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    かけはし2017.年4月24日号

財閥と手を切る政府をつくれるか


「これが国だ」大統領候補たちとのトークショー

(労働と世界より)

  キャンドル革命が引き出したパク・クネ拘束の中で行われる大統領選挙。保守以外の大統領候補が新たに作る財閥のための国でない新しい国について、労働者のために提起した。この中には、国会議員を持ちながら、パク・クネ政権によって、国家転覆計画があったとして政党の強制解散、国会議員剥奪の弾圧を受けた政党を引き継ぐ候補もいる。

 公共運輸労組は4月8日午後3時、光化門(クァンファムン)広場で3万人あまりの公共機関労働者と市民が参加するトーク集会「これが国だ」を開いた。集会は「朴槿恵政権退陣の非常国民行動」、「2大労働組合総連盟の公共部門労働組合共同対策委員会」が後援した。この席で金鍾仁(キム・ジョンイン)民主労働組合総連盟副委員長は「長い間、積もりに積もった不正や、弊害などが積弊だ」、「簡単な解雇、成果によるリストラ制度のような労働積弊をなくすことを民主労総が夢見る新しい世の中」だと明らかにした。この日のトークの集会は、キム・ヨンフン(元鉄道労組委員長)、パク・ギョンドゥク(元ソウル大学病院分会長)の司会で大統領選候補に問う、「幸せな国『安全な国』国民が参加する国」というテーマで大統領選候補、公共機関労働者が一緒に話をする形式で進行した。

 「大統領選候補に問う」では、文在寅(ともに民主党)、安哲秀(アン・チョルス)(国民党)、シム・サンジョン(正義党)、金先東(キム・ソンドン)(民衆連合党)大統領選候補が参加してキャンドル市民と公共、労働者の「新しい国」に対する質問に各候補の立場とビジョンを提示した。2016年国民への被害、公共機関の成果へのリストラ制度の廃棄、全面ストの延長線上で「成果へのリストラ制度と労政交渉の制度化」に対する共通の議題と「雇用大統領『公共部門の非正規職問題の解決策』労働がある民主主義」、「国家雇用責任制」など各候補が打ち出している核心スローガンについて話をする方式で行われた。 現場には金先東(キム・ソンドン)、シム・サンジョン候補だけが直接参加し、文在寅(ムン・ジェイン)と安哲秀(アン・チョルス)候補は映像で代わりにした。

「大統領選候補に問う」―シム・サンジョン正義党大統領選候補(現場中継)


Q:(大統領選スローガン)労働の民主主義とは?

A:大韓民国政府樹立以来労働者たちが、一度も関心を持たれなかった。経済、労働、民生、分野では60年、大韓民国全部合わせて財閥寄りの政府だった。その結果が、世界10位圏の経済大国だが、両極化が最もひどく、子供を生むのも難しく、青年たちが脱出したい国になった。本当に正義の国、公正な国、平等な国を作るためには最初に「親労働政権」を樹立しなければならないと考える。労働の価値を尊重し、国政第1課題として果敢な改革でお金より、人間の尊厳性と労働の価値、生態の持続可能性がある「労働の民主主義」を作る。

Q:労政交渉に対する立場は?

A:労働部首相を新設する。労働部首相を中心に交渉団を設置したい。交渉の席に大統領のシム・サンジョンが直接出てあいさつする。最初に大統領が労働組合と向かい合って交渉する場面を見るようになるだろう。使用者たちが行う行事に足しげく通っている大統領は多かったが、労働者には足も向けなかった。 メーデーに労働者たちとともに壇上に立つ大統領になるだろう。

Q:成果へのリストラ制度に対する立場は?

A:野党でも成果年俸制の労使合意なしに不法に強行した「手続きの問題」だけだと見る野党がいる。成果へのリストラ制度自体を問題として見る野党は正義党しかない。弊害の清算を口にするが、積弊が何か。公共分野に公共性よりも効率性を出すこと自体が積弊だ。成果へのリストラ制度自体をリストラすると約束する。

Q:最後に言いたいことは。

A:今回の大統領選挙は、政権交代か延長かを決定する選挙ではない。皆さんが作っておいた政権交代の食卓にスプーンだけを置く候補にはならない。労働の運命を変える選挙にしなければならない。現状維持政治はだめだ。果敢な政治変化が必要だ。シム・サンジョンに入れる票は死票ではない。シム・サンジョンの支持率があがればあがるほど労働に希望が生まれるだろう。

「大統領選候補に問う」―文在寅(ムン・ジェイン)ともに民主党大統領選挙候補(リアルタイム電話連結)

Q:あいさつのお願い

A:民主労総の全国公共運輸労組同志の皆さん、こんにちは。今日全国に公共運輸労組組合員同志たちが一堂に会した。これが国か?「国らしい国を作ろう」と集まった光化門(クァンファムン)広場に今は「これが国だ」と集まった。公共部門が国民の暮らしを守る安全ベルトにならなければならない。新しい大韓民国の中で、公共部門の大変革を開始する。

Q:成果リストラ制度、労政交渉に関する立場は?

