静岡で全国集会かちとった
七〇〇人のデモで中部電力に抗議 |
七月一七日午後、静岡市内の常磐公園で「廃炉は浜岡から!7・17反原発全国集会」が開催された。三〇度を超す炎天下にもかかわらず、七〇〇人が参加した。そのうち半分近い人は前日の石橋克彦さんの講演集会にも参加しており二日間の連続行動。集会の司会は反原発自治体議員・市民連盟のメンバーで地元静岡県の鈴木敏和さんが行い、主催者あいさつを浜岡原発を考える静岡ネット代表の白鳥良香さんが行った。
最初にあいさつに立ったのは社民党の福島みずほ党首。「かつて私は静岡地裁で行われた浜岡原発訴訟の時に弁護士として来ていたが、その時に証人に立ったのが現在原子力安全委員会・委員長である班目であった。『原発の電源が止まったらどうするのか』という質問に対し、彼は『起こらない。こういうことはある程度割り切らないと出来ない』と答えた。この安全規準のでたらめさが今回の事故を招いたのだ」と強調し、社民党の廃炉アクション計画を報告した。
次にあいさつに立ったのは、前福島県知事の佐藤栄佐久さん。彼は中曽根元総理大臣と何回かヨーロッパに原発の視察に出向いたが、ヨーロッパで聞いたチェルノブイリ事故の報告でショックを受けた。それ以降福島原発のプルサーマル化に反対した結果、東京電力や経産省と対立した。当時一番危険と言われたのは浜岡で、その次が柏崎・刈羽で、福島は番外であった。しかしその福島であのような事故が起きているのだから、浜岡はなんとしても廃炉にすべきだと訴えた。
地震列島の中
でも最も危険
三番目に報告した「浜岡原発差し止め訴訟」の河合弁護団長は「今日、反原発弁護団が一〇〇人になった。この弁護団には全国のすべての原発立地裁判に関っている弁護士が参加してくれた。脱原発というと東電や経産省は電気が足りなくなると反論するが、火力発電でさえ五〇%を七〇%にしただけで電気は充分に間に合っている。読売、産経、日経のマスメディアが“困る”の大合唱をして、東電や経産省の提灯持ちをしている。一〇年後といわず今すぐ止めろ。世界の陸地の〇・〇三%の日本は、世界の地震の一〇%が起こっている。浜岡は日本で一番危ない。つまり世界で一番危ない原発である。今すぐ廃炉に」と報告した。
次に東京都議の福士敬子さんが、参加している「反原発自治体議員・市民連盟」のメンバーを紹介し、バスで遅れて東京より駆けつけた全労協の八〇人を代表して遠藤一郎さんが「労働者運動はスリーマイル、チェルノブイリでは闘争に参加したが、それ以降立ち止まってしまった。今度こそ全労協をあげて反原発運動に合流し、すべての原発を止めるためにともに闘いたい」と述べた。その後、午前中バスと車で浜岡原発の現地を見て回ったたんぽぽ舎の柳田真共同代表、原子力資料情報室の西尾漠さんがあいさつし、集会決議を確認し市内デモに出発した。
デモ行進の最大の抗議先は中部電力静岡支社であったが、警察は立ち止まることを認めなかった。しかし隊列は警察の介入をはね返して、一〇分も中電ビルに向かってシュプレヒコールを繰り返した。繁華街では、お茶屋さんの人たちが店から出てきて手を振ってくれた。茶葉の出荷停止は静岡では大きな怒りとなっていることを実感した。 (D)
「原発震災」講演会が成功
浜岡原発立地県から全国へ
廃炉の闘いを広げるために
【静岡】七月一六〜一七日、浜岡原発廃炉を焦点に連続行動が取り組まれた。いずれも浜岡原発を考える静岡ネットワーク(浜ネット)と反原発自治体議員・市民連盟の共催で、一六日は一九九七年「原発震災」を世に問い原発の重大事故に警鐘を鳴らした石橋克彦さん(神戸大学名誉教授)を講師に「原発震災講演会」を開催した。会場は静岡駅に近く、午後一時半の開演時には入りきれないほどで、最終的に参加者は五五〇人を超えた。
