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    かけはし2017.年6月5日号

阻止しよう!共謀罪法案成立


5.23

共謀罪法案衆院採決に抗議

国連人権理事会カナタチ氏
の厳しい批判無視する政府

 五月二三日、自民党・公明党・維新の会による共謀罪法案の衆院本会議強行採決に抗議する「共謀罪廃案、安倍政権の改憲暴走を止めよう!国会議員会館前行動」(共催:共謀罪NO!実行委員会/戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会)が行われ、二四〇〇人が参加した。

世論の批判は
高まっている
集会は、与党の「審議時間が三〇時間を超えた」などという理由で一方的に質疑打ち切り強行採決した暴挙に対する満身の怒りで「共謀罪絶対廃案!強行採決許さないぞ!」のシュプレヒコールから始まった。
主催者あいさつが福山真劫さん(戦争をさせない一〇〇〇人委員会)から行われ、「安倍の悪事は続いている。森友・加計学園問題はお友だちに便宜をしてきたことは明らかだ。官邸は謀略や弾圧によって必死にもみ消そうとしている。反対運動を押し潰すために共謀罪をなんとしてでも制定しようとしている。二一日には、全国で共謀罪反対行動が取り組まれた。朝日新聞、毎日新聞の世論調査によれば強行採決を支持していない結果だ。国連人権理事会特別報告者のジョセフ・カナタチさんの共謀罪法案はプライバシー権、表現の自由を侵すおそれが強いという書簡(要旨別掲)が安倍首相宛に出されている。衆議院を上回る闘いを参議院で作ろう」と発言した。
又市征治参議院議員(社民党)、藤野保史衆院議員(共産党)、神本美恵子参議院議員(民進党)、森裕子参議院議員(自由党)から共謀罪法案衆議院強行採決糾弾と参議院での闘いに向けた決意表明が行われた。

「日本は民主主義
国家ではない!」
連帯アピールが海渡雄一弁護士(共謀罪NO!実行委員会)から行われ、「国連人権理事会特別報告者のジョセフ・カナタチさんが一八日、安倍首相宛に手紙を送った。国連の支援を受け入れて、法案の修正を行おうという呼びかけだった。だから政府は踏みとどまるべきだった。逆に『強く抗議する』という返事だ。菅義偉官房長官は、『個人の資格で発言しているので国連を代表するものではない』と言った。外務省は『国連を代表して意見を出してほしくなかった』というのが返事だ。菅発言と外務省との見解が違っている。ロイター通信が配信したらカナタチさんは、『日本政府の抗議はまともな反論ではなく、国連国際組織犯罪条約を批准するために必要だと言っているが、プライバシーの権利に対する十分な保護措置がなく正当化するものではない。法案修正のために立ち止まって気付く時だ。世界基準の民主主義国家への道に歩みを進めるべきだ』と言われた。しかしカナタチさんの提案を拒否した。日本は非民主主義国家であることを世界に宣伝した。まったく恥ずかしい。法案の成立根拠はない。廃案しかない」と批判した。
創価学会婦人部の女性は、「公明党の議員さんに言いたい。われわれは今まで応援してきた。『違うよ』と伝えたい。共謀罪法案に反対している多くの創価学会員は苦しんでいる。平和のために連帯してきた皆さんを裏切っている。共謀罪は対話、人間性の発露を狭めるものだ。創価学会の創立者である牧口常三郎・初代会長が治安維持法で獄死した。先生がここに立てと言ってらっしゃるような気がします。絶対に勝とう」とアピール。 

連日の行動で
成立阻止へ!
続いて戦争はいやだ!座間市民の会、 横山聡弁護士(東京第二弁護士会憲法問題検討委員会)、戦争をさせない八王子市民集会実からも発言。
主催者の高田健さんから「政府は連休前、明けに衆院通過をねらっていたが、ついに今日まで採決できなかった。参議院本会議の趣旨説明を明日やりたがっていたが、それも来週になってしまった。政府・与党は、国会延長を言い出している。もし強行採決したら都議会選挙で強固採決した与党を追い込んでいく。公明党はそのことを恐れている。来週の闘いは、とりわけ重要だ。木曜行動、大街頭宣伝、連続国会行動などを取り組んでいこう」と行動を提起した。(Y)

資料

ジョセフ・カナタチさんの「書簡」要旨


@創設される共謀罪を立証するためには監視を強めることが必要となるが、プライバシーを守るための適切な仕組みを設けることは想定されていない。
A監視活動に対する令状主義の強化も予定されていないようである。
Bナショナル・セキュリティのために行われる監視活動を事前に許可するための独立した機関を設置することが想定されていない。
C法執行機関や諜報機関の活動がプライバシーを不当に制約しないことの監督について懸念がある。例えば、警察がGPS捜査や電子機器の使用のモニタリングをするために裁判所の許可を求める際の司法の監督の質について懸念がある。
D特に日本では、裁判所が令状発付請求を認める件数が圧倒的に多いとのことであり、新しい法案が、警察が情報収集のために令状を得る機会を広げることにより、プライバシーに与える影響を懸念する。

 

