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    かけはし2017.年7月17日号

全国、世界とつながり総反撃つくる


沖縄報告:7月8日

猛暑はね返し連日の闘い

沖縄 K・S

7.6

座り込み3周年集会に2000人

ゲート前は勝つまで闘い抜く

 二〇一四年七月七日の座り込み開始から三周年になるこの日、ゲート前にはうるま市、沖縄市、北中城村に加えて浦添市や与那原町の島ぐるみも参加し約二〇〇人が結集した。午前一一時からの三周年集会に先立ち、京都の「ブドウの木保育園」の子供たち三五人が、歌声で座り込みを応援した。辺野古への訪問は今回で九回目になるそうだ。
集会は主催者「基地の県内移設に反対する県民会議」の構成団体の挨拶で始まった。統一連の中村司さん「この三年間で安倍は戦争法、共謀罪、そして改憲プログラムまで来た。しかし国民の反撃が始まった。現場の闘いを強化して安倍を倒そう」。ヘリ基地反対協の安次富浩さん「私たちは決して孤立していない。この三年間で連帯の動きは確実に拡大した。埋め立て工事は名護市長や県知事の権限の前でなすすべがない。名護市長選、知事選を勝ち抜き勝利を引き寄せよう」。 平和市民連絡会の眞喜志好一さん「辺野古は六〇年代から米軍が計画した新基地であって普天間の代替でないことは公文書から明らか。護岸工事は仲井眞が許可した工事設計にすら反している。これだけでも知事は撤回できる。共に闘っていこう」。
伊波洋一参院議員は「二〇年以上にわたる現場の頑張りで全国・全世界に発信されるようになった。米軍再編計画上も海兵隊の沖縄撤退が可能だ。日本政府だけが幻の抑止力論で抵抗している。環境破壊に厳しい米国の基準も駆使して米国世論も動かしながら新基地を止めていく」と決意を語った。
オーストラリア国立大学のガバン・マコーマックさんは「基地の押しつけのみならず博治さんへの仕打ちは国際的に見ても拷問そのものだ。安倍政権によって日本は普通の民主国家ではなくなってきている。ジャパンフォーカスを通じたWEB発信で世界に訴え続けていく」と述べた。
最後に平和運動センターの大城悟さんが「海上やぐらに夜通ししがみついた命がけの闘いから今まで、みんなの力でこの現場を作り上げてきた。弾圧はエスカレートしているが絶対屈しない。二度と戦争させないため、子や孫に軍隊と基地を残さないために絶対止める」とアピールして集会をまとめた。
資材搬入はなく、午後三時、完全勝利のうちにこの日の行動を終えた。

