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    かけはし2012.年9月10日号

三里塚・木の根夏祭りを開催

「おひさま発電所」がオープン
原発のない暮らしと社会へ



地域主体の分散
型エネルギー
 八月一八日、三里塚・木の根ペンションで「おひさま発電所オープン記念!〔原発の電気に頼らない〕木の根夏祭り」(主催:地球的課題の実験村 協賛:全国農漁民発電網〔準備会〕)が行われ、六〇人が参加した。
 「巨大空港のどまん中で現代文明のありようを問い続ける 木の根ペンション太陽光発電に出資カンパ」が一月に呼びかけられ、六月末までに九八人、六〇万四〇〇〇円が集まった。五月下旬にはソーラーパネル(最大三・八kw/h)二〇枚の設置工事を開始し、発電をスタートしていた。
 この計画は、「続・木の根物語プロジェクト」からペンションで消費するエネルギーを自給していこうという提案を受け、三里塚反対同盟やペンション利用者などとともに検討を積み上げ、@「再生可能なエネルギーを、木の根の地に建設することをとおして、豊かな大地と原発のない社会を目指して、交流ができる場としていきたい」A「私たちの生活の場から『豊かさ』を問い直し、大量消費社会から、今後のエネルギー政策において、誰もが参加し地域主体の分散型エネルギー構造を整えていく」ことを確認していった。
 作業過程では、学習会の取り組み、埼玉県小川町を拠点に日本・アジア各地で太陽光発電に取り組んでいる桜井薫さん(自然エネルギー事業共同組合REXTA代表)の協力を受けながらオープンにたどり着いた。

全国農漁民発
電網設立計画
 会場は、ペンションの裏庭。にぎり、焼きそば、天然酵母パン、酒処「ろくでなし」、無農薬野菜、有機農産物加工品の販売、ヨーヨーつりなどの売店が並ぶ。
 大森武徳さん(続・木の根物語プロジェクト)が「現在使われている電気は、すべてソーラーパネル『おひさま発電』です。木の根夏祭りにようこそ」と開会宣言を行った。
 第一部は、韓国農楽集団ウリト、「ザ・空」、「AKOGARE」、「発電Happening」の演奏が行われる。
 第二部は、大野和興さん(実験村、農業ジャーナリスト) のアピールで始まり、「おひさま発電所オープン」を祝うとともに、「全国農漁民発電網設立・準備会」について紹介し、「仕事と暮らしの足元から『原発いらない』を発信する。全国の百姓と漁師で原発一基分の電気を作ることをめざす。食とエネルギーの自給で地域自立をめざす。一〇月二一日に福島県三春町で『芹沢農産加工所太陽庫発電完成記念シンポ』で正式発足する」と紹介した。
 桜井薫さんは、プロジェクター映写を使いながら、「太陽光発電・自然エネルギーの今・今後」をテーマに講演。三・一一以降、被災地避難所での太陽光発電の設置支援、世界各地での設置活動を報告。
 さらに「REXTAは、一九九四年一二月に設立自然エネルギー利用関連の事業を行うメンバーにより構成された事業協同組合だ。市民共同発電所運動は、今まで電力会社から一方的に送られてくるものと思っていた電気を市民自らの力で作り出すことにより、一人一人の意識の変化や地域のエネルギー自給率の向上につながる。 自然エネルギーの利用により、CO2の削減・温暖化防止や地域の産業、社会の活性化につながる」と強調した。
 続いて脱原発ソング「ゆうき千葉人」をスタートにしながら盆踊りに移った。
 ペンションは、成田空港第一ターミナル南側数百メートル、二本の誘導路にはさまれたところに存在している。空港反対闘争のシンボルだ。木の根夏祭りは、航空機が撒き散らす轟音を跳ねかえしていった。(Y)

?地球的課題の実験村ブログhttp://members2.jcom.home.ne.jp/jikken-mura/

 