5.24

労働法制改悪と「共謀罪」に反対

労働者・市民は共に闘おう

日比谷野音集会に2500人

 五月二四日午後六時半から、東京・日比谷野外音楽堂で「労働法制の改悪と共謀罪の創設に反対する連帯集会〜労働運動と市民運動は『共謀』しよう!」集会が労働運動と市民運動の連帯を目指す1日実行委員会の主催で開かれ、二五〇〇人が参加した。
 共謀罪と労働法制について、二人の弁護士が問題点を明らかにした。海渡双葉さんは「共謀罪は@東京五輪などへのテロ対策であると言っているが真っ赤なうそで、国際条約はマフィア対策だ。A人権を無視した法である。B特定の組織を対象と言っているが、かつて共謀罪は労働運動弾圧に使われた」と分析し、何としても廃案にしなければならないと発言した。
 棗一郎さんは次のように発言した。
 「労基法の改正が提案されている。専門職に限定すると言っているが、ホワイトカラーエグゼンプションの導入によって、残業代ゼロで長時間労働をさせる。裁量労働の拡大だ。恐ろしい法案だ。労働時間規制で、上限規制をするとしているが、過労死ラインと言われる週一〇〇時間を上限にしようとしている。そして、解雇の自由問題。金銭解決で解雇ができる。断じて許せない。国会と政治を変えよう。打倒安倍内閣」。

長時間労働規制
し生命を守れ!
民進党、共産党、社民党の国会議員が連帯のあいさつ、自由党の小沢代表がメッセージを寄せた。次に各分野から発言が続いた。
雨宮処凛さんに続き、寺西えみ子さん(全国過労死を考える全国家族の会)が「大切な家族を過労死で亡くした遺族が集まっている。過労死防止法を成立させ、長時間労働の規制を求めて運動していきたい。特例を認めて週一〇〇時間まで働かせるぬけ道を認めた。一日、一週間の上限規制がない。長時間労働にお墨付けを与えるものだ。過労死防止法成立から三年が経ち、白書に違反した会社名が載せられた。命より大切な仕事はない。人間らしく働ける社会を実現しよう」と訴えた。
総がかり行動の高田健さん。「安倍首相は政治、国家の私物化をやっている。韓国では同じようなことをやっていたパク・クネ独裁政権は民衆のデモで倒された。見習わなければならない。二〇二〇年改憲を阻止しよう」。
雇用共同アクションの伊藤さん。「政労使での話し合いが行われているが戦前の産業報国会のように、異論を許さない雰囲気だ。過労死を合法化し、同一労働同一賃金と言いながら、差別を容認し、制度化する解雇の金銭解決、こんなことは認められない」。
平和フォーラムの福山真劫さん。「労働運動だけでは安倍に勝てない。市民運動と一体となることでつぶせる。戦争法を上回る運動で共謀罪を阻止しよう」。
NPOほっとプラスの藤田孝典さん。「困っている人がたくさん増え、下流老人という話が話題になっている。これは政治対策が不充分な証拠だ。最賃一五〇〇円の実現で誰も困らない社会を作ろう」。
エキタスの古賀さん。「労働環境の抜本的解決を求めて若者の運動を立ち上げた。先日、一五〇〇円の最賃を求めた新宿デモに一五〇〇人が集まった。サービス残業、非正規職の増大。衣食住足りてこそ、政治や社会のことを考えられるようになる。世代間で団結してこの政治を変えていこう」。
集会の最後にアピール文を採択し、プラカードを掲げ、シュプレヒコールを行い、デモでアピールした。          (M)

5.19

大阪府庁前アクション

「昼休み」に包囲行動

絶対通すな!共謀罪法案

 【大阪】おおさか総がかり行動実行委員会(しないさせない戦争協力関西ネットワーク・止めよう改憲!おおさかネットワーク・戦争あかんロックアクション)主催の府庁前昼休みアクションが五月一九日に行われた。二五〇人の市民が参加した。

森友疑惑をあい
まいにするな!
府庁前の大阪城公園で短い集会を開き、その後大阪府に抗議するため、府庁を取り巻く包囲行動に移った。集会の初めに、実行委員会を代表し中北龍太郎さん(弁護士)があいさつをした。
その後森友問題を最初に暴いた木村さん(豊中市議)がアピール、続いて山田さん(大阪憲法会議・共同センター)、山元さん(戦争をさせない一〇〇〇人委員会・大阪)がアピールした。
国会では与党によって加計学園問題が追及されている、疑惑に絡む金額は圧倒的に加計問題が大きいが、森友問題は君が代斉唱・教育勅語教育による戦争のための学校建設という大問題であり、真相が究明されなければいけない、との発言があった。
数の力にまかせ、やりたい放題の安倍政権。この政権の戦争推進政策に追随し、大阪を私物化する維新。平成の大疑獄、森友問題をうやむやのままに終わらせてはいけない。戦争する国づくりにNO!、戦争する人づくりにNO!共謀罪はいらない!松井知事は森友認可の責任を取れ!と、府庁を取り巻いてシュプレヒコールを響かせた。 (T・T)




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