7.8

ゲート前土曜行動に200人

午後3時、工事車輌6台進入

 七月八日のゲート前土曜行動は、糸満市の三六人、うるま市の三一人、那覇島ぐるみバスの二六人、平和市民連絡会の二二人など各地から次々とバスや車の乗り合いで二〇〇人以上が辺野古現地に集まった。途中、資材搬入の動きが見られないことから、集会の場所を炎天下のゲート前からテントに移動したが、昼休みを過ぎてもテントは人々であふれた。
集会では各団体の発言が続いた。国交労県協議会は、「七月五日沖縄総合事務局の玄関前で開建労(沖縄総合事務局開発建設労働組合)の前委員長に対する戒告処分に抗議する集会を開いた。不当処分を撤回させる」と決意を語った。
うるま市の島ぐるみは「暑い中厳しい闘いが続くがやり抜こう」と述べた。公判報告に立った仲宗根勇さんは「一昨日の検察の主尋問でのYさんの証言は、以前の本人裁判の時と違ってうまく答えていた。検察・警察の作った傷害・公妨のストーリーは八〇〜九〇%成り立たなくなった。裁判長の訴訟指揮もまともだったので少し安心したが、判決まで油断はできない。詳しくはFBを見てほしい」と話した。
北上田毅さんは次のように話した。「四月二五日の埋立着工から二カ月半。K9護岸は約一〇〇mに伸びたところで工事が止まっている。四月二六日の産経新聞は今年は一〇〇mしかやらないと書いていた。台風、資材不足が理由だ。工事が続けられないのに急いで一〇〇mやった理由は来年一月の名護市長選挙だ。石材投下により諦めを誘い、市長選の争点から外そうと意図している。当面、防衛局の工事日程は辺野古側での工事用仮設道路への取り付け道路づくりがメインになるだろう。工事は遅れている。当初五年とされた埋め立て工事は今のままでは一〇年以上かかるだろう。防衛局は焦っている。翁長知事は工事差し止め訴訟に続いて年内には承認撤回に踏み切るだろう。諦めることなく、展望を持って闘い抜こう」。
場所をテントに移してからも発言が続いた。自治労県本の副委員長「これから毎週土曜日にローテーションで現場に結集していく」、中城村島ぐるみ「村議四人を含めバスで参加した。一丸となって新基地を止めよう」。
沖教組中頭支部「現場は忙しくて考えることができないよう追い込まれている。若い人たちの参加を進める」。
那覇島ぐるみバスで参加のウチナーンチュ女性「アイルランドに住んでいる。お酒が好きで歌踊りが好きというところは沖縄と似ている。ヨーロッパは反核などで若い人たちが頑張っている。沖縄も若者が頑張ってほしい」と訴えた。
この日もまた大日本忠仁社の街宣車がテント前の国道を行き来しながら大音量の歌と声で妨害活動を行った。参加者が減った午後三時、警察機動隊による座りこみ排除のあと、鉄板など資材を積んだトラック計六台が進入した。

7.7

海上行動にカヌー13、抗議船2隻

炎天下の仮設道路現場

終日監視と抗議


七月七日、海上行動に参加するメンバーは朝七時に浜のテント2に集まり、ミーティングを持った。大浦湾および辺野古側での前日の海上行動のあらまし、ゲート前座り込みの様子、那覇地裁での公判の内容などが報告された後、行動の確認に移った。カヌーは一三艇、抗議船は勝丸とブルーの船の二隻が出た。カヌー一三艇は松田ヌ浜から出て、K1護岸への仮設道路につながる取り付け道路づくりの現場に向かった。ブルーの船はカヌーを援護し、勝丸はK9護岸現場に行き監視を続けた。
現場に到着しフロートに接近すると、真っ先に海保が近づいてきて「今日は三四〜五度になるようです。水分補給をしながら体調に気を付けてください」と言ってくる。こうして、フロートをはさんだ海保との対峙の長い一日が始まるのだ。作業員が砕石を固めた道路の上で何やら動きを見せ始めると、カヌーチームは「その埋め立て、違法工事です」「海兵隊撤退」などのプラカードを手に手に掲げ、「違法工事やめてください」「作業員は子供に何と説明するんですか」「辺野古の海を守って」などと声を張り上げた。
太陽は朝からじりじりと照り付ける。特に海上では紫外線が強い。カヌーチームはみんな、帽子、サングラス、顔や首の覆いで完全防御のスタイルだ。潮が引くと、カヌーメンバーはそれぞれカヌーから降りて、露出した岩に座ったり、腰まで海に浸かって歩いたりする。暑さを和らげるいい方法は海の水に浸かることだ。
午前中砕石投入の作業はなかった。作業員たちは現場監督を含め七人が現場に現れ、砕石道路の表面と側面の角度や道路面の幅を測りカメラに撮った。午後に入って、固めた砕石の上に黒いゴムシート状のものを敷き砂を撒いて鉄板を敷いた。そこにクレーンが乗り、石材を詰めた袋を砕石でこしらえた道路の両側に置く作業をした。今後の工程は向かって左側に数百m離れたK1護岸予定地につなげていくものとなる。カヌーチームは午後四時半過ぎまで監視と抗議を続けた。
また、キャンプ・シュワブの浜では朝から、米軍二〇人前後がゴムボートを使用した訓練を続けた。沖縄の土地を占領し自分勝手に訓練する「基地帝国」米国の横暴は何時までも続けられるはずがない。