A:労使協議のない朴槿恵の政権の「成果評価制」推進は間違っている。成果リストラ制度の問題が多い。直ちに解除する。労政交渉の制度化に賛成して支持する。使用者である政府が交渉に模範を見せなければならない。労政交渉の制度で確実に保障する。

Q:公共部門の天下り追放に対する考えは?

A:参加政府で、天下り人事は、これ以上行わないこと。透明で公開されたシステム人事で公正な人事を確実に保障する。何度も公約したとおり公共部門の雇用を大幅に増やして国民に良いサービス提供する。いい雇用を創出する。公共労働者たちの休暇を確実にやる。

「大統領選候補に問う」―金先東(キム・ソンドン)民衆連合党大統領選挙候補(現場中継)

Q:党の紹介とあいさつ言葉

A:民衆連合党の金先東(キム・ソンドン)候補が大統領候補に出たのか知っている人のほうが少ないと見ている。民衆連合党は朴槿恵(パク・クネ)が統合進歩党を強制解散し、殺してしまった進歩政治を蘇らせるため、今回のキャンドル革命で見せてくれたとともに民衆が政治の持ち主に直接乗り出した直接政治を実現するために立ち上がった党だ。民衆の連帯を強化して民衆が主人になる国、主人公になる世の中をつくる。

Q:国家雇用責任制は、どのような内容か?

A:憲法32条にすべての国民は労働する権利を持つ。労働する権利を国家が保障しなければならない。農産物を国が買取り、生産費を保障し、農民所得保障するように労働者の雇用を責任負って保障するということ。そのため、何より一般の解雇、低成果者へのリストラ制度から無くさなければならない。北欧は公共部門が占める割合が30%だが、大韓民国は5%だ。さらに、「賃金下落のない週40時間」から始まり、「賃金下落のない週35時間」に、公共機関の雇用を創出しなければならない。それが民主労総がある理由であり民衆連合党がある理由だ。

Q:財閥請負立法労政直接交渉に対する立場は?

A:成果リストラ制度は低成果者へのリストラ制度を廃止しなければならない。労働者が社会を担当する社会部首相を作って私が大統領になれば直接労政交渉をする。

Q:これからの計画は。

A:民族の自主性を守って自主権を取り戻すべきだ。サード配置の撤回、慰安婦合意無効、国家保安法の撤廃、すべての労働者に労働3法を全面的保障、庶民経済再生に向けてすべての非正規職労働者らは同一労働同一賃金の原則で正規職に転換。とくに、公共部門の非正規職労働者から最優先に転換。一緒にしてほしい。

「大統領選候補に問う」―安哲秀(アン・チョルス)国民党大統領選候補(映像を通じた事前答弁)


次期政府は「合理的な人事制度づくり」とともに「組合員の労働条件や待遇改善の」努力を継続する。

高空坐り込み突入

労働基本権を全面保障せよ!

現代重工業下請け労働者2人

 現代重工業社内下請け支会チョンヨンス組織部長と李ソンホ代議員は、高所ろう城に突入し、2年以上続いている構造調整の中で下請け労働者がどんな補償と慰労もなく追い出されていると明らかにした。
 高所ろう城に突入しながら、要求した事項は△大量解雇の構造調整の中止△非正規職撤廃△下請け労働者労働基本権の全面保障などだ。
 かれらは、組合員に送った手紙で「基本給や手当てが削減されて、残業や特勤がなくなって給料が半分に落ちてから6カ月を超えた」、と言い「常用職である本工は減らして、2次、3次下請である物量チームは増え続けて、極度の雇用不安と低賃金体系がすでに堅固になった」と批判した。
 かれらは、労組活動が差別と排除につながり、労組をする自由すらないとも述べた。
 現代重工業社内下請け労働者たちは2003年に労組を結成したが、労組幹部が属した会社の廃業などの方法を通じて弾圧された。2004年2月、パク・イルス烈士は、非正規職撤廃を要求しながら、焼身したことがある。また同じ手紙で「昨年の夏からこれまで下請けの労組幹部ら80%が会社廃業を機にほとんどを解雇された」、「構造調整と物量の減少を理由に雇用継承から排除されて、個別求職でブラックリストにかかって新たに就職すらできない」と明らかにした。
 かれらは正規職労働者にも「難しくて大変な闘いを応援している」と言い「現場でも決死抗戦に乗り出してほしい」と伝えた。正規職で構成された現代重工業労組は、造船業の構造調整による雇用不安と労働条件の後退などを経験し、昨年末から民主労総への再加入を準備して、今年の組織変更を完了した。現代重工業社内下請け支会労働組合は高所ろう城への侵奪を防ぐために集結中であり、連帯を要請している。(チャムセサンより)

