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世界の人びとと共に反戦・平和の訴え           かけはし2007.4.2号

すべての占領軍をイラクとアフ
ガニスタンから撤退させよう!

WORLD PEACE NOW
自衛隊はただちに戻れ 憲法改悪に反対しよう


2千人以上の集
会と銀座デモ

 三月二十一日、WORLD PEACE NOW実行委員会は、日比谷野外音楽堂で「武力で平和はつくれない イラク占領まる4年 いまこそ声を上げよう!中東・アジア・世界に平和を」集会を行い、二千人以上の参加者があった。
 米ブッシュ政権が、イラク侵略戦争を始めてから四年になる。全世界の民衆が反戦運動をくりひろげ、イラクからの多国籍軍撤退を求めているにもかかわらず、ブッシュ政権は二万一千人以上の米兵を増派する「新戦略」を明らかにした。また、イランの「核開発」を口実にして軍事的包囲を強化し、戦争挑発を繰り返している。
 安倍政権は、小泉政権のグローバル派兵大国路線を忠実に継承し、航空自衛隊が米軍の物資・人員輸送などの後方支援を担い、海上自衛隊もインド洋に派兵を続け、戦争拡大に突き進んだ。この軍事的既成事実を先行して積み上げつつ、改憲手続き法案強行成立をねらい、戦争ができる国づくりのための憲法改悪を実現しようと加速している。
 草の根で反戦・憲法改悪を取り組んできた仲間たちは、あらためて今日の戦争拡大状況を許さず、全世界の反戦運動のうねりと合流し、スクラムを強化していくために集会が行われた。

イランへの戦争
脅迫をやめろ

 主催者あいさつが富山洋子さん(日本消費者連盟)から行われ、「この4年の歳月の重さと無念さを噛み締めたいと思います。六十五万人以上の多くのイラク市民が殺され続け、、三千人以上の米兵が戦死している。一人でも殺されてはならなかった、殺してはならなかったということを訴えたい。武力で平和は作れない、この思いは世界の共通した願いです。しかし、安倍政権はブッシュ政権のイラク増派路線を支持しました。安倍政権を引きずりおろしましょう」と力強く発言した。
 次に各分野で反戦運動を粘り強く取り組んできた仲間たちからのアピールが次々と行われた。
 奈良本英佑さん(法政大教授)は、日本パレスチナ医療協会顧問の取り組み経験などから現在の軍事的緊張状況にある中東情勢について解説し、「米ブッシュ政権は、イランに対して脅しを強めている。イラク戦争時と同じ手法を適応している。ブッシュ政権の戦争政策を転換させていかなければならない。私たちの力にかかっている」と強調した。
 郡山総一郎さん(フォトジャーナリスト)は、「紛争地域で使われている武器は、国連常任理事国などから輸出されたものだ。こんな矛盾は正していかなければならない。カンボジア取材を通して、戦争によって破壊されたものは元に戻らないということを実感した。百ある紛争を九十九にすることから始めていこう」とアピールした。
 藤屋リカさん(日本国際ボランティアセンターパレスチナ事業担当)は、パレスチナでの母子保健活動の取り組みを通して、「パレスチナの経済危機、イスラエル軍による軍事侵攻によって生活破壊が深刻化している。子どもたちは栄養失調で生命の危機になっている。人道支援とともに戦争を止めるための動きをもっと作り出していこう」と訴えた。
 さらに、加藤泉さん(神奈川県平和運動センター)が原子力空母の横須賀母港化阻止にむけた住民投票、反基地運動などの取り組みを報告、櫛渕万里さん(ピースボート事務局長)が九条世界会議実行委員会を立ち上げ国際会議を準備していることを紹介した。
 最後に、寿のピースコンサートが行われ、銀座・八重洲に向かうパレードに移った。街頭の人々に戦争反対と憲法改悪反対を呼びかけていった。   (Y)




イラク開戦4周年抗議
自衛隊派兵と米軍再編に3500人が反対行動


 【大阪】「イラク開戦4周年抗議、自衛隊のイラクからの全面撤退、在日米軍基地再編・強化反対!3・20大阪集会」が扇町公園に三千五百人を集めて開かれた。全港湾大阪支部の市川さんと「ふぇみん」の野間さんの司会で進行した。
田淵直さん(大阪平和人権センター理事長)とますだ京子さん(「しないさせない戦争協力関西ネットワーク共同代表・箕面市議会議員)が主催者あいさつをした。
 田淵さんは、「大量破壊兵器などないにもかかわらず、あるかのように演出し、9・11と関連させテロとの戦いと位置づけて始めた戦争。今イラクは内戦状態。欧米では戦争熱をあおったマスコミの誤りも明らかになっているが、日本政府は開戦時の判断を今もって正当化している。イラクに二万二千人の米軍増派というブッシュの考えを支持する日本政府をみると、これが平和憲法もつ国の政府かと情けなくなる。インド洋での米軍艦への自衛艦の給油活動の延長、航空自衛隊機のイラクでの空輸活動の延長、海外活動が本務とするような自衛隊法の改悪、国民投票法案採決強行の動きに反対しよう。参議院選挙の勝利で自民党政府の退陣の実現を!」と述べた。
ますださんは、「市民の一割に及ぶ要求署名に基づく米原潜の横須賀港母港化を問う住民投票を議会が否決した。名護市での住民投票で沖縄辺野古の基地建設反対が多数を占めたにもかかわらず、基地建設をしようとする。岩国市の住民投票で米空母艦載機の移駐にノーが突きつけられたが、それを無視して米軍再編をしようとする。この国の民主主義って何だろう?議会のあり方を変えなければいけない」と訴えた。
続いて、グアム・チャモロ人からの連帯のメッセージが、松本あきさん(辺野古に基地をつくらせない大阪行動代表)の代読で紹介された。
集会の基調は富永猛さん(大阪平和人権センター事務局長)が行った。富永さんはこの集会が、イラク戦争反対・米軍の即時撤退を求める三月十八日のワシントンでの二万人集会、三月二十一日のワールドピースナウ呼びかけの東京集会、グアムの仲間の闘いと連帯したものであることを強調。スペイン、イタリアがイラクから撤退し、英国も段階的撤退を打ち出しているのに、日米同盟を強化して戦争のできる国づくりをめざす小泉・安倍政権の政策には断固反対しようと訴え、憲法施行六十周年の5・3府民集会への結集を呼びかけた。
 この後、決意表明に移った。中東さん(部落解放同盟大阪府連青年部)は、戦争は最大の人権侵害であるという観点で今後も闘っていくこと、参議院選挙の勝利をめざして闘うとの決意を述べた。川村さん(全日建連帯労組・イラク派兵差し止め訴訟原告)は、「自衛隊員入隊時の宣誓には国の独立と平和を守る・憲法の遵守があるが、重武装して海外に出るとはどこにもない。元自衛官として後輩の海外派兵を心配している」と述べ、訴訟は負けたがこれからも闘っていくと決意を述べた。そして、二コースに分かれてデモ行進に出発した。 (T・T)

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