辺野古リレー、一一月一一日午後三時から、都への抗議行動を行う。沖縄一坪反戦地主会関東ブロック、一一月二二日午後六時半から、文京区民センターで、名護市長選勝利に向けた集会。4・29集会実、「りなさんの死」に抗議。一一月二五日午後六時から、キャンドルアクション、女性に対する暴力撤廃国際デーの行動として。辺野古実、一一月一八日午後二時から、新宿駅東口アルタ前、集会・デモ。一二月二日午後六時半、文京区民センター、大城悟さん講演会。一二月四日午後六時半から、防衛省行動。本日の申し入れは平和を実現するキリスト者ネットが行った。 (M)
コラム
神保町ブックフェスティバル
今年も読書週間に合わせて神田神保町恒例の「第27回神保町ブックフェスティバル」が開催された。期日は、一一月三日(金)から五日(日)までの三日間。晴天に恵まれた甲斐あって会期中には過去最高の一二万人が来場したという。さすが世界一と称される「本の街」だけのことはある。出版不況が続く中、この三日間だけは「活字離れ」に歯止めがかかったと思えるほどの光景だった。
すずらん通りで行われた汚れ本を格安で販売する「得々市」には、一四二社、一八八台のワゴンが通りいっぱいに軒を連ね盛況そのもの。人気版元のワゴンには、黒山のひとだかりができ前に進むのも一苦労の有様である。全体の売上も好調で過去最高になるとのことだ。
その朝、まだ薄暗い午前四時半起床。八時半までには会場に行かなければならないのだ。朝一番のバスに乗り駅へ向かい、五時五九分発の大船行に乗車。東京駅から中央線でお茶の水駅に向かい、ぎりぎり集合時間に間に合ったしだいである。もう他の版元二人は到着していた。早速、届けられたダンボール函から品出しをして、ワゴンに並べオープンの一〇時を待つ。目標は二日間で二〇万円以上! 準備万端、さあいつでも来いの戦闘モードだった。
しかしである。ボクたち地方版元連合体のワゴンは、史上例を見ないほど惨憺たる売上状況だった。ひところは二日間で三〇万円を超したときもあったのに、今年はその三分の一。まったく売れないのだ。もっとも今まではツーワゴンを出していたのを経費削減(一台三万五○○○円)のため一台にし、売り子の数も減らしたのが原因のひとつかも知れないが、それにしてもあまりにも売れなすぎる。諸経費を引いて会の会計に繰り入れられたのは、わずか六万円あまりだった(二台のワゴンを出していて、この結果だったら完全に壊滅的な赤字だったのに違いない)。
もっとも今年は別な所にも伏線があった。それは、バナナの叩き売りならぬ「本の叩き売り」も声出しもやらなかったからだ。去年までは毎年、大声で客の呼び込みをし、最後にはつぶしてしまうのはもったいないと袋詰め放題五○○円という破天荒な売り方をしていたのだ。
そこへ直接ではないが、別の版元からクレームが聞こえてきた。「本を本と考えていない」「品がない」というのである。そこでその旨を総会に諮ったところ、実行委員会からクレームが来る前に自粛しようということになったのが、今年のそもそもの始まりだった。しかし大声を出さなかったから売れなかったというのは本末転倒である。ようするにワゴンの品揃えが悪かったからに他ならない。つまり客が欲しい本を並べていなかったということだ。
毎年、客の求める本は変わっていく。前述したように三〇万円も売れたころは、高額の学術書、専門書が飛ぶように売れたのである。インターネットが発達する前は、ガイドブックが人気だった。つまり今年は客の足を止められるほどの品揃えがなかったというのが事実であろう。
版元が直接、読者と接する機会は数少ない。出版物は、取次店を通して書店に配本され読者の手に初めて渡るのだ。「神保町ブックフェスティバル」のようなイベントこそ版元にとってよい学習の場になるのだと痛感した出来事だった。 (雨)
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