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11.17東峰現地集会に結集しよう          かけはし2002.10.21号より

「現地に生きる人々の抵抗の正当性を広く訴えよう」

暫定滑走路に反対する連絡会が討論集会


 十月四日、文京区民センターで「三里塚・暫定滑走路はいらない!十・四討論集会」が三里塚・暫定滑走路に反対する連絡会の主催で開かれ、四十人が参加した。
 空港公団総裁黒野は、就任会見(7月30日)で「北側延伸案も選択肢の一つ。計画の二千五百メートル滑走路が理想でベスト」などと述べ、東峰住民にジャンボジェット機を飛ばすぞと脅迫した。続いて成田空港早期完成促進協議会、成田商工会議書も北側延伸を主張し、東峰部落住民に対する追い出し攻撃を公団とともに強めている。国交省・公団は、八月二十八日、来年度予算概算要求のうち平行滑走路等整備費七十三億円を要求した。あくまでも東峰部落解体を優先しつつ、交渉が進展しなければ北側に延長する可能性もあることを示している。
 暫定滑走路供用を強行し、連日連夜の轟音をまき散らし、東峰住民に対する人権・環境破壊が続いている。このような現実を全国に知らせなければならない。すでに空港問題だけを見ても同様の問題が各地で発生している。膨大な財政赤字を膨らませた関西空港二期工事をはじめ中部国際空港、静岡空港、神戸海上空港に反対する運動が各地でねばり強く闘われている。この集会は、三里塚闘争と全国の反空港運動、ゼネコンのための公共事業に反対する取り組みなどとも結びつきながら、反撃の水路を作り出すために行われた。

「これから何をやらねばならないか」

 集会は、暫定滑走路開港後、東峰住民の頭上四十メートルを飛ぶジェット機による轟音まき散らし、生活と環境破壊を告発するビデオ「着陸不可」の上映から始まった。参加者は、ビデオから発するすさまじい騒音を体験しながら、このような騒音が毎日続いていることを中止させなければならないと確認していった。
 次に三里塚闘争支援連絡会議の山崎宏さんが現状報告、@暫定滑走路開港後の運行状況とワールドカップ需要のウソA北側延伸攻撃批判B東峰神社裁判\\の三点について報告し、「北側延長計画をめぐる政治的な駆け引きはすべて東峰地区住民追い出し\東峰部落解体に収れんされる。敵の全体重をかけた攻撃に対して東峰住民と交流、連帯を作り出し、反撃していこう」と訴えた。
 続いて、東峰地区三里塚物産らっきょう工場の平野靖識さんは、「暫定滑走路供用開始に対してどのように乗り越えていくかは大きな課題だった。騒音によって工場に勤める人々が耐えられるかどうか大変心配でした。あの場所でしっかりと暮らしをたてていくことが闘いを堅持していくことだと考えます」と闘う決意を述べた。また、公団・地元利権屋集団による追い出し攻撃と連動しながら切り崩し、いやがらせを目的にしたグループが東峰部落を徘徊していることを厳しく批判した。
 さらに平野さんは、「これから何をやっていかなければならないか」と参加者に問いかけて、「飛行場の拡張を阻んでいるのは、島村さん、ワンパックの皆さん、反対派農民、三里塚物産などの存在です。これからも長くしっかりと闘っていく人たちです。もっと三里塚闘争の正当性を社会に訴えていく必要がある。例えば、水俣の問題に関わってきた人たちは、『水俣病十の知識』というパンフレットを作って整理しながら運動を広げてきました。私たちもこういうものが必要だと思う」と提起した。
 集会の後半に入って、連絡会の大原隆さんは、「成田暫定滑走路供用の実態を暴く!」と題して、暫定滑走路開港後の運行状況、空港周辺の航空機騒音の実態を分析し報告した。とくに行政の航空騒音測定値が古い値ばかりであったことをとりあげ、騒音問題に関する情報公開、正確な測定をさせていくことも重要であることを強調した。
 続いて連絡会の高橋千代司さんは、「反空港全国ネットワーク」の取り組み、空港はいらない静岡県民の会のこの間の反対運動をビデオを使いながら報告し、十一月二十三〜二十四日に静岡現地で開かれる反空港全国集会への参加を呼びかけた。
 会場から、フランス農民連盟のジョゼ・ボベさん来日を準備しているATTAC\Japan、じゃがいも運動と田んぼくらぶから生産活動の報告と闘う決意表明が行われた。最後に十一月十七日の東峰現地集会への結集を参加者全体で確認した。     (Y)


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