講演に先立って、浜ネット代表の白鳥良香さんがあいさつ。その中で、講師のこれまでの活動、主張や浜岡裁判での証言などにふれて紹介し、一六〜一七日連続行動の成功から、新たな闘いのスタートをするよう訴えた。
さっそく、二時間を持ち時間に、石橋さんの講演となったが終わってみれば二時間を超えていた。スライド映像や図面を交えながら、深刻な内容も時に軽妙な語り口で話を進めた(別掲)。
なおこの集会に参加予定の東京の仲間たち(約八〇人)が東名事故などにより到着が遅れ、集会後半に合流した。また集会の終わりに、反原発自治体議員・市民連盟の共同代表の方と浜岡全停止請求訴訟の原告に加わった静岡県湖西市長・三上さんがあいさつし、相当に長い集会を終えた。続いて同会場で東京からの参加の仲間とともに(中には鹿児島からかけつけた市議会議員も)交流会を開いた。 (S)
石橋克彦さんの講演から
どんな「安全対策」も事故
の危険性を除去できない
自然が発した
「ポツダム宣言」
浜岡原発が停止した背景には闘い続けてきた裁判や運動の力があったことはもちろんだが、アメリカの何らかの圧力もあったのではないか。しかし、政府は数年先には動かそうとするに違いない。
この件で、政府与党のある筋からの要請で止める理由を問われ、その要旨(レジュメ)を提出した。しかし、NHK「クローズアップ現代」という番組で、あれこれ原発対策、安全対策を並べたてながら、結論はと言えば、政府・電力会社の言う安全対策とその努力があれば、安全性が高まるという誤ったものだった。これに対して、すでに中越地震で柏崎刈羽の原発大事故が起き、それは大自然から発せられた、原発へのポツダム宣言と言うべきものであったはずだ。これを無視すれば、ヒロシマ・ナガサキに次ぐ第三の大震災が起きるだろうという警告だった。
あらゆる想像を
超える大地震
そして、福島ではどうだったのか。福島で明らかなことは津波の前に、地震によって重大事故が起きていたということであり、それは1号機で配管破損によって炉を冷却できない状態となり、2号機では圧力抑制室の破損によって閉じこめる機能を喪失する結果となった。この事故は二〇〇九年に保安院が東電の耐震報告を認めていたことの誤り、大きな誤りを犯していたことを証明した。また、七〇年代に二五〇ガルだったものを、新指針で五〇〇ガルに引き上げたが、耐震規準の改定が役に立たなかったことになる。
ところで、マーフィの法則というものがあって、それは起こる可能性のある事態は必ず起こるというものだが、正しくは「すぐにでも起こる」と理解すべきだろう。
さて、浜岡についてだが、東海地震による浜岡の重大事故は福島の一〇倍、一〇〇倍の事故を予想すべきであるとともに、それが将来にわたる、長い年月に及ぶ想像を超える原発事故、重大な震災となることは疑いないということだ。東海地震の諸現象で言えば、断層のズレが起き、隆起と沈降が富士川断層の全体に至る。つまり、それは広範囲で大規模な地殻変動を引き起こし、またこれによってM7レベルの余震を繰り返し、誘発地震さえ起こることが予想される。これが、東海、東南海、南海の三連動となる可能性が高く、想像を超える地震が起きることになる。
このような中で、原子力委員会は「残余のリスク」という言い方をしているが、想定外を想定しないのであれば、間違いなく犯罪者になると言うべきだ。浜岡はあらゆる角度から見て格段に危険度の高い炉であり、ただちに廃炉とすべきことは明らかだ。(発言要旨、文責編集部)
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