7.5

右翼の妨害相手にせず

ゲート前座り込みに150人

午後ダンプ等34台進入

 七月五日水曜日のキャンプ・シュワブゲート前座り込み行動は早朝から炎天下で行われた。はじめに「座り込めここへ」を力強く歌ったあと、平和市民連絡会の城間勝さんが「都議選は安倍のやりたい放題に断罪が下された。安倍は反省を口にしたが、うそだ。高江と辺野古、二正面作戦に出てきた日本政府は運動の分断を狙っている。卑劣な攻撃に負けられない」と訴えた。集会は途中テントに移動し昼休みをはさんで続けられた。
島ぐるみは糸満市、八重瀬町、南城市、豊見城市、名護市、今帰仁村、宜野座村、国頭村、恩納村がそれぞれ活動報告と決意表明を行った。その他、嘉手納爆音訴訟団、那覇島ぐるみバス、ナイチンゲールの会が発言した。元衆院議員の古堅実吉さんから山もりのバナナとパンの差し入れがあった。全国民医連の三人は「これまでのべ三〇〇〇人以上辺野古現地に参加してきたが、さらに医療の面でも貢献したい。真夏のゲート前座り込みを支援するため、水曜日に看護士など三人を全国からローテーションで派遣する。すでに沖縄民医連が木曜日に体制を取っている。頑張ろう」とアピールした。
大日本忠仁社の街宣車が何度かテント前を行き来し大音量の妨害スピーチを繰り返したが、全く相手にせず集会を貫徹した。座り込み人数が減った午後、警察機動隊による排除の間、砕石ダンプなど三四台が進入した。

7.6

公判事前集会に50人

検察のでっち上げ
証言が明かす


山城博治さんと添田充啓さんの第六回公判が七月六日午後開かれた。検察側証人として、同じ容疑で逮捕・起訴され分離裁判となったYさんと防衛局職員を診察した整形外科医の二人が出廷した。城岳公園での事前集会には五〇人以上が集まった。
山城さんは「一緒にたたかった仲間を証人に立てることに検察の悪意を感じる。今回の裁判ははじめから証拠らしい証拠がない。五カ月の勾留は証拠の捏造のためだった。裁判に勝って無罪を勝ち取る。負けられない。世界は見ている。裁判官は政府の下請けになってはならない」と決意を表明した。
三宅俊司弁護士は「敵を見誤らないでほしい。検察側の証人として法廷に立つYさんは権力により分断された被害者であり、私たちの仲間だ。共謀罪の中で冤罪が作られる。黙秘の大切さを訴えたい。弁護士としても毅然と闘っていく。山城さんの無罪を勝ち取り、Yさんの無罪も勝ち取ろう」と訴えた。添田さんも弁護士と共に姿を見せ、裁判闘争に勝ち抜く決意を明らかにした。
午後一時半からの公判では、Yさんに対する事細かな尋問が一時間以上続いた後、防衛局職員を診察し「全治二週間」の診断書を書いた整形外科医が証言席に座った。医師は診察時の状況について「アザがあったが、その他の異常は認められなかった。診察に来たのは一回だけ」と証言した。また弁護団の追及により、カルテには「本人希望により2W」と記載されていることが明らかにされた。
山城、添田、稲葉、そしてYさんの逮捕・起訴は辺野古・高江の闘いをつぶすための検察、防衛局のでっち上げ・冤罪であることが明白になった。辺野古・高江の現場の闘いと共に裁判に勝利し四人の無罪を勝ち取ろう。

7・22〜23辺野古・高江の野外写真展

 写真一二〇枚に中韓英日のキャプションを付けた写真展が、七月二二、二三日の両日、県庁前広場で開催される。主催=沖縄平和サポート。連絡先=070-1629-6072(稲葉)

当面の主な日程
7月15日(土)午後6時半 国連人権理事会報告会。那覇市職員厚生会館
7月22日(土)午後2時 キャンプ・シュワブ包囲行動
7月25日(火)午前7時半 浜のテント2 カヌー一〇〇艇海上座り込み
7月25日 午後1時、瀬嵩の浜で連帯集会
7月26日 午後1時半、第8回公判(那覇地裁)
8月12日(土)午後2時 県民大会(オール会議主催)奥武山公園



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