8.9三里塚共有地裁判で不当高裁判決

裁判所と空港会社一体の
共有地強奪を許さない


不当判決に
上告して闘う
 八月九日、東京高裁第五民事部(大竹たかし裁判長)は、柳川秀夫さん持分裁判と横堀共有地(鉄塔前のくぼ地)裁判に対して控訴棄却の不当判決を出した。裁判後、清井礼司弁護士は、不当判決に対しては上告するという三里塚反対同盟の意志を明らかにした。
 判決は、いずれも空港会社の単独所有を認め、全面的価格賠償方式(地権者との合意もなく一方的に金銭補償することをもって土地強奪ができる悪法)を適用した千葉地裁不当判決を支持した。
 柳川持分裁判は、横堀土地持分(約一一六u、一五
分の三)に七二〇万六五〇
七円、木の根の土地持分(一・五u、七八〇分の一)に一二万九二四六円を一方的に支払うことによって「所有権の移転」と称する土地強奪を認めた。
 しかし柳川さんの横堀共有地持分は一五分の三の所有であり、空港会社が「大部分の持ち分を所有している」という評価は当てはまらない。だから一審判決では、「裁判所による共有物の分割(民法二五八条二項)について、法は、裁判所の適切な裁量権の行使により、共有者間の公平を保ちつつ」などと振る舞いながら「共有者間の実質的公平を害しないと認められる特段の事情が存するときは、共有物を共有者のうちの一人の単独所有又は数人の共有とし、これらの者から他の共有者に対して持分の価格を賠償させる方法、すなわち全面的価格賠償の方法による分割をすることも許されるべきである」などと強引に空港会社の所有権を認める暴論を展開せざるをえなかった。
 高裁もこの乱暴な論理を踏襲し、「NAAは空港用地として不可欠な土地を単独で取得する必要性が高い」し、「賠償額は妥当で、当事者間の公平が害されることはない」などと強引に認定し、柳川さんの反論を排除した。

空港会社の主張
を全面的に擁護
 横堀共有地(鉄塔前のくぼ地)裁判でも全面的価格賠償方式を適用し、空港会社が被告・共有者三七人(持ち分一〇八〇分の一)に賠償額三万七二七円を一方的に支払って所有権移転を認めた。
 高裁は、両判決で元空港公団と反対同盟がシンポジウム・円卓会議で「あらゆる強制的手段をとらない」という確約について、「民事裁判手続を採ることについてまで、これを一切しないことが空港公団を含めた共通の理解となっていたとは認めるに足りない」と認定し、元空港公団の職員が「訴訟に持ち込まない」という会見を抹殺した。そのうえで空港公団・会社が「共有持分について任意買収を進めたことは強制的な方法による土地取得には当たらない」とか、「全面的価格賠償の方法による共有分割を求めて訴えを提起することをもって、土地収用手続きによる土地取得と同視すべき強制的な方法による土地取得に当たるものとは認めるに足りない」などと空港会社の主張を全面的に認めた。
 このように司法権力と空港会社が一体となって共有地強奪と敵対を強行したのである。反対同盟は、ただちに上告し、裁判闘争を闘いぬく決意だ。裁判カンパなど支援を訴える。

横堀団結小屋
を守りぬこう
 立て続けの共有地裁判反動判決と連動して空港会社は、地主・尾野勇喜雄(元横堀農民)に横堀・団結小屋破壊のための事務手続きの進行を指示し、千葉地裁に「工作物収去命令申立書」(七月一二日)を提出した。地裁は柳川秀夫さんに「意見があれば書面」を一〇日以内に提出せよ(七月二六日)と通知してきた。八月下旬以降、横堀団結小屋(反対同盟の連絡先/労闘―労活評現闘常駐)の退去・小屋撤去命令を決定し、退去日を通告してくる。
 空港会社のねらいは、大地共有委員会(U)の連絡先でもある横堀・団結小屋を破壊と住民を追い出しであり、一坪共有地運動への敵対だ。これは空港会社が拡張工事などの空港「完成」化に向けたあせりの現われだ。つまり、一坪共有地、木の根ペンションとプールの共有地、横堀大鉄塔と団結小屋、案山子亭、横堀研修センターなどの闘う拠点がますます空港会社に打撃を与え続けているのだ。
 すでに横堀団結小屋には、「三里塚空港粉砕!団結小屋破壊阻止!一坪共有地強奪を許さない! 大地共有委員会(U)」の看板が掲げられている。横堀団結小屋破壊を許さない包囲を強化していこう。東峰地区住民への追い出しを許さず、空港会社を追い詰めていこう。      (Y)