争議事業所労働者たち高空断食座り込み突入

投票を超えて闘争へ

 知らんぷりする大統領選候補に不満表明

 4月14日午後2時30分頃に闘争事業場の共同闘争委員会労働者6人(キムギョンネ東洋セメント支部副支部長、コジンス、世宗(セジョン)ホテル労組組合員、オスイル旭非正規職支会代議員、イイングンコルテク支部支部長、キムヘジンソンウハイテックアルシディコリア民主労組死守闘争委員会代表、ジャンジェヨン現代車蔚山(ウルサン)非正規職支会組合員)が、光化門ロータリー広告塔に上がって、高空ハンストに突入した。「投票を超えて闘争で」今日光化門(クァンファムン)高空の断食座り込みに入った労働者たちはそう主張する。
 彼らはろうそく民心をそのまま継承しなかった大統領選挙の政局に強い不満を示した。高所ろう城に入った労働者らは大統領選が、労働者、民衆たちに「投票の挙手機になることを強要している」と主張した。「我々が先に、動労悪法を終わらせ、労働者、民衆の凄絶な要求を闘争で勝ち取るために高空のハンガーストライキに出る」と座り込みの趣旨を明らかにした。
 かれらが座り込みに入るとこれを支持する記者会見もすぐに開催された。「労働者・民衆生存権を勝ち取るための闘争事業場の共同闘争委員会」と明らかにした所属の労働者たちは「朴槿恵を罷免させて作り出した政治空間ですら、労働者、民衆の凄惨な暮らしの叫びはそっぽを向かれてきた」と抗弁した。
 したがって、かれらは「資本の体制を合法的に容認する手続き的民主主義に過ぎない投票を超えて闘争でこの局面を突破しようと、闘争する労働者達が自分の体を旗にして道を切り開く」と高空ハンストに突入する理由を重ねて明らかにした。
 労働者たちが座り込みに突入すると、警察は直ちに人員を配置して座り込みを支持する労働者たちを押し出してエアマットを設置するなど早急な鎮圧のための準備措置を取った。
 現在は座り込み鎮圧準備が対峙した状態であり、座り込みを支持する労働者たちが高空座り込み現場周辺に三々五々集まっている。
(労働と世界より)

朝鮮半島通信

▲韓国の検察は3月31日未明、収賄などの容疑で朴槿恵・前大統領を逮捕した。韓国で大統領経験者の逮捕は、盧泰愚氏、全斗煥氏に次ぎ3人目。
▲朝鮮民主主義人民共和国(以下、朝鮮)の金正男氏がマレーシアで殺害された事件で、マレーシアと朝鮮の両国は3月30日、遺体を朝鮮に引き渡すことで合意したとする共同声明を発表。
▲朝鮮中央通信は28日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が新たに改修された平壌の「朝鮮革命博物館」を視察したと報じた。また同通信は4月1日、金正恩朝鮮労働党委員長が朝鮮人民軍の戦車兵競技大会を視察したと報じた。
▲米財務省は3月31日、ロシアや中国など海外で活動する朝鮮の11人と朝鮮に拠点を置く1団体を制裁対象に加えたと発表。該当する個人と団体は、米国内の資産が凍結され、米国企業との取引ができなくなる。
▲朝鮮は4月16日朝、東岸の咸鏡南道新浦付近から弾道ミサイル1発を発射した。ミサイルは発射直後に爆発した。
▲朝鮮の国会にあたる最高人民会議が4月11日、平壌で開かれ、金正恩朝鮮労働党委員長が出席した。19年ぶりに外交委員会が復活した。
▲朝鮮は故金日成主席生誕105年にあたる4月15日、平壌で軍事パレードを行い、新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)とみられる機体を含む数々のミサイルを公開した。
▲韓国南西部・珍島沖で沈没した旅客船セウォル号が4月9日、木浦新港に陸揚げされ、一連の引き揚げ作業が完了した。

 


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