?一坪共有地裁判カンパに協力しよう(一口 二〇〇〇円 振替口座:00290―1―100426 大地共有委員会〔U〕)
?大地共有委員会〔U〕連絡先:〒289─1601 千葉県山武郡芝山町香山新田131─4/電話&FAX0479─78─0039/振替口座 00290─1─100426 大地共有委員会(U)

コラム

夏の暑さと維新の暴風

 九月に入ったというのに、うだるような夏日が続いている。「残暑ではなく、夏本番のままだよ」という会話が聞こえる。例年なら暑くてもがまんして、クーラーなど使わず、窓を開けっ放しで寝ていたが、今年は暑くて目が覚めてしまう。大都市におけるヒートアイランド現象、エルニーニョ現象などさまざまなことが言われてきたが、ようするに地球温暖化が進んでいるのだろう。
 そして、東日本大地震による福島第一原発事故によって原発が止まると、政府や電力会社によって節電が強く要請された。各企業もそれに応じて、クーラーの設定温度を二八度に上げ、クーラーを入れる時間を短くしている。その結果クーラーの入る前、午前六時台から仕事をする清掃員にとってはたいへんなことになっている。数十分仕事をするだけで汗が噴き出す。社員たちもサマータイムの導入やフレックスタイム制などで、早朝出勤してクーラーの効かない暑い中で仕事をしている。企業にとって経費節約になっても、働く労働者にとって夏ばてや仕事の効率の点でもマイナスではなかろうか。そればかりではなく、暑いので外出せず部屋にいるお年寄りが電気代を節約しようとクーラーをつけずにいて、部屋の中での熱中症での死亡事件も伝えられた。
 それでも季節はめぐり、涼しい秋はやってくる。しかし政治の世界は大阪維新の会の動向をめぐり、暗黒の暴風が吹き荒れようとしている。消費税増税法案を成立させるために、自公と国会解散・総選挙を裏約束した野田政権。その後野田総理への問責決議が参院で通り、税収の半分を占める赤字国債発行法案が成立する目処が立たず、九月の民主・自民の党代表選、総裁選後に解散総選挙をやらざるを得なくなっている。
 ここで台風の目玉になっているのが大阪維新の会だ。すでに民・自・みんなの党の五人が維新入りを表明して、国政政党として次の衆院選に打って出る。
 大阪維新の会は大阪で行っていることを全国に押しつける。自治労・教組という平和フォーラムを支える旧総評系労組や共産党系全労連の公務員労働者の組合活動の政治的解体、道州制導入による公務員の首切り大合理化、「平和・権利・平等」などの教育の解体、新自由主義的競争原理の極限的導入など。 
 大阪維新の会は元首相安倍晋三を会長にすえ、憲法の改正・首相公選制の導入を目論む。そして衆議院の定数を半分にすることを打ち出した。結局のところ、首長選挙で勝てば議会など必要なく独断で行政を進められるようにする。これが橋下の本音だ。選挙結果によっては、大阪維新をキャスティングボードにする連立政権が出来るかもしれない。大阪の仲間たちが困難な闘いを担っているように、全国の仲間たちがこの極右連立政権と闘わなければならないだろう。熱い政治の闘いはこれからが本番だ。 (滝)

 


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